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和イラスト大好き!コミュのなお^^です・・・恥ずかしながら・・・

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早速最近描き出したものを投稿していこうと思います。

版権ものやオリジナルなど色々描きますが、よろしくってことで・・・。

15年のブランクがあり、昨年末にペンタブを買ったことを機にイラストを描きだしました。


使用画材(笑)

ペンタブ・・・WACOM コミックパック

使用ソフト・・・無償試用ソフト「Sai」、コミックパックミニ(線画)、ピクシアORペイント(画像形式変換のみ)
ホント無料のものばかり使用しています。

春からカラーをはじめました。
ですのでまだまだ発展途上です。

コメント(27)

とりあえず、アメブロで発表しているものを・・・。
他のコミュに投稿しようと思っていたのですが、こちらで・・・。

このコミュに合うかわかりませんが・・・。

イラスト&ちょっとした物語です。
縁〜えにし (1)むかしむかし・・・

 昔々平安のある御世のお話です。

ある摂関家の姫君と源大将家の男君のお話から始まります。

 関白の一人娘の雅姫は帝の妃になるよう大切に育てられました。しかしその姫君はある男君に恋をしておりました。もちろん男君もこの姫のことが小さい頃から好きだったのです。その男君は姫君の従弟に当たります。姫君の母と男君の父は兄妹。もちろん姫君の父も男君の父も二人の恋を反対しておりました。姫君はある日恋の病に陥り、寝食を一切出来ない状態になってしまったのです。もちろん姫君の父は悩み悩んで二人の仲を許したのです。

 この時代の結婚は男が姫に通う通い婚。二人の結婚は盛大に行われました。男君はこのとき地下人といわれた正六位上近衛将監でした。姫君との格差がありましたので、姫君の父のはからいで、姫君に見合う位である右近少将まで格上げしたのです。

右近少将源孝博と雅姫にはすぐに姫君が誕生しました。当時摂関家は男君よりも姫君を大切にしておりましたので、関白はこの生まれた小さな姫君を咲姫と名づけ、未来の東宮妃になるよう大切に育てました。

この時代の 男というもの、一人の女性に執着するというのは珍しいことでした。咲姫が生まれて数年後、他の女性に通うようになりました。その女性は大納言家の大姫。この大納言家の姫、遥姫は姿かたちの良い右近少将に前々から憧れ、想っておりました。その想いが叶い、右近少将の側室として生活するようになったのです。もちろん大納言ははじめから大姫である遥姫が側室になることなど反対でしたが、姫君が右近少将の子を懐妊し、孫可愛さにお許しになったのです。

右近少将の正妻である雅姫は、右近少将の子を懐妊した遥姫の存在を知り大変怒り、右近少将がこの遥姫に通うことを固く禁じました。尻に敷かれていた右近少将はやむを得ず遥姫のもとには通わなくなったのです。

師走末、遥姫にとても少将に似た男の子が生まれました。しかし、若君の母は産後の肥立ちが悪く、亡くなってしまったのです。
縁 特別編 (2)異母兄妹

 右近少将源孝博は帝の覚えもめでたく右近中将となりました。その頃、中将は父君から邸を譲り受け、そこに正妻と住むこととなりました。

その頃、正妻のおなかの中には新しい命が芽生えておりました。日に日に大きくなる正妻のおなかを眺めながら、中将は遥姫が産んだ大納言家の若君の事が気になっていました。

風の便りで遥姫はこの若君を産んだあと、亡くなってしまったことを中将は知りました。自分に似ているという噂の若君をどうしても引き取りたいと思っておりましたが、正妻が許すわけありません。

仕方なく時間だけが過ぎていき、新しい年が明けた頃、正妻は正妻によく似たかわいらしい姫君を産みました。名前は優姫。そのかわいらしい優姫の表情は中将の心を和ませてくれました。しかし中将の心は大納言家の若君のことで一杯でした。

 優姫が物心つく頃、優姫も東宮入内へ向けて大切に育てられるようになりましたが、優姫は活発でおてんばな姫君でした。穏やかで御淑やかな姉の咲姫と違ったこの優姫に、祖父の関白は嘆き悲しみましたが、いつか姫らしくなるであろうと長い目で見ることにし、姉の咲姫のみを関白家で養育することにしました。天真爛漫に育つ優姫は、朝から夕方まで中将家の邸の庭でお転婆三昧、中将の正妻雅姫の悩みの種でした。
すごいですね。知識も文才もあって羨ましいです。

