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新国立美術館コミュのフェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展

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2007年9月26日(水)−12月17日(月)

http://milkmaid.jp/

国立新美術館開館記念
アムステルダム国立美術館所蔵
フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展



《牛乳を注ぐ女》の楽しみ方
http://milkmaid.jp/fun/index.html

 フェルメールと言えばこの一枚と思われる方も多いはずです。ありふれた日常のひとコマを描いて、ここまでの名作にしたのは後にも先にもフェルメールだけではないでしょうか。その秘密を探っていきましょう。
※文中の色が違うところにマウスカーソルを持っていくと、左側の絵がわかりやすく変化します。

 使用人階級にあたる女性がまわりの視線など全く気にかけることなく牛乳を注ぐという行為に集中しています。そして、窓から室内に射し込んだ柔らかく明瞭な陽光描写の絶妙な加減や、画面を包み込む穏やかで静謐な雰囲気が画面全体に落ち着き感をもたらしています。また、女性やテーブル上の黄色、青色、赤色と、背後の白壁との鮮やかなコントラストは見る人に爽快な印象を強く与えているといえるでしょう。

 画面全体にフェルメール様式の大きな特徴のひとつであるポワンティエ技法(点綴法)が認められますが、とくに光の表現における秀逸な効果として、テーブルの上に置かれるパンの描写に顕著に表れています。テーブルに載ったパンが、光の粒で描かれているのがそれです。

 細密な描写もフェルメールの特徴のひとつです。たとえば壁。窓の傍にかけられている籠と真鍮製の入れ物だけでなく、よく観ると釘の痕や光のグラデーションなどが丁寧に描かれているのがわかります。この壁は、X線調査の結果、最初は絵あるいは地図が描かれていたことが判明しましたが、いずれかまでは特定できません。これを塗りつぶすことによって背景を漆喰の壁だけにして、牛乳を注ぐ女がより目立つようにしたのでしょう。

 フェルメール作品の構図にはいろいろな説があります。ひとつをここで紹介しましょう。テーブルは長方形ではなく台形状に描かれていますが、これは視覚的な効果をねらいテーブルの上により多くのものを配そうとしてのことだとされています。

 またさりげなく足元に描かれた足温器ですが、最近の赤外線調査の結果、洗濯物籠を塗りつぶし、代わりに足温器とタイルを描いたことがわかっています。 洗濯物籠では、この女の使用人が洗濯という仕事もこなすということを連想させます。しかし、フェルメールはここでは、この女が牛乳を注ぐ、つまり食事の準備に関わる行為に集中していることを示すために、洗濯物籠を取り除いたのでしょう。一方、足温器は、一般に、「不変性」と「気づかい」を求める恋人の願望を意味します。そして実際、タイルの一枚にはクピドが表されてもいます。しかし、ここでは、ロマンチックな恋愛事に関してこのモティーフが描かれたのではなく、人のために食事の準備に専心する使用人の人間的な暖かみを象徴するものとして選ばれたのではないかと考えられます。

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