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高齢者情報資料室コミュの予防できる?認知症:/上 住民主体の活動拡大 体操、食事など生活習慣改善

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予防できる?認知症:/上 住民主体の活動拡大 体操、食事など生活習慣改善

認知症対策は介護費用を抑える上でも重要だが、主因の一つ、アルツハイマー病の予防・治療法はまだ確立していない。国は10年計画で具体的な予防法の開発・普及を目指しているが、手探りの状態が続く。各地の取り組みや課題を2回に分けて報告する。【大和田香織】

脳の活性化になる、と人気の体操がある。手の動きから「フリフリグッパー」と名付けられた。茨城県利根町の保健センターを中心に、認知症予防策の一つとして始まった。

認知症と生活習慣には関係があるのか。このテーマを研究する筑波大の朝田隆教授から01年、利根町に協力要請があった。受諾した町は同年、65歳以上を対象に44回の講座を開き、記憶力など認知機能のテストも実施。受講者の一部約400人が翌年から、栄養、運動、睡眠のいずれかの実習に参加した。

「フリフリグッパー」は、この運動実習で取り入れられた。筑波大の征矢英昭准教授が「血流改善が脳の働きを活性化する」と考案した。栄養実習では動脈硬化を防ぐドコサヘキサエン酸(DHA)の摂取▽睡眠実習では30分程度の昼寝−−などを実践した。

3年後、参加者は再び認知機能のテストを受け、朝田教授らが実習に参加しなかった住民と比較した。詳細な検証はまだだが、実習参加者では記憶力が改善した人が多く、軽度認知障害(MCI)から認知症へ進む割合も低かったという。

 町は住民ボランティアの協力を得て運動集会を続けることにした。3カ所で月2回、50人程度がボール運動の後、フリフリグッパーをする。夫婦で参加する河野晴哉さん(78)は「体操をすると調子がいい。テストも張り合いになる」と話す。保健センターの村田啓子所長は「運動は一人では続けにくいので、住民が集まる場は貴重」と効果に期待する。

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一方、東京。23区で2番目に人口の多い練馬区は05年度から、住民ボランティアによる認知症予防推進員の育成を始めた。研修を受けた約300人がウオーキングなど自ら企画して活動する。

推進員3年目の三ケ崎(みかざき)清政さん(65)は義父母の入院を契機に応募した。老人クラブでフリフリグッパー体操を紹介したり、公園の調査など「高齢者の居場所づくり」に取り組む。

区の認知症予防検討委員会が05年に推計した10年後の認知症発症者数は、8800人。驚いた区議らから「不安をあおる」との声も出たが、紙崎修・区福祉部参事は「対応次第で減少可能。客観的データを知らせることが必要」と公表した。

06年度からは、都老人総合研究所の「地域型認知症予防プログラム」を参考に、三ケ崎さんのような住民主体の活動が始まった。「これだけ人口が多いと、区が行うだけでは焼け石に水なのです」と紙崎参事は言う。

都老研の本間昭参事研究員らが開発したプログラムは、まだ認知症ではない高齢者を対象に、パソコンや旅行、料理などの活動をする。認知症の前段階で低下が始まるとされる▽エピソード記憶(体験を思い出す能力)▽注意分割能力(二つ以上のことに注意を配りながら作業をする)▽計画力(段取りを考えて新しいことをする)−−などを鍛え、最後は自分たちで運営し活動を続けること(自主化)を目指す。
 
宇良千秋研究員によると、アルツハイマー病の予防は運動や食事のほか、知的活動、人との接触なども関連があり、早い段階で脳の機能を鍛えれば発症を遅らせることができると期待する。
また、愛知県豊橋市は03年度から、住民主導型のプログラムを取り入れている。市介護保険課は「(住民主導型プログラムは)参加者が認知症予防の目的を意識しているので『自力で続けよう』という意欲が強く、自主化しやすい。発症者への理解も深まり、認知症対策に多くの住民を巻き込める」と話す。昨年度までに12グループ90人が参加し、ほとんどが今も自主的に活動を続けている。

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都老研のプログラムは今年度、他府県も含め20以上の自治体が採用した。短期間で多くの住民に参加させたいという自治体の要望で、当初4カ月16回だったプログラムを、5回でも自主化できるように改良中だ。

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◇Q&A

認知症はどういう病気なのか。浴風会病院の須貝佑一精神科診療部長に聞いた。

■認知症は予防できる?
海外の疫学調査で、予防の可能性を示すデータが蓄積されてきた。食事や運動、頭の使い方などが複雑に関係している。

■もの忘れは認知症の始まり?
年齢的なもの忘れは、記憶の回路が残っており後で思い出せるが、認知症は記憶全体がすっぽり抜け落ち、ヒントを与えても思い出せない。ただ、最初は家族も気付かないことが多い。

■軽度認知障害(MCI)とは?
通常の物忘れから認知症に移る期間のことで、早く対策を打てば発症を遅らせられるのではと注目されている。ただ、共通の診断基準がまだなく、MCIの何割が約何年で認知症に移行するかも見解が分かれる。記憶力、注意力、計算力など障害にも複数のタイプがあり、異なる対応が必要だ。

■脳は鍛えるべきか?
「認知的予備力」といい、社会活動などで神経細胞ネットワークを増やしておくと、病気になっても症状の出方が遅れるとみられている。運動、食事、認知的予備力の3本柱のうち、運動と食事を基本に、計算ドリルなどは楽しめる範囲で。機能が衰えた人に無理強いはよくない。自治体の予防事業も、検診に来なくなった人をどうすくい上げるかが課題だ。

毎日新聞 
2008/2/20
毎日jp ライフスタイル  健康
http://mainichi.jp/life/health/fukushi/news/20080220ddm013100141000c.html

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