続きが気になります。
>まーさん
ご感想ありがとうございます。
感謝感激です。
次回からは感想トピへ、よろしくお願いします。^^
縁 特別編 (3)西の若君、東の姫君

 優姫が着袴の頃(5歳くらい)父君の中将は一人の若君を邸へ招き入れました。名前は孝(こう)。例の大納言家の若君です。ひと月前に後見人だった祖父の大納言が亡くなりましたので、中将は正妻を何とか説得してこの後見人がいない若君を引き取ることとなったのです。

 7歳のこの若君は落ち着きがあり、頭の良い若君でした。暇さえあれば文机に向かい、書物ばかり読んでいました。優姫はこの若君と遊びたくて遊びたくてしょうがありません。

「西の若君、優と遊んでおくれ。」

もちろん若君は遊ぶことが嫌いではありません。今まで遊びたかったのですが、亡き大納言が将来のためにと勉強ばかりさせていたのです。どのように姫と遊べばいいものかわからない若君は優姫を無視してしまいました。

「ねえ、西の若君。優と遊んでおくれ。」

優姫は若君の後ろから抱きつき、遊ぼうとせがみました。

「わかりました。東の姫君。」

優姫に手を引かれ、庭へ出る若君。その光景に若君の女房たちは微笑んでいました。もちろんこの光景を、寝殿で見ていた微笑む中将と苦笑する正妻・・・。

「雅姫、どうかしたのですか?あまり喜ばしくない表情ですね。」
「孝博様、優は摂関家の血を引く姫君です。将来優は咲と同じく私の実家へ行き、入内の教育をするのです。いくら異母兄妹とはいえ、あの若君は男です。世間に優の良くない噂が流れては入内どころではありません。」
「何を言ってるの?まだ優は着袴を済ませたばかりの姫だし、孝は7歳だよ。あと6年以上も先の心配なんてする必要はないと思う。母は違うが、兄妹である以上仲良くするのはいいことだと思うけれど・・・。」
「そうかしら・・・。」

二人の関係を心配する正妻。

この日から優と孝はまるで双子のように仲良く育ちました。今まで寂しい思いをしていた孝は、無邪気に笑う優姫を愛おしくてしょうがなくなったことはいうまでもありません。
縁(4)初恋

 優姫が10歳の頃のお話です。優姫、孝君は相変わらず仲良く育っています。あんなにお転婆だった優姫は、孝君がこの邸に来てからというもの、ずいぶんと姫らしくなったのです。でも二人の仲の良さは相変わらず。寂しがり屋の優姫は母君が実家へ帰っている夜、いつも孝君のいる西の対の屋へやってきました。

「こう兄様。優一人じゃ眠れないの。兄様の寝所に入っていい?」

と、優姫は孝君の寝所にやってきて聞きました。孝君は被り物をめくっておいでおいでと優姫を招き、孝君は優姫を抱きしめ、微笑むのです。

「やはり兄様の寝所はあったかいな。ずっとここで眠れたらいいのに・・・。」

と、優姫は孝君に話しかけました。すると孝君はこう答えるのです。

「優姫、優姫はそろそろ裳着だろ?裳着を済ませたら優姫はお爺様の関白様のところへ行くんだろ?」
「兄様だってもうすぐ元服でしょ?兄様もお爺様のところへ来るの?」
「僕は関白様とは血縁じゃないからいけないよ。僕は父上とこの邸で暮らすんだ。」
「じゃあ優もここにいる。兄様と一緒にいたいもの。」
「だめだめ、裳着を済ませた女の子はいくら兄妹や親であっても男の人と会ってはいけないんだ。優姫の旦那様になる人以外はね。」
「じゃあ、優は兄様のお嫁さんになっていい?そうしたら一緒にいることが出来る?」

