原題：小祖宗(Little Master)
台湾 大聯盟電影公司作品 86年 86分 カラー 日本劇場未公開(ビデオ→TV)
製作：ワン･トン 企画：コー･イー･チェン 監督：ヤン･リー･クオ 武術指導：スン･ユンチー
出演：シー･チュン／コー･イー･チェン／ウォン･コンユン／ツァイ･トウ／トゥ･チュンカン
−解説−
現世に甦った王朝時代の子どもキョンシーと､大人たちの手から彼を守ろうとする現代の少年少女たちとの交流を描いた台湾製のファンタジー･ドラマ。出演は『山中傳奇』(79年､映画祭のみ)などのシー･チュン(石雋)､『ソウル』(86年､映画祭のみ)のコー･イー･チェン(柯一正)､『ゴールデン･ガイ』(90年)などのウォン･コンユン(黄坤玄)､『燃えよデブゴン出世拳』(78年､テレビ放送)などのツァイ･トウ(蔡頭)､トゥ･チュンカン(庹宗康)ほか。『魯冰花(ルービンファ)』(89年､映画祭のみ)のヤン･リー･クオ(楊立國)監督､86年作。
−物語−
現代の台湾。とある遺跡から愛新覚羅王朝時代の棺が発見され､周先生(柯一正)が務める研究室に安置される。ところが､周の息子小宝(黄坤玄)の持ち込んだ猫が棺を飛び越えたことから､中で眠っていた子どものキョンシーが復活してしまう。小宝の部屋のクローゼットに潜り込んだキョンシーは遊びに来た子どもたちに一度は襲いかかるものの､彼らが小帝子と呼んで拝礼すると大人しくなった。次々と不思議な能力を発揮し小宝たちを喜ばせる小帝子だが､一方棺から貴重な遺体がなくなったことで大人たちはその行方を追う。子どもたちはキョンシーに化けて小帝子を逃がそうとするが､別離の時は確実に近付いていた…。
台湾 大聯盟電影公司作品 86年 86分 カラー 日本劇場未公開(ビデオ→TV)
製作：ワン･トン 企画：コー･イー･チェン 監督：ヤン･リー･クオ 武術指導：スン･ユンチー
出演：シー･チュン／コー･イー･チェン／ウォン･コンユン／ツァイ･トウ／トゥ･チュンカン
−解説−
現世に甦った王朝時代の子どもキョンシーと､大人たちの手から彼を守ろうとする現代の少年少女たちとの交流を描いた台湾製のファンタジー･ドラマ。出演は『山中傳奇』(79年､映画祭のみ)などのシー･チュン(石雋)､『ソウル』(86年､映画祭のみ)のコー･イー･チェン(柯一正)､『ゴールデン･ガイ』(90年)などのウォン･コンユン(黄坤玄)､『燃えよデブゴン出世拳』(78年､テレビ放送)などのツァイ･トウ(蔡頭)､トゥ･チュンカン(庹宗康)ほか。『魯冰花(ルービンファ)』(89年､映画祭のみ)のヤン･リー･クオ(楊立國)監督､86年作。
−物語−
現代の台湾。とある遺跡から愛新覚羅王朝時代の棺が発見され､周先生(柯一正)が務める研究室に安置される。ところが､周の息子小宝(黄坤玄)の持ち込んだ猫が棺を飛び越えたことから､中で眠っていた子どものキョンシーが復活してしまう。小宝の部屋のクローゼットに潜り込んだキョンシーは遊びに来た子どもたちに一度は襲いかかるものの､彼らが小帝子と呼んで拝礼すると大人しくなった。次々と不思議な能力を発揮し小宝たちを喜ばせる小帝子だが､一方棺から貴重な遺体がなくなったことで大人たちはその行方を追う。子どもたちはキョンシーに化けて小帝子を逃がそうとするが､別離の時は確実に近付いていた…。
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コメント(13)
｢幽幻道士(キョンシーズ)｣シリーズ同様台湾で作られた作品ですが､やはり異色作と言わざるを得ない1本です。決してつまらないという意味ではないのでご安心くださいｗ
本作の異色ぶりを語る際には､まずこの映画の制作当時から現在に至るまでの台湾映画の制作状況に触れなければなりません。
1980年代中後半の台湾映画は､大きく分けて３つの流れがありました。娯楽映画､文芸映画､そして国策映画(完全な台湾政府主導で作られるプロバガンダ目的の大作戦争映画など。今回は特に触れません)です。
