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TOKYO ポエケットコミュの【ポエケットレポ/立川裕也】poeket news2

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ポエケット2013レポート
「エキサイティングな場」
立川裕也

両国はそれほど汗臭くなかった。これがポエケット2013における最初の記憶だった。

ぼくは、ポエケット2013が自作物を出展する初めての機会だったので、何が何やら要領がつかめないまま、玄人ばかり(に見える)の他の展示者たちの、互いの近況報告にウィットとウェットに富んだジョークをちりばめながら、それぞれの来し方と行く末を語るさまを、梅雨明けのぼうっとした頭で眺めていた。ポエケットというだけあって展示者も来場者も詩の読み手書き手だから、まあ話がはやい。詩のはなしが通じることなんて日常では極々まれな事なのでほんとうに嬉しかった。なおかつ、紙面でしかお会いしていなかった人の現実態(リアル)を見ることもできて、なるほど、文面と外面は比例しないのだなと思った。ポエケットの良さとして、個々人が有名無名の分別なくごった煮状態にあったことだ。書店の棚で見かけるひ
とから、そんなもん糞喰らえというパンクスピリットあふれる人まで様々で、多様性にあふれた原始的自然な現場だった。社会人の多くは、ある意味儀式のように詩を捨ててゆくことが多いけれど、ポエケットの現場にいた人は、詩を捨てなかったり、捨てきれなかったり、捨ててまた拾ったり等それぞれにさまざまな過程を経て、現在進行形で詩に関与している。それだけで何だか無性にうれしかった。

振り返ってみて、ポエケットの会場には、松本人志の言うところのエキサイティングがいたと思われる。なぜなら、みんなエキサイティングしていたからだ。かくいうぼくもハタチをとうに過ぎているというのに臆面もなくエキサイティングしてしまった。個人的なことだが、ぼくは小詩集一つと文字をデフォルメしたTシャツやポストカードを展示していたのだが、小詩集のほうがいってみれば本命であり、Tシャツ等は賑やかしというか、面白がらせというか、話題作りのものだったのだけれど、お客様の反応としてはどちらかというと賑やかしの方が好反応だった。その反応は、甚だ意外だったので、ぼくは我を忘れてエキサイティングしてしまった。これが、はじめてのポエケットでの一番の収穫だった。やっぱり詩が包摂するものは
大きい、というか自分の無知っぷりにも驚愕したのだけれど、これはポエケットでなければ得ることのできなかった収穫だったと思う。様々な人の様々な得意分野の、詩に特化した話が聞けて本当にうれしかった。

今思い返せば、会場のエキサイティングは、終始上機嫌だった。特に朗読では、静寂のなかに笑いとポエジーをぼんぼん放りこんでいた。ぼくの住む北関東の断絶した僻地では、詩を書く人間の老齢化と空洞化と縮小化と弱体化と過疎化とが如実に感じられ、エキサイティングが訪れてくることなんて、謙虚を装っているからでもなんでもなく滅多にないのだが、ポエケット会場でその姿を見ることができてうれしかった。

いろいろな出会いや収穫を携えて19:00前に会場を出た。ぼくは振り向きざまに「あそこにはまだエキサイティングがいるんだな」と思いながら、後ろ髪惹かれつつ両国駅の改札へ向かった。きっと会場が締め切られた後、エキサイティングはその足で打ち上げの会場に向かったのだろう。そして、アルコールの力も借りて、さらにエキサイティングしたことだろう。

結局、両国は汗臭かった。ポエケット2013は熱かった。

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