だめだといえない孝君は「寂しくならないおまじないだよ。」といって優姫の額にキスをするのです。

自分の胸の中で眠る優姫を見た孝君の心は張り裂けそうでした。はじめこの張り裂けそうな感覚が何かわからなかった孝君。

それが孝君の初恋でありました。
縁(5)別れ

 年が明け優姫11歳、孝君13歳になりました。そして二人の裳着と元服の日取りが決まり、優姫は関白家にて、孝君は父君の大将家にて行われることになりました。

 優姫は裳着の行われる10日前に関白家のお爺様の邸へ入ることになりました。優姫と孝君のお別れの日です。孝君は朝早くに起きて孝君の住む西の対の屋の庭にある梅花を折り、文を添えていつも遊ぶ泉殿前の池の前で優姫に手渡しました。

「これから簡単には会えないけれど、こちらへ来たときは御簾越しに話でもしようよ。寂しくなったらいつでもおいで。なんでも話を聞いてあげるからね。」

と、孝君は優姫に言うのです。優姫はその梅花を抱きしめ、微笑んで言いました。

「お兄様、去年の春に約束したことを覚えていますか?優のいった言葉は本心です。」
「言った言葉?」
「優はずっとお兄様の側にいたいの。お爺様の邸で寂しく暮らすのはいや。お兄様の側にいれば優は寂しくありません。だから・・・。」

といって優はそっと孝君の側に近づき、孝君の唇に軽くキスをしたのです。もちろん孝君は驚きました。初恋の妹姫にキスをされたのですから・・・それも唇に・・・。

もちろんこの行為は木陰で行われたことですので、誰も知りませんでした。誰も知らない二人だけの秘密でした。このとき二人の気持ちは一つに結ばれたのです。ただし、この二人の母は違っても兄妹であるということをお忘れなく・・・。
(6)成人の儀のあと・・・。

 摂関家の孫姫である優姫の成人式である裳着は盛大に行われました。それとは反対に大将家の孝君の元服式は後ろ盾が少ないためか、ひっそりと行われました。

しかしながら孝君の父である大将は帝の覚えがよろしいのか、破格の官位を賜ることになりました。普通であれば摂関家や大臣家の子息の官位、中務省従五位下侍従を賜ったのです。侍従といえば、帝の側にいることの出来る官位です。帝の信用が無ければ出来ないお仕事です。もともと孝君の母方の元大納言家は正当な摂関家ではありませんが、流れをくむ藤原氏でありました。その家柄も考慮してということもあったのでしょうか。

 初出仕の朝。孝君は緋色の束帯に冠をつけ、父君のいる寝殿へ向かいました。父君、そして父君の母は立派な束帯姿の孝君を見て微笑みました。

「孝、本日より、内裏に出仕するわけだが、本日より藤原孝ではなく源孝と名乗りなさい。源大将家の嫡男として出仕するように。いいね・・・。」
「はい・・・。」

孝君は父君に頭を下げ用意された車に乗り初出仕をしたのです。もちろん孝君は一生懸命働きました。その一生懸命さ、そして父君に似た姿かたちの良さは都中の噂になりました。

 関白家にいる優姫は毎日が退屈でした。成人した姫君ですから、以前のように庭に出たりすることなど出来ません。毎日のように関白家の姫君にふさわしくなるよう、関白様につけられた教育係の教育が始まったのです。優姫の唯一の見方は乳姉妹の美津でした。優姫は美津以外の女房を部屋から出し、姉君から借りた絵物語を眺めながら溜息をつき美津と話すのです。

「お兄様はお元気かしら・・・。噂ではお兄様はご立派になられたと聞いたの。この絵物語のような男君になられたのかしら・・・。会いたいわ・・・お兄様に。」

頬を赤らめながら、話をする優姫。もちろん美津は優姫が兄君を慕っていることを知っておりましたから、複雑な気持ちでした。
(7)名代

 優姫と孝君は美津の気転で密かに文のやり取りをしていました。内容的には恋人同士のような内容ではなく、世間話、近況報告をする程度でしたが、二人はこれで満足でした。しかし時が経つにつれて二人は会いたくてしょうがなくなりました。でも簡単に会うことは出来ません。

 孝君が侍従となり二年になる頃、昨年御歳18歳の帝に入内され弘徽殿女御と呼ばれている孝君の姉君、咲姫に呼び出されました。異母姉弟でありますので、急いで弘徽殿へ殿上した孝君は、女御様の前に平伏すのです。