娯楽映画は文字通り商業目的で観客に映画館へ足を運んで作品を楽しんでもらうための映画です。当時の主流はやはりアクションとコメディー。｢幽幻道士｣シリーズなどの"キョンシー･ホラー"､｢新桃太郎｣２部作などのファンタジー作品も当然こちらに含まれます。『ラスト･キョンシー』(88年)を始めとする"ソメノ･エンタープライズ３部作"を手がけたリー･ツォー･ナン(李作楠)､ジャッキー･チェン(成龍)が出演した『ドラゴン特攻隊』(82年)や､やはり国際的な活躍を見せるアーチスト､ジェイ･チョウ(周杰倫)が主演した『カンフー･ダンク!』(2008年､画像左)を手がけたチュー･イェンピン(朱延平)などが､このジャンルの代表的なヒットメーカーと言うべき監督たちです。さらにさかのぼると､別トピでも紹介している『精霊兄弟 キョンシー･ブラザース』(81年､ビデオのみ)のジョセフ･クオ(郭南宏)監督や､ＴＶ｢来来!キョンシーズ｣の台湾側プロデューサーを務めたチャイ･ヤンミン(蔡陽明､彼についても後述します)といった監督たちが香港で李作楠や朱延平に先駆けて香港で演出技法を学び､時代劇やカンフー映画といったアクションに寄った娯楽映画を量産し源流を作っていきました。
これらの映画は世界中の国々で作られていますから､特段台湾の独自色を出す必要もなく香港や東南アジアの華僑社会から資本やスタッフやキャストなどの人的な面で協力もしくは合作することも多いため､香港映画と混同されることが常態化しており､むしろ区分することにあまり意味はないとも言われてきました。『幽幻道士』もＴＶで初放送された際も新聞のラテ欄に"香港映画"と記載されていたのは周知のエピソードです。
加えて当時の台湾映画界では､これらの娯楽作品は業界内外から非常に軽視されていました。当時の映画業界に"黒社会(台湾マフィア)"が深く介入していたこともありますが､技術面や内容面でも香港映画に比べて稚拙な面がまだまだ目立っていたからです。『幽幻道士』が当初台湾国内で非常に不本意な形で公開されたのもそうした背景が一因なのです。
文芸映画は台湾の歴史や風土に着目した作家性や芸術性を重視した作品群です。これらはそのほとんどが政府寄りの映画会社である中央電影公司で制作され､実際台湾政府の支援で劇場でのヒットよりも台湾の内外に対する観光アピールや映画祭授賞などが優先されることも多く､国策映画の一面がなくはないのですが､所謂プロバガンダ映画とは一線を画します(政府や政策を暗に批判する内容も少なくない)。
このジャンルでは､何といっても別トピでも紹介したホウ･シャオシエン(侯孝賢)やエドワード･ヤン(楊��昌)といった､国際的にも高い評価を獲得した監督たちが輩出されています。映画は娯楽というより芸術であるという意識の強い日本でも､俗に台湾ニューウェーブと称せられるこれらの監督たちは支持も多く､"台湾映画"と言えば彼らとその作品群を指す状況が未だに続いています。
ただ近年は､『海角七号 君想う､国境の南』(2007年､画像中)の記録的な大ヒットを契機に､『モンガに散る』(2010年)､『台北の朝､僕は恋をする』(2010年)といった文芸映画の流れを汲みつつも豊かな娯楽性を備えた若手監督たちによる新しいタイプの台湾映画も続々と作られ台湾内外で高い評価を受けています。その流れの到達点といえるのが､今春小規模ですが日本でも公開され大きな反響を呼んだ前後編4時間以上にも渡る超大作『セデック･バレ』(2011年､画像右)です。
一時期は低調といわれた台湾映画でしたが､こうした作品群のヒットによって現在は活況を取り戻しており､10月に開催された第26回東京国際映画祭の｢ワールド･フォーカス｣部門にて､｢台湾電影ルネッサンス2013｣という新旧作の特集上映企画が組まれたのは記憶に新しいところです。
という訳で､またもや話が遠回りした感がありますが､要は『精霊夢童子 キョンシー･チャイルド』の何が異色かといえば､既成の台湾娯楽映画ではなくアート色の強い文芸映画のスタッフたちによって作られたキョンシー映画ということなのです。
本作の異色ぶりを語る際には､まずこの映画の制作当時から現在に至るまでの台湾映画の制作状況に触れなければなりません。
1980年代中後半の台湾映画は､大きく分けて３つの流れがありました。娯楽映画､文芸映画､そして国策映画(完全な台湾政府主導で作られるプロバガンダ目的の大作戦争映画など。今回は特に触れません)です。
