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レコーディングゼミコミュの音感

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 絶対音感は、音高に対する記憶力と言い換えることもできる(この場合、相対音感は音程に対する記憶力ということになる)。 その意味では絶対音感はその「有無」で語られるべきものではなく、能力としての優劣、強弱で評価されるものである。 例えばカラオケなどで伴奏が移調されていてCDと異なるような時、一般の人でも高さが違うと気づくことは多いが、これは絶対的な音感の発揮例といえる。 つまり、おおざっぱな高い、低いについてはだれでも言い当てることができるのであって、そういう意味での「絶対的音感」は程度の差はあれ誰もが持っている。
 一方で、マスメディアや音楽に特別詳しくない一般人の間で持て囃される「絶対音感」は、特に「音高を言い当てる能力」の意味に限定して捉えられているにすぎない。ただし、その場合も必ずしも機械のように「完全」な精度を持っている能力というわけではなく、その能力の範囲に当てはまる絶対音感保有者の中でも高精度であったり、高精度の者よりも僅かに精度が落ちるという絶対音感保有者がおり、感覚そのものは決して不変的なものではない。
 この能力が特に強い人は、日常生活において耳にする騒音や音声などもすべて音高名を伴って(ドレミ…などの階名で)認知するといわれ、そのように自称する人もいるが、これは明らかな誤りである。現代の十二平均律ではある音とその隣の音(半音)は周波数で約5.9% (=1.059463…) の差異を持つため、音高名は約6%ずつ高さの異なる飛び飛びの(離散的な)高さを有する。例えば A=440Hz とすると A#≒466Hz、B(ドイツ音名ではH)≒494Hz であるが、これは非常に粗いスケールであり、現実音はこれらの中間のどの周波数をも取り得る。人工的に高さが整えられた楽音ではない騒音や音声が、この離散的な高さにちょうど合致することはほとんどない。非楽音の音響現象は、音高が同一の高さにとどまらずに連続的に変化していくような場合もあるなど非常に複雑であり、12種の音名に単純に還元できるようなものではない。
 また、「習得には臨界期があり、3歳~5歳くらいの間に意識的に訓練をするとかなりの確率で身につけることができるが、それを過ぎると習得は困難である」との説が広く信じられているが、特に学術的な根拠はない。
 また、絶対音感を持つ者は相対音感(移動ド)で歌うことを苦手とする事が多い。
 多くの場合、特定の楽器の操作と音高を結びつけて記憶するため、特に同じ操作で異なる調の演奏が可能なguitar・bassなどのすべての弦楽器の場合などでは絶対音感を身につけているために演奏に抵抗を感じることが多くみられる。
「絶対音感」を身につけると音楽を学ぶ際や作曲の際に有利であると言われることがあるが、 実際、ピアノの調律や記譜の際、もしくは楽曲を記憶するために便利であることは想像に難くない。 一方で、限定的な「絶対音感」ばかりが音高感や音程感(相対音感)に対し極端に勝ってしまうと、例えば現代の標準であるA=440で訓練した人がバロック期のA=415程度に調律された楽器で演奏する場合に、時に演奏困難なほどの違和感に悩まされるなど多くの弊害もある。
 そもそも音階というものは十二平均律だけが正しいというように一律に定まっている物ではない。純正律の演奏を聴いたときに不快感を感じるような「絶対音感」が音楽的に意味があるかどうかは議論の余地がある。
 絶対音感の保持者は微妙な音のズレや不響音程に不快感を持つことがあるほか、BGM・チャイム・駅の発車の音楽などが総て階名で耳に飛び込んでくるので聞き流すことができない、など日常生活での不便を語られることがある。
 絶対音感の有無は音楽的能力全体から見ればごく一部での限られた能力であり、決して作曲家や演奏家として一流になるために必須の能力であるということではない。
 以上のように、「絶対音感」は、その内実がはっきりとしないもので、一般的には言葉だけが一人歩きしている傾向が強い。そのため、より専門的な研究の成果と明確な定義づけが待たれるところである。
 絶対音感を持つ者は相対音感=固定ド唱法(長調の主音を「ド」、短調の主音を「ラ」、にするような移動ド唱法ではなく、調にかかわらず「ド」を特定の音高に固定して歌う音名唱法)で旋律を捉えることが多い。 一般に弦楽器奏者は、他の音に対してはそうでなくても、チューニングに用いるA音の高さについては敏感である。ただし、弦の張り具合など、音感以外の別の要素を用いて察知しているという意見もある。
 現在のようにA音=440ヘルツと定義されたのは1939年5月にロンドンで開催された標準高度の国際会議であり、それ以前は各国によって標準となる音高は一定していなかった。また同じ国でも時代によってチューニングは変わっており、18~19世紀頃は概ね422~445ヘルツという大雑把なものであった。 なお、現代のオーケストラなどでは、標準高度よりもやや高いA=442~444ヘルツで演奏されることが多い。

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