「まあ、孝君。わたくしと孝君は母は違うけれど、同じ父を持つ姉と弟ではありませんか。気を使わなくてもよろしくてよ。」
「いえ、帝ご寵愛の女御様ですから・・・。本日は何か?」
「最近妹の優姫の気分がすぐれないとか・・・。父君に頼めばいいのですが、そこまでたいそうなことはしたくありません。ですから、幼少期より優と仲の良かった孝君に頼もうと思いました。これを、優に・・・。お爺様の許可は得てありますので・・・。」

といい、女御は侍女にあるものを持ってこさせました。

「これは?」
「優の好きな絵物語ですわ。優にあげようと思って・・・。お爺様に届けてもらうことも考えたのだけれど、孝君のほうが優も喜ぶから・・・構わないかしら?」

もちろん孝君は優姫と会う口実が出来てことに喜び、快く引き受けたのです。

 関白様の許しを得てあるからか、難なく孝君は優姫のいる西の対の屋へ入ることが出来ました。女御様より預かった物語を抱え、孝君は優姫の待つ部屋へ向かいました。

「姫様、侍従源孝様が弘徽殿女御様の名代でこちらへ・・・。」
「え?お兄様が???」

優姫は衣装を調え、鏡に向かい唇に紅をさしました。
だんだん懐かしい香の馨りが近づいてきます。優姫の胸は張り裂けそうでした。とても会いたかった兄、孝君が目の前に現れるのですから。
(8)再会

 優姫の前には御簾と几帳が掛けられました。もちろんいくら兄妹であれ、親子であれ、これは当たり前のことです。

孝君は優姫の女房に誘導され優姫のいる御簾の前へ座りました。優姫は几帳の影から兄、孝君の姿を伺いました。15歳になった兄、孝君の姿は、噂通りの姿かたちいい男君でした。ますます心をときめかせる優姫。

「お兄様、お久しぶりでございます。」
「優姫、本日は女御様の名代でこちらへ参りました。気分が優れないとか・・・。」

もちろん気分が優れないというのは仮病でした。その仮病のおかげでこうして孝君と会えるなど・・・。孝君は女御様から預かった絵物語と文を女房に渡し、優姫はその女房から受け取りました。優姫は美津以外の女房を下がらせ、こういいました。

「お兄様、優はお兄様のお顔を拝見して気分が良くなりました。ずっと優はお兄様とお会いしたかったんですもの・・・。」

孝君は顔を赤らめて、優姫のいる御簾のほうを見つめました。

いてもたってもいられない優姫はなんと御簾から出てしまったのです。

「優姫?」
「はい。」

美しく成長した優姫に驚いた孝君は、言葉を失いました。孝君にとって優姫は理想的な女性に成長していたからです。優姫は孝君に抱きつきました。もちろん初恋の姫君優姫を孝君はギュっと抱きしめました。

「お兄様・・・。」
「優・・・。」

お互いの気持ちを知っている二人ですから、孝君は優姫の顎に手を添え、優姫のくちづけをしました。

「優、本当に会いたかった。偶然姉上の名代で優と会うことが出来とてもうれしかった・・・。」
「優もです。夢にお兄様が出てくるくらい優はお兄様にお会いしたかった・・・。優は・・・優は・・・。ある御方のもとへ嫁ぎたくありません。」
「ある御方?」
「まだ決まっていないの。でもお爺様はその人の所へ嫁がせたいと・・・。優はお兄様のもとへ嫁ぎたいの。優は・・・優はお兄様でないと・・・。」

その優姫の言葉に孝君の心は複雑でした。
初恋の姫、そして理想的な姫の優姫は異母兄妹なのですから・・・。

(9)真実

 あのくちづけの日から何も発展は無く、月日が経ちました。

16歳になり、一つ官位のあがった孝君は衛門佐となりました。もうお年頃の孝君に結婚のお話もちらほら出てきました。14歳の優姫も同様です。将来を誓い合った二人ではありましたが、異母兄妹という大きな障害が二人の前に立ちふさがっています。

「ねえ聞いた?北の方様(正妻)は他の殿方をご実家に通わせていたって噂。」
「聞いたわよ。それも関白様ご公認だったらしいわねえ・・・。だからよく北の方様はご実家に帰られていたのよねえ・・・。」