娯楽映画は文字通り商業目的で観客に映画館へ足を運んで作品を楽しんでもらうための映画です。当時の主流はやはりアクションとコメディー。｢幽幻道士｣シリーズなどの"キョンシー･ホラー"､｢新桃太郎｣２部作などのファンタジー作品も当然こちらに含まれます。『ラスト･キョンシー』(88年)を始めとする"ソメノ･エンタープライズ３部作"を手がけたリー･ツォー･ナン(李作楠)､ジャッキー･チェン(成龍)が出演した『ドラゴン特攻隊』(82年)や､やはり国際的な活躍を見せるアーチスト､ジェイ･チョウ(周杰倫)が主演した『カンフー･ダンク!』(2008年､画像左)を手がけたチュー･イェンピン(朱延平)などが､このジャンルの代表的なヒットメーカーと言うべき監督たちです。さらにさかのぼると､別トピでも紹介している『精霊兄弟 キョンシー･ブラザース』(81年､ビデオのみ)のジョセフ･クオ(郭南宏)監督や､ＴＶ｢来来!キョンシーズ｣の台湾側プロデューサーを務めたチャイ･ヤンミン(蔡陽明､彼についても後述します)といった監督たちが香港で李作楠や朱延平に先駆けて香港で演出技法を学び､時代劇やカンフー映画といったアクションに寄った娯楽映画を量産し源流を作っていきました。
これらの映画は世界中の国々で作られていますから､特段台湾の独自色を出す必要もなく香港や東南アジアの華僑社会から資本やスタッフやキャストなどの人的な面で協力もしくは合作することも多いため､香港映画と混同されることが常態化しており､むしろ区分することにあまり意味はないとも言われてきました。『幽幻道士』もＴＶで初放送された際も新聞のラテ欄に"香港映画"と記載されていたのは周知のエピソードです。
加えて当時の台湾映画界では､これらの娯楽作品は業界内外から非常に軽視されていました。当時の映画業界に"黒社会(台湾マフィア)"が深く介入していたこともありますが､技術面や内容面でも香港映画に比べて稚拙な面がまだまだ目立っていたからです。『幽幻道士』が当初台湾国内で非常に不本意な形で公開されたのもそうした背景が一因なのです。
文芸映画は台湾の歴史や風土に着目した作家性や芸術性を重視した作品群です。これらはそのほとんどが政府寄りの映画会社である中央電影公司で制作され､実際台湾政府の支援で劇場でのヒットよりも台湾の内外に対する観光アピールや映画祭授賞などが優先されることも多く､国策映画の一面がなくはないのですが､所謂プロバガンダ映画とは一線を画します(政府や政策を暗に批判する内容も少なくない)。
このジャンルでは､何といっても別トピでも紹介したホウ･シャオシエン(侯孝賢)やエドワード･ヤン(楊��昌)といった､国際的にも高い評価を獲得した監督たちが輩出されています。映画は娯楽というより芸術であるという意識の強い日本でも､俗に台湾ニューウェーブと称せられるこれらの監督たちは支持も多く､"台湾映画"と言えば彼らとその作品群を指す状況が未だに続いています。
ただ近年は､『海角七号 君想う､国境の南』(2007年､画像中)の記録的な大ヒットを契機に､『モンガに散る』(2010年)､『台北の朝､僕は恋をする』(2010年)といった文芸映画の流れを汲みつつも豊かな娯楽性を備えた若手監督たちによる新しいタイプの台湾映画も続々と作られ台湾内外で高い評価を受けています。その流れの到達点といえるのが､今春小規模ですが日本でも公開され大きな反響を呼んだ前後編4時間以上にも渡る超大作『セデック･バレ』(2011年､画像右)です。
一時期は低調といわれた台湾映画でしたが､こうした作品群のヒットによって現在は活況を取り戻しており､10月に開催された第26回東京国際映画祭の｢ワールド･フォーカス｣部門にて､｢台湾電影ルネッサンス2013｣という新旧作の特集上映企画が組まれたのは記憶に新しいところです。
という訳で､またもや話が遠回りした感がありますが､要は『精霊夢童子 キョンシー･チャイルド』の何が異色かといえば､既成の台湾娯楽映画ではなくアート色の強い文芸映画のスタッフたちによって作られたキョンシー映画ということなのです。
この映画のプロデュースを担当したワン･トン(王童､画像左)もまた､台湾ニューウェーブ(台湾ヌーヴェルヴァーグとも呼称)の代表的な監督のひとりです。中央電影公司で美術や衣裳スタッフを担当した後80年に監督デビュー。日本では正式な劇場封切り作品はないものの､『海を見つめる日』(83年)､『村と爆弾』(87年)､ 『バナナ･パラダイス』(89年､画像中)､『無言の丘』(92年)といった監督作が台湾映画を扱った特集イベントなどで繰り返し上映されており､高い評価を受けています。また､84年に監督した『逃亡』という作品は､『ランナウェイ･盗賊たちの挽歌』とタイトルを変えて､日本テレビの深夜枠で放送されました。
21世紀に入り中央電影公司を退社後はアニメーションの分野に進出。｢西遊記｣を題材にしたアニメ映画監督作『ファイヤーボール』(2005年､画像右)が第18回東京国際映画祭で上映されました。今年に入り久々に実写での監督作も発表するなど､精力的な活動を続けています。
