moving （movies and musicals）コミュのラストレター

ラストレター

岩井俊二

松たか子/岸辺野裕里
広瀬すず/遠野鮎美／遠野未咲（回想）
庵野秀明/岸辺野宗二郎
森七菜/岸辺野颯香／遠野裕里（回想）
小室等/波戸場正三
水越けいこ/岸辺野昭子
木内みどり/遠野純子
鈴木慶一/遠野幸吉
豊川悦司/阿藤陽市
中山美穂/サカエ
神木隆之介/乙坂鏡史郎（回想）
福山雅治/乙坂鏡史郎

　「Love Letter」「花とアリス」の岩井俊二監督が、故郷の宮城を舞台に豪華キャスト陣の共演で撮り上げたラブストーリー。手紙の行き違いがから始まった２つの世代の恋愛模様とそれぞれの心の再生を、過去と現在を行き来しつつ、切なくも優しい筆致で綴る。
(by Allcinema)

ラストレター　

一目惚れの瞬間。
手書きの手紙の温かみ。
叶わない想いの三重奏。
『最近の写真がない』という闇。
過去に囚われている大人達と、事実を現実として受け入れる子供。
『ラスト』という言葉が持つ重み。
希望の残照に託す未来。

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ねたばれ。

観る前にキャストと役名に目を通した時、未咲には子供がいるのに
未咲の遺影は高校生って感じで、どういう意味？って思っていたんだけど、
理由は、若い頃の写真しかないから。
それ以降は、不幸でやつれていたから。

悪い男と駆け落ちして、
自殺未遂を何度も。
男は蒸発して。
実家に戻ったけど、･･･自殺。
40代前半で。
娘を残して。

高校生の頃はキラキラ輝いていた三咲ちゃんが、
その後不幸な人生を送っていたんて、
何それ、なんてこと。

予告編に出てきた裕里の
「あなたが結婚してくれてたらー」は、
『あなたが誰かと』ではなく
『あなたが姉と』という意味だったのか。

遅すぎた王子様。
魔法が解けてしまったプリンセスは、
王子と再会することは出来ない。

過去の場面が思ってたより少なかった。
予告編で過去かと思ってた映像のいくつかは
次世代の子供たちの場面で現在の話。

意外と群像劇。、
でも主役は、小説家と妹。

妹さん役、過去も現在も可愛かったな。

小説家、最初から手紙の主は妹の方だって分かってたって、
･･･悪どい大人だ。

叶わない想いの三重奏。

三咲の娘、鮎美の利発さも光る。
声音は少し頼りなくて、おとなしめだけど、しっかり者。

母親のことを、『もしかしたら』ではなく、事実を現実として受け入れる姿。
普通はなかなかできないよなぁ。

希望の残照は、娘に残してあげられた過去の煌めき？

手書きの手紙あれこれの展開が映画っぽい。
旦那にスマホを水没されたとか、
旦那の母と英語の先生のラブレター（英語の添削だけど）、に代筆だとか、
自宅に届いた手紙が、子供たちに読まれてしまうとか。

たくさんの、行き違いと交流。
届かない想い。

ふぅ。

『未咲』という小説が出てくると、
『サインしてください』な展開になるのは、
一応ギャグなんだろうか。

柔らかい光。
白っぽい明るい淡い映像。
優しいね。切ないね。