源大将邸どころか都中の噂になりました。もちろん孝君の耳にも入りました。孝君は噂をしていた女房を呼び止め、噂の真相を問いただしたのです。

 噂の内容はこうです。

いつもでも関白様は雅姫の結婚に異を唱えていました。大姫咲姫が生まれたことを機に、関白様はある計画を立てたそうです。それは家の格が下がる源大将とは別の格の高い男君と雅姫を結びつけ、大姫よりもいい姫君を授かってもらおうということでした。そんなことを知らない源大将はほかの男君との間に生まれた優姫を自分の子と思い、大切に育てたというのです。もちろんその次に生まれた若君も源大将の子ではありません。真相を知った源大将は憤慨し、北の方に詰め寄ったそうなのですが。開き直って素直に認め、恥をかかされた源大将は北の方を追い出したということなのです。そういえば最近この邸で北の方の姿を見なかった孝君。なるほどと感心したのは言うまでもありません。

ということは優姫と孝君は異母兄妹ではありません。
他人だということになります。
恋愛の大きな障害がなくなったということです。

もちろん噂を知った優姫は孝君と同様に喜んだのは言うまでもありません。
(10)帝のはからい

 障害が無くなった二人の間の恋はもちろん燃え上がりました。家柄に格差がある二人でしたが、気にすることなく恋文を交わすようになりました。毎日毎日孝君と優姫の文のやり取りが関白様に見つからないわけありません。関白様は優姫を、帝の弟君であられる東宮様の妃にと考えていたものですから、優姫の孝君のと恋を許すわけありませんでした。関白様は二人の文のやり取りを何とかやめさせようとしましたが、どのようにしても辞めさせることは出来ませんでした。

 帝の信頼の厚い孝君は秋の除目で欠員が出た少将に格上げにしました。そして秘書である蔵人も兼任させました。もちろんそれは帝の信頼だけではありません。ご寵愛を受けながらいつまで経ってもご懐妊の兆しのない弘徽殿女御様の実の弟君ということでもありました。

父君と母君の真相を知った弘徽殿女御様はたいそう心を痛めておられましたから、余計に弘徽殿女御様も信頼しているこの孝君を側においておきたいと帝が思ったのでしょうか。

「源少将殿、色々女御から聞きましたよ。関白殿の孫娘のことなど色々と・・・。」
「それはそれはお恥ずかしいこと・・・。そのようなことを帝のお耳に入るなど・・・。」
「何を言う。女御の弟君である源少将殿はこの私のとって弟も同然。あなたの父君たちの件での関白殿の行為にこの穏やかな私でさえ立腹してしまいましたよ。安心しなさい、私は源少将殿と優姫の仲を認めてあげたい。こうして源少将殿を格上げしたのもその事があるのですよ。少しでも姫に見合った位をと思ってね。」
「なんと恐れ多い・・・。しかし姫は東宮様の妃にと・・・。」
「東宮は私と異母兄弟であるが、帝である私の許可が無ければ姫の入内はありえないよ。たとえ、関白殿に詰め寄られたとしても、この私は東宮妃のことについては首を縦に振らない。決してね・・・。だから安心して愛を育めばいい。あなた方は兄妹ではないのだから、気兼ねなど要らないだろう?」

いち臣下に帝がこのようなことを言うのはありえないことなのですが、帝は優姫とのことで悩み悩んでいるこの源少将こと、孝君を何とかしてやりたいと思ったのでしょう。帝は関白を呼びつけて、話をすることにしたのです。
(11)帝の真意

 帝は関白様を呼びつけました。もちろん関白様は優姫の東宮入内のお許しをいただけるものと思っておりました。

「関白殿、かねてよりあなたがこの私に申し出ていた件について私の気持ちを伝えようと思う。」
「私の孫、優姫のことでしょうか?」
「んん・・・。東宮妃についてなのだけれども、他のものもいろいろ申し出ているのは知っているね?あなたの孫、弘徽殿女御がこの私にいるのだから、今回の妹姫、東宮妃の件は控えていただけないだろうか・・・。他の摂関家もうるさいことであるし・・・。」