21世紀に入り中央電影公司を退社後はアニメーションの分野に進出。｢西遊記｣を題材にしたアニメ映画監督作『ファイヤーボール』(2005年､画像右)が第18回東京国際映画祭で上映されました。今年に入り久々に実写での監督作も発表するなど､精力的な活動を続けています。
この映画は現代が舞台で､ベビーキョンシーと子供たちの交流をメインに展開していることからも､『霊幻道士２』(86年)のヒットにより制作されたのはほぼ明白です。登場するのはベビーキョンシー1体ですが､そのメイクや造型も『霊幻道士２』のホー･キンウェイ(何健威)に影響を受けています。ただスタッフがよりリアル指向だったのか(笑)､登場時はドス黒い顔色で(画像左)かなり不気味な印象です。子供たちと接近することで精気を取り戻し顔色も明るくなるのですが(画像中)､陽の光に弱い設定は一緒で､外出の時は洋服にサングラスをかけさせられてます(画像右参照)
しかしながら､やはりというか表情の豊かさはホー･キンウェイに及ぶべくもなく､その表情の乏しさがどこか淋しげな印象も与えています。多分ですけど､この子役さんはキョンシー役にあまり気乗りしてなかったと思いますね(苦笑) まだ当時はコスプレという概念もないですし､日本と違って信仰深い台湾では､キョンシー=死体とかかわることを物凄く嫌ったということもあったようですし。ただ非常にペーソスあふれる内容なので､その淋しげな表情が結果的に映画を盛り上げていた面はあったと感じます。
ちなみに､キョンシーを演じた子役のお名前は､現時点でも不明でした…。
しかしながら､やはりというか表情の豊かさはホー･キンウェイに及ぶべくもなく､その表情の乏しさがどこか淋しげな印象も与えています。多分ですけど､この子役さんはキョンシー役にあまり気乗りしてなかったと思いますね(苦笑) まだ当時はコスプレという概念もないですし､日本と違って信仰深い台湾では､キョンシー=死体とかかわることを物凄く嫌ったということもあったようですし。ただ非常にペーソスあふれる内容なので､その淋しげな表情が結果的に映画を盛り上げていた面はあったと感じます。
ちなみに､キョンシーを演じた子役のお名前は､現時点でも不明でした…。
監督のヤン･リー･クオ(楊立國)は､台湾で"児童映画"の第一人者として取り上げ続けられてきた人物です。
児童映画とは､その名の通り児童への情操教育(台湾では国策への啓蒙も含まれる)を目的に､映画館だけでなく学校や図書館といった各種施設でも上映される文芸作品寄りの中長編映画のことですが､実は楊立國自身の映画界でのキャリアには､常に｢幽幻道士｣シリーズを中心とした台湾のキョンシー･ホラー作品との縁が続いていたのです。
元々｢来来!キョンシーズ｣の台湾側プロデューサーでもあったチャイ･ヤンミン(蔡陽明/蔡揚名)の監督作『女帝軍団アマゾネス･ウォリアーズ』(81年､ビデオのみ)などの企画スタッフとして映画界入りした楊立國は､84年に監督デビュー。２作目で後に『幽霊道士』(86年､テレビ放送)に主演するラルフ･チェン(陳成貴)を主演に起用(『幽霊道士』トピの5コメントを参照下さい)。３作目にあたる『精霊夢童子』が､彼にとって実質的な"児童映画"の第１弾にあたります。
そして､続く87年発表の監督第４作『�酥蜃佛魏�/Black Skin and White Teeth』(未公開､画像左)では､何と!｢来来!キョンシーズ｣のトンボ役で人気を博したチェン･トンズン(鄭同村)､同作でタコ壺フィフィーのダブルに扮し､『幽幻道士３』(88年､テレビ放送)でのシシ丸役､さらには『妖幻小子･キョンシーグーニーズ』(87年､テレビ放送)にも出演したツー･シューシン(儲修身)を重要な大役に抜擢。特に鄭同村にとっては､子役時代の代表作として現在も話題に挙がるほどです。
そして､89年に撮った『魯冰花(ルービンファ)』こそ､楊立國が作り続けてきた"児童映画"の決定版とも言うべき名作です。この作品は台湾のアカデミー賞と呼ばれるゴールデン･ホース賞で､最優秀主演女優賞と最優秀主題歌賞を獲得。日本では1992年に第5回東京国際映画祭で上映､その２年後にＮＨＫ教育テレビの｢アジア映画劇場｣で放送され､大きな反響を集めました。その後ビデオ(画像中)が発売されましたが､現在は廃盤でＤＶＤ化にまでは至っていないのが惜しまれます。
