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TOKI'S BARコミュのRe:TOKI`S DIARY#43 「TOKI:人生の壁シリーズ:番外編「初めての感動」」

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ン千万のトラブルの真っ最中で、訴訟も視野に入ってきた本日。訴訟級のトラブルは幾度もあったが、本当に訴える事になりそうなのは今回が初めてだ。楽しみ&面倒臭い&残念というのが正直なところだ。全てを忘れる為に日記でも書いて逃避します(苦笑)どっちにしろ一両日中に結果が出るでしょうから、まぁ、運命に身を任せます。

人生の壁:番外編。

これは私が生まれて初めて感動した実話で、先日の日記にも出てきたYの女友達Mとその彼氏Kの15歳の時の物語である。

TOKIも15歳。同じクラスのMはクラスで一番の美人だった。Kも自分では「吉田栄作に似てる」と言っていたが、誰もが「いや、せんだみつおだろう」と心で呟いていた男である。まぁ、でもそこそこ2枚目だったのは間違い無い。ちなみにPart3の交通事故の話で俺の横に乗っていたのもKである。

二人は互いが求め合うように自然に付き合った。MもKもクラスの人気者であり、二人は似合いのカップルだった。実家で親との折り合いが悪かったMは池袋のアパートで一人暮らしをしていて、Kがそこにしょっちゅう転がり込んでいて、いつのまにか二人は同棲するようになっていた。私とMはしっかりアルバイトをして自分の学費を稼いでいたんだが、理想の高いKは中々仕事をしなかった。普段の小遣いはMに出させて過ごしていて、しょっちゅう俺に怒られていた。今現在でもこの世で一番嫌いな人間は「仕事の出来ない人間」「なまけもの」という俺は本当に連日Kを責め立てていた。

そんな折、Mが体調不良を訴え、病院に行ってみると、なんと妊娠している事がわかった。だが・・・・

時期から見てもKの子供ではないという辛い現実がKの前に立ちはだかった。産むにしても堕胎するにしても金銭的に厳しかったMだったので、Kに内緒で俺とMは、その子の親であろうという男に連絡を取った。すると「そんなの俺の子じゃないかも知れないじゃん。第一もう別れてんだし、俺には関係無い。二度と連絡してくんな」との事。確かに人道的には問題でも感情的にはヤツの言い分も何となくはわかった。事実MはソイツとKの間にも関係を持った男性が何人かいたのだ。噂とかでそれを知っていると言ったような口ぶりだった。

Kの心情が気になった。Kがこの事実に対してどう対処していくのか?情けない事に俺にはどう対処していいか、この時は見当もつかなかった。みんな15歳、今振り返っても、ちょっと荷が重い現実だった。

妊娠がわかってからのKは無口だった。どこにいるのかも告げないままフラっとどこかに行ってしまったり、そうかと思えば突然帰ってきたり。あまりにも重大な問題な為、正直どうアドバイスしていいか、どう助けたら良いかわからなかった俺は、同じく無言でただヤツの横にいるしか出来なかった。

すると突然意を決したように「Mのアパートに行って来るわ」と言って出かけた。俺もついていった。そしてMのアパートに着いた。そこでMは・・・

「お前はどうしたいんだ?産みたいのか、そうでないのか?」「わからない」「わからないじゃない。お前の体の事もあるし、答えを出さなきゃならないんだ」「Kはどうしたい?」

「お前が産みたいなら俺達の子供として育てよう。俺が18歳にお前が16歳になったら、こんな俺で良ければ結婚してくれないか?」

・・・物凄い衝撃だった。想像もつかない言葉だった。自分の子では無いのに、処置する事を求める訳でもない。全部背負って生きていく事を選択した「本当の男」の姿を見た。15歳で、だ。コイツは「自分の「上」にいる男だ」と強く感じた。

「でもKはイヤじゃない?自分の子供じゃないんだよ」「そんな事気にしない。生まれてくる子には何の罪も無いんだから」
「でも、でも、やっぱり産めないよ、Kが可愛そう過ぎるもん!」「俺の事なんかどうだっていいんだよ」「出来ない、出来ない!」「落ち着け!」・・・・・

二人きりにして俺は外に出た。アパートの前でただただ二人の幸せを願う事しか出来なかった、と同時に素晴らしい友人に巡り合えた運命に感謝した。

数時間経っただろうか、Kがアパートから出てきて俺の横に座った。「どうだった?」と俺が聞くと「やっぱり産みたくないらしい」「それでお前は?」「俺はMの気持ちを最優先させるだけさ。苦しいのはアイツなんだからな」「・・・そうか」「俺、ちょっと出てくるからMの事頼むな?」「え?マジで?」「あぁ、頼む」「・・・わかった」

Mの部屋に入るなりMが「ねぇ、どう思う」「う、うん・・・」「私ね、もっと私とKが望む形で、受け入れられる形で産んだ方がこの子も幸せになると思うんだ」・・・もう情けない事に俺には言葉が見つからなかった。ホンの数ヶ月前まで学ラン着てアイドルだ、バイクだホザいてた中学生だった俺には到底想像も出来ない位の出来事に面食らって、ただ感動してる非力なガキだった。

そして未成年でも対応してくれる病院を探し、入院手続きをした。もちろん俺達だけでだ。どうしても大人の保証人が必要との事だったので、俺の母親になってもらった。

が、金が20万円くらいは必要との事。みんなの金を掻き集めてもそれには遠く及ばなかった。どうしよう・・・とみんなで頭を抱えているとKが「何とかしてくる」と言ってどこかに消えた。

数十分経ってKがボコボコに顔を腫らして20万円を用意してきた。「お前、これどうしたんだ?」「まぁ、イイんだよ」「でもよ・・・」「アトで話すわ」

そして入院。足しげくKも俺もその他の友達が見舞いに行った。そんな日々の中で「そういえば、お前、あの金どうしたんだよ?」「あぁ、オヤジに付き合ってる女ハラましちゃったんで、処置するから金くれや、って言いに行ったんだよ。妊娠がわかってから何回も親父のトコに金貸してくれって頼んだんだけどよ、中々貸してくんなくてな。時々俺消えてたじゃん?全部親父のトコに行ってたんだよ。中々相手にしてくれなかったけど、もう入院しちゃったんだよって言ったら思いっきりブン殴られたけど金出してくれたよ」「そっか・・・」

そしてMが退院する日を迎えた。先日からちゃんと働くようになったKも仕事を休んで迎えに来た。病院を出るなり「みんな、迷惑かけてゴメンね」と泣くM。Kも泣いている。「K、ゴメンね」「・・・頑張ったな・・・・辛かったな」とKはMを抱き寄せた。





また長文になってしまいましたね、すいません。

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