この帝の言葉を聞き、むっとする関白様は言葉の真意を伺ったのです。

「それは表向きのお言葉ではないのでしょうか?」
「では本心をいうよ。優姫には好きな男君がおられると聞きました。そのような姫が東宮妃になられたらお幸せになれようか。そして東宮の気分も良くないと思うのだけれども、私の言葉は間違っているだろうか?」

もちろん東宮の気分を害することは間違っていないことに関白は感じたのですが、欲ばかりを考えていた関白は引き下がるわけには行きませんでした。

「しかし、恐れながら帝と女御様の間には御子がおりません。」
「関白殿、この私はまだ19であるし、女御も同じ年。そして女御以外の姫を入内しないといっているのだから・・・。こういうものは授かりものですからね、いずれ授かりますよ。まずは女御の心に安らぎを与えてやるようなことをして差し上げたいのです。そうすればきっと御子は授かると思うのだけれども・・・。」
「女御様に安らぎ?」
「女御はとても妹思いの人だからね。そして弟思いなのです。だから、妹姫と、源少将の仲を許してやってはいかがなものかと思う。そうすれば女御の心配事は無くなり、きっと懐妊すると思う。どうだろうか・・・関白殿。」

帝の言葉が絶対である関白は何も言えませんでした。
しかし帝と女御様のことを考えると受け入れるしかありませんでした。
(12)承諾

 毎日泣き暮らしていた優姫の前に関白様が現れました。関白様は溜息をついて娘の雅姫も側へ呼んでこう伝えたのです。

「優姫の東宮妃の件は帝の意向で立ち消えになってしまった。」

この言葉に優姫は喜びましたが、母君である雅姫はもちろん怒りました。

「お父様、どういうことでしょうか?あれほど優姫を東宮妃にと・・・。」
「他の摂関家の姫を東宮妃にとお考えだ。それだけじゃない。咲姫の意向もくんでとのこと・・・。」
「咲姫の意向?」
「帝が仰せなのだが、咲姫に懐妊の兆候がないのは優姫と源少将が関係し、心を痛めていると・・・。二人の仲を認めよと迫られてしまったよ。帝の直接言われてしまっては、反対できまい・・・。咲姫がこれで皇子を授かってくれれば問題はないことであるし・・・。」
「お父様!」
「優姫、だからあの源少将とのことを許す。許さなければ自害するとでもいう勢いだからね。お前の母君も源大将との件でそうであったように・・・。」

関白様は溜息をつきながら立ち上がって寝殿へ戻っていったのです。もちろん帝の言葉は絶対なのですから、優姫の母君は何も言えませんでした。

 都中に優姫の東宮妃辞退が広がると、良家で美しいといわれている優姫を何とか手に入れようとする貴族たちが優姫に文を送りつけます。優姫は困惑しました。もちろん気のない男君からの文には返事を出してはいけません。それが当たり前の世の中です。優姫が返事を書くのはもちろん孝君だけです。

優姫の母君は優姫と孝君の仲を引き裂こうと思っていますので、求婚の文の中でとても良い家柄の男君へ勝手に返事を書きました。もちろんその男君は大喜びで、さらに恋文を贈りました。

そのことを知らない優姫は孝君との結婚を夢見て毎日を楽しく過ごしておりました。
(13)頭中将

 関白様から優姫との結婚を許された孝君は、毎日が楽しくてしょうがありませんでした。

 今日は宿直の日。
孝君の直属の上司である頭中将と共に内裏の見回りをしておりました。この頭中将はいくつかある摂関家の一つの嫡男であり、孝君より2歳年上の18歳です。最近うれしそうな顔をする頭中将に孝君は話しかけました。

「頭中将様。何かいいことでもあったのですか?」
「聞いてくれよ。ずっと憧れていた姫君と結ばれそうなんだ。源少将も最近うれしそうだけど?」
「はい、私も、幼馴染の姫君との仲を許されたのです。徐々にですが準備をはじめておりまして、姫君を私の実家の源大将邸へ招こうと思っているのです。」
「それはお互い幸せなことですね。どんな姫君?」
「とても美しく良家の姫君です。ずっと元服まで妹と思い一緒に過ごしていたのです。恐れ多くも帝のはからいで、お爺様の関白様から許しを・・・。私たちの姉上、弘徽殿様も大変喜んでいただきまして・・・。」
「え・・・?」