『魯冰花(ルービンファ)』については下記のブログで詳細に伝えているので､ご参照ください↓
http://tw-cinema.at.webry.info/201102/article_1.html
余談ですが､『魯冰花(ルービンファ)』に主役である姉弟の姉役を演じたリー･ジュジェン(李淑��､画像右)は､幼少時から子役として映画やＴＶに出演し､現在台湾を代表する巨匠ホウ･シャオシエン(侯孝賢)の代表作『冬冬の夏休み』(84年)で印象的な演技を残し､その後は楊立國監督作の常連となり､成長後も実力派女優としてＴＶドラマやバラエティに多数出演しています。インターネットには彼女が『精霊夢童子』に出演しているという情報や資料もあるようですが､クレジットもされていないですし､劇中でも見当たらないですね。
李淑�呂發泙織謄鵐謄鵑舛磴鵑海肇轡礇疋�･リュウ(リュー･ツーイー=劉致��)とほぼ同世代のタレントさんで､"子役"をテーマにしたトークバラエティではテンテンちゃんや大人テンテンことリン･シャオ･ロウ(林小樓)とも共演しています。ちなみに彼女はアン･リーという英語名もあるのですが､日本でアン･リーといえば『グリーン･デスティニー』(2000年)や『ライフ･オブ･パイ/トラと漂流した227日』(2012年)などのアン･リー(李安)監督を指しますね(笑) 彼もまた台湾の出身で､80年代ヌーヴェルバーグの影響下でハリウッドへ進出していった映画人です。
児童映画とは､その名の通り児童への情操教育(台湾では国策への啓蒙も含まれる)を目的に､映画館だけでなく学校や図書館といった各種施設でも上映される文芸作品寄りの中長編映画のことですが､実は楊立國自身の映画界でのキャリアには､常に｢幽幻道士｣シリーズを中心とした台湾のキョンシー･ホラー作品との縁が続いていたのです。
元々｢来来!キョンシーズ｣の台湾側プロデューサーでもあったチャイ･ヤンミン(蔡陽明/蔡揚名)の監督作『女帝軍団アマゾネス･ウォリアーズ』(81年､ビデオのみ)などの企画スタッフとして映画界入りした楊立國は､84年に監督デビュー。２作目で後に『幽霊道士』(86年､テレビ放送)に主演するラルフ･チェン(陳成貴)を主演に起用(『幽霊道士』トピの5コメントを参照下さい)。３作目にあたる『精霊夢童子』が､彼にとって実質的な"児童映画"の第１弾にあたります。
そして､続く87年発表の監督第４作『�酥蜃佛魏�/Black Skin and White Teeth』(未公開､画像左)では､何と!｢来来!キョンシーズ｣のトンボ役で人気を博したチェン･トンズン(鄭同村)､同作でタコ壺フィフィーのダブルに扮し､『幽幻道士３』(88年､テレビ放送)でのシシ丸役､さらには『妖幻小子･キョンシーグーニーズ』(87年､テレビ放送)にも出演したツー･シューシン(儲修身)を重要な大役に抜擢。特に鄭同村にとっては､子役時代の代表作として現在も話題に挙がるほどです。
そして､89年に撮った『魯冰花(ルービンファ)』こそ､楊立國が作り続けてきた"児童映画"の決定版とも言うべき名作です。この作品は台湾のアカデミー賞と呼ばれるゴールデン･ホース賞で､最優秀主演女優賞と最優秀主題歌賞を獲得。日本では1992年に第5回東京国際映画祭で上映､その２年後にＮＨＫ教育テレビの｢アジア映画劇場｣で放送され､大きな反響を集めました。その後ビデオ(画像中)が発売されましたが､現在は廃盤でＤＶＤ化にまでは至っていないのが惜しまれます。
『魯冰花(ルービンファ)』については下記のブログで詳細に伝えているので､ご参照ください↓
http://tw-cinema.at.webry.info/201102/article_1.html
余談ですが､『魯冰花(ルービンファ)』に主役である姉弟の姉役を演じたリー･ジュジェン(李淑��､画像右)は､幼少時から子役として映画やＴＶに出演し､現在台湾を代表する巨匠ホウ･シャオシエン(侯孝賢)の代表作『冬冬の夏休み』(84年)で印象的な演技を残し､その後は楊立國監督作の常連となり､成長後も実力派女優としてＴＶドラマやバラエティに多数出演しています。インターネットには彼女が『精霊夢童子』に出演しているという情報や資料もあるようですが､クレジットもされていないですし､劇中でも見当たらないですね。
