moving （movies and musicals）コミュのラスト・タンゴ

UN TANGO MAS

ヘルマン・クラル

マリア・ニエベス
フアン・カルロス・コペス
パブロ・ベロン
アレハンドラ・グティ
フアン・マリシア
アジェレン・アルバレス・ミニョ

アルゼンチン・タンゴに革命を起こした伝説のタンゴ・ペア、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペス。14歳と17歳で出会ってから50年近くも踊り続けてきた２人は、1997年についにコンビを解消する。本作はヴィム・ヴェンダースが製作総指揮を務め、そんな２人の50年に及ぶ愛憎の軌跡と、変わることのないタンゴへの情熱を、本人たちの証言に、一流ダンサーによる踊りと再現ドラマを織り交ぜ描き出すドキュメンタリー。（by allcinema）

アルゼンチン・タンゴの有名なダンサーペアのドキュメンタリーなんだけど、

ご本人インタビューと、ダンサーによる再現映像に加え、
現役ダンサーさんの２人に関することや再現映像の感想コメントが面白い。

当時を語る、第三者のインタビューはなくて、
主観的な視点で語られていたのも可笑しかったかな。

マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペス、それぞれ言いたい放題で、
ちょこっと入る奥さんのコメントの怖いこと！

「マリアとペアを解消しなかったら、私は家を出ていきますからね！」って（笑）。
よくある『仕事と私とどっちを選ぶ』の選択に
愛人と妻のどっち選ぶのが重なっているような、迫力。

実際の２人は、踊る相手ということ以外は醒めきった関係になっていたのに、
妻の方は、愛想笑いに騙される観客と同じように旦那を見ていたってことなんだな。

で、フアンの方は、仕事のパートナー（マリア）と人生のパートナー（ブロンドヘアの妻）、
二兎を得たものの、やっぱり無理だったってことなんだな。

そして、彼はマリアとペア解消後、ぽっちゃり系の娘さんと踊って、
83歳の今も舞台に立って拍手もらっている、と。

マリアの方も「いつかは踊れなくなるだろう寂しい」と言いつつも、
まだ踊っている。、

タンゴに捧げる人生かー。

「子供を持てる期間は限られている」は実感なんだろうけど、
その数年間のブランクはダンサーとしては、やっぱり大きいよね、
でも、男性はその数年間が不要なんだから凄い裏切りだよな。

そして、どういう道を選んだとしても
選んだ自分を受け入れない事には、
自分が浮かばれないってことだな。

うん。自分を誉めてあげないとね。

そして、再現映像パートのタンゴが素晴らしかった。

机の上で踊るのとか、Singing in the rainタンゴ版とか、
も、早送りしてる？ってくらいの足技。

タンゴの有名な曲も色々♪

ロコのバラードもエンディング・クレジットによるとかかっていたっぽいのだが、
うっかり聞き流したっぽい。

アルゼンチンのどっか有名な通りであろう風景が何回か映って、
そこの通りがどこまでもまっすぐだったので、
『信号は全て青になる！』はこんな風景での物語なんだろうなと妄想。素敵だ。

（おっと、話がずれた。）