と頭中将はおかしな顔をします。沈黙が訪れ、孝君が頭中将に声をかけました。

「どうかいたしましたか?」
「源少将。君はおかしなことを言うね。確か関白様の姫君は弘徽殿様と御年14歳の優姫だけだ。」
「それが何か?優姫はこの私と将来を誓い合った仲なのですが・・・?」
「そんなことはない!この私が優姫と文を交わしているのだ。これを見よ。」

頭中将は懐から優姫からと思われる文を出して、孝君に見せたのです。

「確かにこの筆跡は優姫のものに似ておりますが・・・。紙が違います。」

孝君も懐から正真正銘優姫からの恋の歌が書かれた文を見せたのです。

「この紙と香の馨りは優姫のものです。10年も一緒に育ってきましたので間違うわけありません。」
「おかしい!ではこの文は誰のものなのか?!明後日の夜に会う約束をしたのだ・・・。」
「明後日???偶然にもこの私も会って結婚の話をしようとしていたところです。」
「ではその日にどちらが優姫の婚約者かわかるということだね。」
「そういうことですね。」

二人はにらみ合いながら別のところへ警備へ向かったのです。
(14)決戦の日

 孝君と頭中将の決戦の日でありました。さっさと仕事をし終えた二人は、競うように内裏を後にしました。

 一方優姫のいる関白邸の対の屋では、優姫が孝君のために色々準備をさせていました。もちろん頭中将がやってくるなど思ってもいませんでした。

まずはじめにやってきたのは孝君でした。孝君は礼儀としてまず寝殿へ向かい関白様に挨拶をしました。孝君が関白様と話をしている間に、頭中将は母君の息のかかったものの手引きで優姫のいる対の屋に向かっておりました。

「優姫様、お客様がおいでに・・・。」
「お兄様いえ、源少将様が?」

優姫は御簾の中へ入り、客人がやってくるのを待ちました。すると黒の束帯を着た見たことのない男君が入ってきたではありませんか。もちろん驚いた優姫は美津を呼び、ことの真相を調べさせるのです。

「始めまして・・・いえ、何度か文を交わしたことがございましたね。こうして会える日を楽しみにしておりました・・・優姫。」

にこっと笑うこの男君・・・。優姫はわけがわからないまま黙っていました。

「優姫、どうかなさいましたか?うれしさのあまり声が出ませんか?」

といってこの男君はニコニコしながら優姫のいる御簾へ徐々に近づいてきました。そして御簾をめくって、優姫の手首を掴んだのです。

「きゃー!!!!」

この声は邸中に響き渡りました。寝殿で関白様と歓談していた孝君は優姫の悲鳴に驚いて立ち上がり、優姫のいる対の屋へ走っていきました。

「優!」

と孝君が優姫のいる部屋に飛び込むと、頭中将が優姫の手首を掴んで御簾から引っ張り出そうとしているではありませんか。

「優!」
「お兄様!」

孝君は頭中将から優姫を引き離し、抱きしめました。

「美津!優姫にかぶるものを!」

美津は急いで自分の着ているものを1枚脱ぎ、優姫にかぶせました。この騒ぎに関白様が優姫の部屋へやってきました。優姫の部屋にいる頭中将の姿に驚き、頭中将に問い詰めました。

「頭中将殿!なぜお前はこの優姫の部屋にいるのだ。優姫はここにいる源少将の許婚である。」
「え?」
「何をしている!誰だ!頭中将をここまで手引きしたのは!このことが帝のお耳に入ればいい笑い者だ。優姫と源少将は帝ご公認の許婚である。」

帝ご公認という言葉に、頭中将は驚き、逃げるように邸を立ち去りました。

 突然のことに驚き震える優姫は、泣き出してしまいました。この騒ぎに頭中将の件を仕組んだ優姫の母君がやってきました。

「騒がしいですわね。優姫、いかがでしたか?頭中将様は・・・。とてもいいお方でしょ?」

この言葉に関白様はこの件の首謀者が誰であるかわかりました。もちろん関白様は優姫の母君を叱責したのは言うまでもありません。
(15)準備期間

 あんなことがあってからか、優姫は孝君が関白様に提案していた通り、優姫が生まれ育った源大将邸へ入りました。そして懐かしい東の対の屋に住むことになりました。

 もちろんまだ二人の婚儀は決まっていません。でもそれでも二人は幸せでした。

昔のように庭へ出て遊ぶことは出来ませんが、月のきれいな日は泉殿で寄り添いながら月を眺め、孝君が出仕しない日は一日中語らい、仲良く婚儀の日取りが決まるよう願いました。