李淑�呂發泙織謄鵐謄鵑舛磴鵑海肇轡礇疋�･リュウ(リュー･ツーイー=劉致��)とほぼ同世代のタレントさんで､"子役"をテーマにしたトークバラエティではテンテンちゃんや大人テンテンことリン･シャオ･ロウ(林小樓)とも共演しています。ちなみに彼女はアン･リーという英語名もあるのですが､日本でアン･リーといえば『グリーン･デスティニー』(2000年)や『ライフ･オブ･パイ/トラと漂流した227日』(2012年)などのアン･リー(李安)監督を指しますね(笑) 彼もまた台湾の出身で､80年代ヌーヴェルバーグの影響下でハリウッドへ進出していった映画人です。
キョンシー･ホラー映画からはたくさんの名子役たちが巣立っていきました。
実はこの映画からも､香港映画史に名を残す子役が生まれていたのです。子役の中心メンバー･小宝を演じていたウォン･コンユン(黄坤玄､画像左)です。
ウォン･コンユンは1978年4月15日台湾生まれ。テンテンちゃんことシャドウ･リュウ(リュー･ツーイー=劉致��)と同い年なんですね。そして『精霊夢童子 キョンシー･チャイルド』こそ､ウォン･コンユンの映画デビュー作なのです。
彼は本作の出演後､前述した『�酥蜃佛魏隋戮�｢幽幻道士(キョンシーズ)｣メンバーのトンボやシシ丸と共演。さらに､続いてのヤン･リー･クオ(楊立國)監督作『我的志願』(未公開､87年)に出た際､その際台湾へ来ていた香港の大物プロデューサー､レイモンド･ウォン(黄百鳴)のスカウトを受け､香港映画界へ進出することになります。
オールスター作『僕たちは天使じゃない!』(88年)へ顔を出した後､当時香港のトップスターだったチョウ･ユンファ(周潤發)と､台湾出身で監督もこなす人気女優シルビア･チェン(張艾嘉)が原案も兼ねて共演した『過ぎゆく時の中で』(89年､画像中で､彼らの息子という大役に抜擢されます。ユンファとシルビアのラブストーリーに親子の情愛もからめたこの映画は大ヒット。続けてこのトリオで出演した『ゴールデン･ガイ』(90年)と併せ､ウォン･コンユンの存在はアジア全域に知れ渡ることとなります。この２作は現在日本でも高い評価を受けているジョニー･トー(杜��峰)監督の作品です。
この２作の間に台湾へ戻って出演したのが､前コメントで取り上げた『魯冰花(ルービンファ)』。この映画もまた､国内外で高い評価を受けることとなり､ウォン･コンユンも『過ぎゆく時の中で』と並んで香港や台湾の映画賞にて助演男優賞へノミネートを受け､人気と演技力を備えた名子役としての名声が確立されたのです。
その後も彼は､ヤン･リー･クオ(楊立國)監督作を中心にマイペースで映画出演を続け､91年にはやはり国際的な評価の高い香港の女流監督アン･ホイ(許鞍華)が手掛けた『上海の休日』(テレビ放送､画像右)で､ロケーションのために大陸へ渡り､今年惜しまれつつ逝去した名優ウー･マ(午馬)とも共演を果たしました。
その後青年期に入ったウォン･コンユンは､徐々に芸能界の第一線から離れ､兵役から戻って21世紀を迎えてからもＴＶのバラエティや時代劇､そして映画にも顔を出していましたが､ここ数年は活動が途絶えています。
実はこの映画からも､香港映画史に名を残す子役が生まれていたのです。子役の中心メンバー･小宝を演じていたウォン･コンユン(黄坤玄､画像左)です。
ウォン･コンユンは1978年4月15日台湾生まれ。テンテンちゃんことシャドウ･リュウ(リュー･ツーイー=劉致��)と同い年なんですね。そして『精霊夢童子 キョンシー･チャイルド』こそ､ウォン･コンユンの映画デビュー作なのです。
彼は本作の出演後､前述した『�酥蜃佛魏隋戮�｢幽幻道士(キョンシーズ)｣メンバーのトンボやシシ丸と共演。さらに､続いてのヤン･リー･クオ(楊立國)監督作『我的志願』(未公開､87年)に出た際､その際台湾へ来ていた香港の大物プロデューサー､レイモンド･ウォン(黄百鳴)のスカウトを受け､香港映画界へ進出することになります。
オールスター作『僕たちは天使じゃない!』(88年)へ顔を出した後､当時香港のトップスターだったチョウ･ユンファ(周潤發)と､台湾出身で監督もこなす人気女優シルビア･チェン(張艾嘉)が原案も兼ねて共演した『過ぎゆく時の中で』(89年､画像中で､彼らの息子という大役に抜擢されます。ユンファとシルビアのラブストーリーに親子の情愛もからめたこの映画は大ヒット。続けてこのトリオで出演した『ゴールデン･ガイ』(90年)と併せ､ウォン･コンユンの存在はアジア全域に知れ渡ることとなります。この２作は現在日本でも高い評価を受けているジョニー･トー(杜��峰)監督の作品です。
