olivia The Lost Lolliコミュの海外初ライブ！パリで日本語大合唱

大ヒットコミック「ＮＡＮＡ」が海外でも人気を集める中、アニメのテーマ曲を歌うＯＬＩＶＩＡ（２７）が６日夜、パリ市内の名門ナイトクラブ「ムーラン・ルージュ」でライブを行った。会場は約１０００人の地元ファンで満員になり、日本語で大合唱が起こる人気ぶり。欧州４３カ国でＣＤデビューも果たした。翌７日には市内でサイン会を敢行、長蛇の列ができた。

　花の都パリの観光名所としても有名なムーラン・ルージュ。０１年にニコール・キッドマン主演で映画化もされた娯楽の殿堂に、日本の女性歌手が初めて立った。

　１９世紀の香り伝える築１２０年の建物が音を立ててきしんだ。「ＯＬＩＶＩＡ！」の大歓声はやまず、満員の観客は床も踏み鳴らしアンコールを求めた。同所のライブスペース「Ｌａ　Ｌｏｃｏ」。エルビス・プレスリー、ザ・ビートルズ、デビッド・ボウイら世界のスターが立ったこのステージで、ＯＬＩＶＩＡはパリジェンヌらの歓喜の声を全身に浴びた。

　ユニット「Ｄ＆Ｄ」でデビューして１１年。美しいハイトーンボイスは直線的で、その評価ほど人気は上がらなかった。昨年「ＮＡＮＡ」のエンディング曲「ａ　ｌｉｔｔｌｅ　ｐａｉｎ」を歌い、ロックシンガーとして一気に開花。自慢のハイトーンが、パリ公演では大きな武器となった。圧巻の声量と迫力。何よりムーラン・ルージュのあやしげな赤いライトが、直線的な歌声に妖艶な曲線を与えた。

　１時間１０分の公演で１６曲を披露。手拍子が鳴り、うち３曲の“ＮＡＮＡソング”では日本語での大合唱が起きた。

　最後まではだしでの熱唱。リハーサルはハイヒールだったが「あまりの緊張で足が震え、ヒールでは危ない」と自ら判断。スリリングだったのは歌詞を忘れた場面。ごまかせたはずなのに「すみません！もう一回」と客席に頭を下げ、騒然とした中での歌い直しはアニメにもない“生”の緊迫感を観客に提供した。

　ＯＬのローラ・ミニヨンさん（２３）は「こんなエキサイトしたライブは初めて。夢の世界に連れて行ってもらったわ」と大興奮。両親も現在住んでいるドイツから駆け付けた。ＯＬＩＶＩＡは「この夜は人生最高の財産になった。チャンスがあるなら、世界へ。世界中で歌いたい」。人形のような愛らしい顔がたくましく映った。 (本日のスポニチより引用)