 当時の婚儀は占いのよって決まられました。婚儀の行われる3日間、二人にとってよい日でなければなりませんでした。何とか陰陽師に占ってもらい決まった婚儀。それは半年も先の話でした。優姫は早く婚儀を行いたいと思っておりましたが、仕方がありませんでした。

「優、丁度いいではありませんか・・・。この私が17、そして優は15。もうこうして同じ邸内で過ごしています。」
「でも・・・・。」
「徐々に嫁入りの支度が揃っていくのを眺めるのもいいじゃありませんか。ね?関白様は優のために良いお道具を揃えてくださるというし、きちんと慣例どおりの婚儀をしなさいといったではありませんか・・・。」

もちろん優姫は慣例どおりにしなくてはいけないことくらい知っています。でもこの中途半端な関係が嫌だったのです。でも仕方がありません。優姫は指折り数えて婚儀の日を待つことにしました。
最終回 はっぴーえんど

 ついに待ちに待った二人の婚儀の日。

優姫は朝からお風呂に入ったり、洗髪をしたり、大忙しでしたが、別に苦ではありませんでした。なぜなら今日は大好きな源少将との婚儀の日ですから・・・。真新しい衣装を身につけて、今か今かと源少将の帰りを待ちました。この日のために調合した馨りのいい香が優姫の入る西の対の屋一帯に充満した頃、表が騒がしくなりました。

「きっとお兄様いえ少将様がご帰宅に!」

と優姫は心を躍らせました。もちろん源少将がすぐに現れるわけではありません。源少将も準備というものがあります。一時程経った頃にやっと優姫のいる対の屋辺りが騒がしくなりました。

「優姫様、源少将様が到着されました。」

優姫の部屋も準備が整い、ざわついていた部屋が沈黙しました。源少将も、この日のために新調した直衣に冠をつけて優姫の前に現れ、微笑みました。

「優、すみません、弘徽殿様に呼び出されていたものですから・・・。遅くなりました。」
「お姉さまから?どうかしたの?」
「いえ・・・ここでは・・・。後で・・・。」

と、源少将は顔を赤らめました。

 そしてついに婚儀が始まります。女房たちによって二人の衣を脱がされ、二人は小袖姿になりました。そしてそのまま優姫の寝所へ・・・。もちろん周りにいる者たち数人を残し、あとは下がっていきました。ほぼ二人きりの状態です。緊張した表情で二人は正座し、向かい合いました。

「お姉さまがどうかしたの?」
「え?そうですね・・・。まだ公に出来ませんから・・・。」

不思議そうな顔をして源少将を見つめる優姫。源少将は優姫を引き寄せ横にすると、源少将も横になり、優姫を抱きしめました。そして優姫の耳に小さな声でこう告げました。

「弘徽殿様にご懐妊の兆しがあって・・・。」
「え!お姉さまが御懐妊!!!」
「し、声が大きい!まだ公に出来ないのですから・・・。」
「あ・・・。そう・・・お姉さまが?」
「んん・・・。」

優姫は源少将の胸に顔を埋め言いました。

「皇子ならいいね・・・。そうしたら、きっとみんな喜ぶね・・・。じゃあ、私たちは姫がいい?」
「ん?どちらでもいいよ。元気でいい子なら・・・。」

そういうと源少将は優姫にくちづけをしました。

 二人は無事結ばれました。はじめ異母兄妹であると思っていたのに、本当は違った二人・・・。二人は末永く幸せに暮らしました。                

終わり
着物と70年式陸自制服ですが^^;
挿絵として描いたものです。

こんなんでもいいかなあ・・・。
版権もののイベント用に書いたものですが^^;
久しぶりに描きたくなったので・・・。
久しぶりに・・・。
管理人なのにUPしてなくてすみません。

いままで自○隊ばかりかいてました。あせあせ(飛び散る汗)
お久しぶりです。
昔のイラストに色をつけたのでUPしておきます。

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