この２作の間に台湾へ戻って出演したのが､前コメントで取り上げた『魯冰花(ルービンファ)』。この映画もまた､国内外で高い評価を受けることとなり､ウォン･コンユンも『過ぎゆく時の中で』と並んで香港や台湾の映画賞にて助演男優賞へノミネートを受け､人気と演技力を備えた名子役としての名声が確立されたのです。
その後も彼は､ヤン･リー･クオ(楊立國)監督作を中心にマイペースで映画出演を続け､91年にはやはり国際的な評価の高い香港の女流監督アン･ホイ(許鞍華)が手掛けた『上海の休日』(テレビ放送､画像右)で､ロケーションのために大陸へ渡り､今年惜しまれつつ逝去した名優ウー･マ(午馬)とも共演を果たしました。
その後青年期に入ったウォン･コンユンは､徐々に芸能界の第一線から離れ､兵役から戻って21世紀を迎えてからもＴＶのバラエティや時代劇､そして映画にも顔を出していましたが､ここ数年は活動が途絶えています。
この映画に登場する子役たちは４人(画像左参照)。ヤンチャな悪ガキ､優しい主人公(ウォン･コンユン)､眼鏡をかけたおデブちゃん､そして紅一点の女の子という構成は､どこか｢幽幻道士(キョンシーズ)｣シリーズを彷彿とさせ､微笑ましく感じられます。
前コメントで子役の中心メンバーを演じ､その後香港映画界にも名を残したウォン･コンユンを取り上げましたが､残念ながらここ10年近く表舞台に登場しておらず､ほぼ引退といっても過言ではない状況です。そんななか､彼を除いた子役たちのなかで､現在も芸能活動を続けているメンバーが居ます。唯一の女の子として出ていたリウ･シャン･チュン(劉香君､画像中)です。
子役として芸能界のキャリアをスタートさせた彼女は､成長後もマイペースでＴＶドラマに出演。舞台でも活躍し､実力派の女優として台湾でも高い評価を受けています。彼女の場合､パッチリした瞳と広々とした額に､子役時代の面影が残っています(画像右参照)。
下は､昨年9月台湾のＴＶでＯＡされたお料理番組に劉香君がゲスト出演した時の動画です。
この年のクリスマスイブには､『幽幻道士４』(88年､テレビ放送)の大人テンテンことリン･シャオ･ロウ(林小樓)もゲストで登場しています。
番組でパーソナリティを務めているのはタム･アイチェン(譚艾珍)という台湾のＴＶや映画で活躍するヴェテランの女優さんです。彼女は台湾で大ヒットを記録し､日本でもビデオ化された『カンフーキッド』第１＆２作でキッズのお祖母ちゃん役で出ていました。
前コメントで子役の中心メンバーを演じ､その後香港映画界にも名を残したウォン･コンユンを取り上げましたが､残念ながらここ10年近く表舞台に登場しておらず､ほぼ引退といっても過言ではない状況です。そんななか､彼を除いた子役たちのなかで､現在も芸能活動を続けているメンバーが居ます。唯一の女の子として出ていたリウ･シャン･チュン(劉香君､画像中)です。
子役として芸能界のキャリアをスタートさせた彼女は､成長後もマイペースでＴＶドラマに出演。舞台でも活躍し､実力派の女優として台湾でも高い評価を受けています。彼女の場合､パッチリした瞳と広々とした額に､子役時代の面影が残っています(画像右参照)。
下は､昨年9月台湾のＴＶでＯＡされたお料理番組に劉香君がゲスト出演した時の動画です。
この年のクリスマスイブには､『幽幻道士４』(88年､テレビ放送)の大人テンテンことリン･シャオ･ロウ(林小樓)もゲストで登場しています。
番組でパーソナリティを務めているのはタム･アイチェン(譚艾珍)という台湾のＴＶや映画で活躍するヴェテランの女優さんです。彼女は台湾で大ヒットを記録し､日本でもビデオ化された『カンフーキッド』第１＆２作でキッズのお祖母ちゃん役で出ていました。
本作は率直に言えば､低予算のファミリー向け映画ですが､メインの子役を囲む大人のキャストは､実力のあるベテラン俳優たちが顔を揃えています。
子供たちと逃げた"小帝子"を追う現代の道士に扮したシー･チュン(石雋､画像左)は､空軍学校在籍中に国際的な知名度を誇る香港･台湾映画界の名匠キン･フー(胡金銓)のスカウトを受け､『残酷ドラゴン 血斗! 龍門の宿』(67年)でデビュー。香港や台湾の功夫･武俠映画の原点とも言われ､日本でも公開されたこの作品は､海外の映画祭でも高い評価を獲得。シー･チュンの名を一躍国際的に広げることにもなりました。その後も『俠女』(71年)や『
