moving （movies and musicals）コミュのブラック・スキャンダル

BLACK MASS
スコット・クーパー

ジョニー・デップ /ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャー
ジョエル・エドガートン/ ジョン・コノリー
ベネディクト・カンバーバッチ/ ビリー・バルジャー
ロリー・コクレイン /スティーヴン・フレミ
ジェシー・プレモンス /ケヴィン・ウィークス
ケヴィン・ベーコン/ チャールズ・マグワイア
ピーター・サースガード/ ブライアン・ハロラン
ダコタ・ジョンソン/ リンジー・シル
コリー・ストール/ フレッド・ワイシャック
デヴィッド・ハーバー/ ジョン・モリス
ジュリアンヌ・ニコルソン/ マリアン・コノリー
アダム・スコット /ロバート・フィッツパトリック
ジュノー・テンプル/ デボラ・ハッセー

ジョニー・デップが、ＦＢＩの最重要指名手配犯となった実在する伝説のギャング、
ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーを体当たりで熱演し評判を呼んだ衝撃の実録犯罪ドラマ。
ボストンを舞台に、極悪非道なバルジャーとＦＢＩ捜査官の間で交わされた禁断の密約の実態と、
次第に狂気が暴走していくバルジャーが手を染めた恐るべき悪行の数々を描き出す。
（by allcinema）

ネタバレ

原題はブラック・スキャンダルじゃなくてBLACK MASS。

この原題（Black Mass）が画面に３回も出てきたので意味を調べたら『黒ミサ』だった。
『スキャンダル』より冷酷で恐ろしい語感で作品の雰囲気に合ってるな。
主要３人物は悪魔に人間に（堕）天使って感じだったし。

ジョニー・デップのホワイティ、あるいはジミーは見事に真っ黒で冷血な人物。
瞳がブルーだけど、濁っていて縁がぼやけていて不思議な感じ。
鼻は見事に三角、髪の毛が少ないけれど、とても、若々しい。

アイリッシュ・マフィアってことだったけど、異様にストイック。
太鼓腹にペルシャ猫に若い美女というイメージ映像は、シチリアン・マフィア専売なのかな。

部下に命令するのではなく、自ら手を下して人を殺すことが多かったな。
手下には、後片付けをさせるくらい。

最初の頃は、『えー殺してしまうの？』と銃声の度にびくっと驚いていだけど、
そのうち、『コイツは殺されるな』って察しがつくようになって、ずっと緊張してた。
こっちのほうが心臓に悪い。
ジュノー・テンプルなんて登場した瞬間から死亡フラグが立ってたもんな。

ダコダ・ジョンソンは、ジミーの妻か愛人の役。
でも子供を不注意（仕方ないけど）で脳死状態にしてしまう。
その後、息子は亡くなったらしく、彼女も画面から退場。
別れたのかな、殺されたのかな。
（と、調べてみたけど、このエピソードがフィクションっぽかったので結論は出ず。）

ジミーと手を組む自称やり手のＦＢＩジョンがジョエル・エドガートン。
汚職って言葉がぴったりの行動を起こしているんだけど、
本人はその意識はなくて名誉欲に取りつかれているだけ。

地元仲間の絆を信じすぎて、結局いいカモにさせられる。
『見かけが派手になった』とか、まともな奥さんに言われてたから、
最初の方では、それなりの見返りはもらっていたようだけど。

ジミーがジョンの奥さんを脅迫する場面は怖かったなー。
ジミーが誰かに静かに語りかける場面のオソロシイこと。
じわじわと首を絞めつけるような迫力。

そしてかれの笑顔は信じてはいけないんだよな。
彼は笑顔を見せた相手を、何人殺したことかー。
『謝れば済む』って言葉は彼の辞書にはないらしいから。

そして、ビリー。
兄弟でギャングと上院議員って落差が凄いぜ！って思うんだけど、
一応、彼は兄貴の責任を取って議員を辞職、マサチューセッツ大学の総長になるけど、
兄貴と連絡を取ったことがバレて辞職・・・したんだね。
アニキのおかげで踏んだり蹴ったりな人生だったのかな。

ギャングと上院議員が自宅で同じテーブルで食事をしている風景が、
とってもシュールでした。

そうそう。

母親の葬式の後、上院議員のビリーさんは、缶からグラスに注いでビールを
飲んでいるところが印象的でした。
別の場面でギャングはビンからビールを直接飲んでいたのと対照的。

まーそれにしても。

この作品は、『面白い』とはちょっと違ったな。
『これが事実ってすげーっ』て感じ？かな。