moving （movies and musicals）コミュのパワー・ゲーム

PARANOIA

ロバート・ルケティック

リアム・ヘムズワース/ アダム・キャシディ
ハリソン・フォード/ジョック・ゴダード
ゲイリー・オールドマン/ ニコラス・ワイアット
アンバー・ハード/ エマ・ジェニングズ
リチャード・ドレイファス /フランク・キャシディ
ルーカス・ティル/ ケヴィン
エンベス・デイヴィッツ /ジュディス・ボルトン
ジュリアン・マクマホン/ マイルス・ミーチャム
ジョシュ・ホロウェイ /エージェント・ギャンブル
アンジェラ・サラフィアン/アリソン

　ジョゼフ・フィンダーの『侵入社員』を「ハンガー・ゲーム」シリーズの
リアム・ヘムズワース主演で映画化したサスペンス・ドラマ。
ライバルＩＴ企業に産業スパイとして送り込まれた野心あふれる青年の運命と、
２人のカリスマ経営者の熾烈な暗闘の行方を描く。（by allcinema）

ネタバレ

邦題は和製英語のパターンで、原題はPARANOIA。

成り上がり者の神話、アメリカンドリームの終焉というか、
こんな形でしか実現できなくなったアメリカンドリームというか。

アメリカでは成り上がり者が金持ちになれるってことだったけど、
もう、既に、そこへの階段は閉ざされてる、みたいな。

がんばれば出世する時代は終わって、ただひたすら働き蜂で
いるしかない現状というか。

そんな世相を描写しながら、現在の若者の「成功」は金持ちになろうと
しゃにむにがんばることではなく、身の丈に合ったささやかな幸せを
楽しむことなんだよね、と丸め込む展開だったな。

ストーリー展開だけなぞると綿菓子みたいな甘さなんだけど、
示された現実の持つ重さったらないよね、という気分も。

モンスターが蠢いている橋の向こうで勝負を挑むのではなく、
自分のエリアのこちら側でのささやかな会社の設立。
いずれモンスター化ける可能性もあるけれど、
可能性として残されているだけで、確実ではない。

そして、この話はアメリカンドリームを体現してた人々の終焉も描いていた。
若者の上げ足取りのおじさん２人が渋く汚く競ってたら、２人ともＦＢＩの餌食に。

主人公は上手く切り抜けたけど、２人の争いが原因で命を落とした若者も
多数いたっていう裏話もあるんだな。

主役はセクシーな兄さんにも負けてない肉体美のリアム。
「ハンガー・ゲーム２」辺りよりずっと垢抜けてきた感じ。
下町モードが素って気がするけど、都会的な衣装もきちっと着こなして
とっても素敵。
彼には、わくわくさせてくれる華があるねー。

おじさん２人、ゲイリー・オールドマンとハリソン・フォードは、
どっちも腹黒さが素晴らしくて、最初は「ゲイリーったらひでー奴」って
思っていたのに、ハリソンの方が更に上手だったという^^;

そんな渋い２人に負けずと、若者もなかなか粒ぞろい。
リアムの同僚のコが美しい系。
誰だろう？
どっかで観たっけ？

そしてお相手のアンバー。バードは、フルメイクとナチュラルメイクで
人格までが変わっていそうな美しさ。
って、変な説明だ。
レッドルージュの彼女の華やかさったら、ないよねー。
あと、上目使い？
あれ、やばいっすよ。

そして、彼らよりは上の世代のＦＢＩの行動チームのボス？が
ジョシュ・ホロウェイ。「ＬＯＳＴ」のソーヤね。
彼もなんか渋くなっちゃってびっくり。

ま、それなりに面白かったかなー。
キャストウオッチでは最高だったし。

でも、リアムのシャワーシーンの多さは、一体何だったんだろう。