松井　宏樹　（まついこうき）　コミュの１０月５日UNA MASライブ・レポート

松井宏樹カルテット・ライブ

★★★１０月５日（金）三鷹　UNA MAS　１９：３０
松井宏樹as 　
若井優也pf
池尻洋史ba 　
金井洋平ds

「三鷹UNA MAS」……つまり、三羽の鷹＋もう一羽＝カルテットになる。
（UNA MAS＝スペイン語で「もうひとつ」とか「もういっちょう」という意味）
まさにここに、今天高く飛翔しつつあるジャズの若い鷹四羽が結集した。

UNA　MASでのライブは、わたしの予測をはるかに上まわるすばらしさであった。
そして彼同様、全員が２０代であるファンタスティコな共演者たちにも恵まれたことは、彼同様、聴衆にとっても大いに喜ぶべきことであり、またこのユニット自体、天翔けるが如き華麗さに満ちていたことを強調しておこう。

この夜、カルテット最高の出来だったのは、ゆっくりテンポでアレンジしたモンクの「バイーア」と、松井のオリジナル「新宿リズム・ジンジン」。
特に後者はモンクの「リズマニング」におけるジョニー・グリフィンを思わせるものがあり、スピード感あふれる熱演だった。

彼が敬愛する画家シャガールに捧げた曲「シャガール」や「冒険」などオリジナルも４～５曲披露した。
スタンダードは、タッド・ダメロン「ホット・ハウス」やフランク・ロゾリーノ「ブルー・ダニエル」など。

とにかく四羽の若鷹は全身全霊をもって獲物に襲い掛かっていった。
そしてまだ知名度はいまひとつだが、松井宏樹という新星は、確実に東京の夜空に上がったことを申し添えておこう。

（敬称略）