moving （movies and musicals）コミュのザ・レッジ -12時の死刑台-

THE LEDGE

マシュー・チャップマン

チャーリー・ハナム/ ギャビン
リヴ・タイラー/ シェーナ
パトリック・ウィルソン/ ジョー
テレンス・ハワード/ ホリス
クリストファー・ゴーラム
ジャクリーヌ・フレミング

「薔薇の素顔」の脚本などで知られるマシュー・チャップマンの監督・脚本で
贈る心理サスペンス。ある日、刑事のホリスは、男が高層ビルから飛び降りようとして
いるとの通報を受け、現場へ駆けつける。懸命に説得するホリスだが、その男ギャビンは
“自分が飛び降りなければ、他の誰かが死んでしまう”と語る。そして、･･･。
（by allcinema）

タイトルに死刑がついて上映館がシアターＮ渋谷なもんで、
てっきりホラーだと思ってたらそうでなかったので急遽鑑賞。

ま、とにかく、“Life goes on.”
感謝を込めてこの言葉をつぶやきたくなる作品。
続いていくこと自体が特別で意味がある、みたいな。

･･･と、書くと崇高な話みたいだけど、
ストーリーは狂信者とバカップルの対決みたいな、
それに宗教感がからんでくるみたいな話。

屋上から飛び降りようとしている男、ギャビンと
お隣に越してきた人妻シェーナがバカップルな訳なんだが、

メールは危険だろ！とか、
ドアの鍵閉めろよ！とか、
まー、間抜けっぷりが見事で、
寝取られ夫ジョーが気づくのも当然な展開。
でもって、この方が狂信者で、かなり危ない。
も、バカップル達は生きていけないよね、みたいな。

まーそこはだんだんと読める訳ですが、
シェーナ（リブ・タイラー）のバカ女っぷりと、
ジョー（パトリック・ウィルソン）の危ない宗教男っぷりが
もう見事で。

主役のギャビン（チャーリー・ハナム）も歪んだ男で
娘を交通事故でなくすという過去を持つ人間なんだけど、
気が付くと、彼がごく普通の人間に見えてしまうというｗ

彼の同居人のクリス？
ゲイのお友達がたおやかで素敵だったな。
彼氏が似たもの同士でちょっとウケっｗ

飛び降りを阻止しようとする警官ホリスも
突然降ってわいた家庭の事情に心を痛めてなんだか大変。

でも、彼の時間軸はちょっと細工してあって、
現実映像ではなく過去映像だったようで。

そしてラスト、神への祈りを捧げるのをやめたのは、
神を信じるものが結果的に命を奪おうとしたからなのかな？

この作品の登場人物達って、傍から見ていると
みんなアホだけど、がんばって生きているんだよね。
タブロイド紙のネタっぽいのに、どこか深い。

そんな感じ。