moving （movies and musicals）コミュのLISTEN リッスン

LISTEN リッスン

牧原依里雫境

米内山明宏
横尾友美
佐沢静枝
野崎誠
今井彰人
岡本彩
矢代卓樹
雫境
佐野和海
佐野美保
本間智恵美
小泉文子
山本のぞみ
池田華凜
池田大輔

「ろう者の音楽」を全編無音で視覚的に表現したアートドキュメンタリー。
自身も耳の不自由な新鋭女性監督・牧原依里と、アニエス・ベー監督作「わたしの名前は...」などに出演した舞踏家・雫境が共同監督を務め、スタッフ・出演者のほぼ全員がろう者で構成。
出演者は楽器や音声を介さず、全身を駆使した身体表現によって「音楽」のある空間を生み出していく。
「魂から溢れでる『気』のようなものから音楽を感じる」と語る彼らならではの音楽表現を通し、「音楽」の新たな可能性を探る。
（by eiga.com）

音のない世界に住む人達の音楽について、という作品。

なので、『LISTEN （聞いて）』と言われても音はない。
だけど、普通だったら見えない音を『見る』ことが出来る作品、かもしれない。

手話だって、そうだもんね。
会話が見える。
手話を見た人が意味を理解出来ているかどうかは別にして。

そんな、『見える』音楽。

音楽のようなリズムのある音もあれば、
感情のような、目に見えないものが形になっているパートもあって、

楽器でも演奏者によって、音が違うように、
音の体現者の体型や動きによって聞こえてくる音も違う。

澄んだ軽快な音だったり、
不協和音の重たい音だったり。

受け取る側に聞こえてくる音は人によって違うのだろうけど、
それは実際に聞こえる音だとしても同じ。

そして、その動きが手話だったりすると、
単なる動きではなくて、具体的な意味を持っていたりする
・・・のだが、自分には、そこまでは理解できず。

（あ、全く音なしの作品だけど、手話には字幕がついてました。）

鑑賞前は無音60分に耐えられる自信は全然なかったんだけど、
近くの席の誰かが気持ち良くねてそうないびきが聞こえてきてからは、
無音の圧迫感へのプレッシャーから解放されて穏やかに60分完走ｖ

貴重な体験でした。