空山靈雨』『山中傳奇』(ともに79年)とキン･フー監督作品に起用され､俳優として地位を確立。21世紀に入ってからは映画出演を控え､後進の指導にあたっていましたが､今年に入り､やはり台湾の国際的な名匠であるホウ･シャオシエン(侯孝賢)監督の最新作に出演。元気なところを見せたほか､ＮＨＫ･ＥＴＶが制作したドラマ｢基町アパート｣に出演するため来日も果たしています。
メインの子役だったウォン･コンユンの父親で神経質な大学の助手役を演じていたコー･イー･チェン(柯一正､画像中)は､コロンビア大学でフィルム･スクール修士を取得し､帰国後台湾ニューシネマの記念碑的作品と言われるオムニバス映画『光陰的故事』(82年､映画祭のみ)の一編で監督デビューし､以降台湾ヌーヴェルヴァーグ派の監督として『淡水行き最終列車』(86年､映画祭のみ)など長編６本を監督しました。21世紀に入ってからは､ＴＶドラマの演出と俳優業がメインとなり､最近でも東京国際映画祭にも出品された『祝宴!シェフ』(2013年)に大役で出演しています。
前述したシー･チュン扮する道士のマヌケな助手を演じたツァイ･トウ(蔡頭)は､台湾で40年以上もの芸歴を誇るベテランのＴＶタレントで､キョンシー･ホラーの仕掛人サモ･ハン(洪金寶)の初期主演作『燃えよデブゴン出世拳』(78年､テレビ放送)や『幽幻道士４』(88年)といった映画にも出演。1994年には男性俳優が全員女性に扮する女形(おやま)の劇団を立ち上げ､大きな話題を呼びました。
上記のベテラン勢以外にも､当時台湾でアイドル的な人気を博した若手女優で､翌年『霊幻道士３』(87年)を女幽霊を演じたスー･ホンメイ(蕭紅梅､画像右)が水着姿でチラッと顔を出していたり､やはり台湾で国民的な人気を誇る俳優トゥ･チュンファ(度宗華)の実弟でＴＶタレントとしても知られるトゥ･チュンカン(度宗康)が子供たちを後押しするお兄さん役で出演するなど､若手の好演も光っています。
ちなみに道士たちの動作などのアクション指導を担当したのは､後に『新･幽幻道士 立体奇兵』(89年)のラスボスであるフウ先生を怪演したスン･ユンチー(孫榮吉)です。彼は台湾で京劇を学んだ後映画界入りした実力派のアクション俳優兼武術指導家なのですが､機会をあらためて御紹介したいと思います。
※蕭紅梅の画像は『精霊夢童子 キョンシー･チャイルド』とは関係ございません。
子供たちと逃げた"小帝子"を追う現代の道士に扮したシー･チュン(石雋､画像左)は､空軍学校在籍中に国際的な知名度を誇る香港･台湾映画界の名匠キン･フー(胡金銓)のスカウトを受け､『残酷ドラゴン 血斗! 龍門の宿』(67年)でデビュー。香港や台湾の功夫･武俠映画の原点とも言われ､日本でも公開されたこの作品は､海外の映画祭でも高い評価を獲得。シー･チュンの名を一躍国際的に広げることにもなりました。その後も『俠女』(71年)や『
空山靈雨』『山中傳奇』(ともに79年)とキン･フー監督作品に起用され､俳優として地位を確立。21世紀に入ってからは映画出演を控え､後進の指導にあたっていましたが､今年に入り､やはり台湾の国際的な名匠であるホウ･シャオシエン(侯孝賢)監督の最新作に出演。元気なところを見せたほか､ＮＨＫ･ＥＴＶが制作したドラマ｢基町アパート｣に出演するため来日も果たしています。
メインの子役だったウォン･コンユンの父親で神経質な大学の助手役を演じていたコー･イー･チェン(柯一正､画像中)は､コロンビア大学でフィルム･スクール修士を取得し､帰国後台湾ニューシネマの記念碑的作品と言われるオムニバス映画『光陰的故事』(82年､映画祭のみ)の一編で監督デビューし､以降台湾ヌーヴェルヴァーグ派の監督として『淡水行き最終列車』(86年､映画祭のみ)など長編６本を監督しました。21世紀に入ってからは､ＴＶドラマの演出と俳優業がメインとなり､最近でも東京国際映画祭にも出品された『祝宴!シェフ』(2013年)に大役で出演しています。
前述したシー･チュン扮する道士のマヌケな助手を演じたツァイ･トウ(蔡頭)は､台湾で40年以上もの芸歴を誇るベテランのＴＶタレントで､キョンシー･ホラーの仕掛人サモ･ハン(洪金寶)の初期主演作『燃えよデブゴン出世拳』(78年､テレビ放送)や『幽幻道士４』(88年)といった映画にも出演。1994年には男性俳優が全員女性に扮する女形(おやま)の劇団を立ち上げ､大きな話題を呼びました。
上記のベテラン勢以外にも､当時台湾でアイドル的な人気を博した若手女優で､翌年『霊幻道士３』(87年)を女幽霊を演じたスー･ホンメイ(蕭紅梅､画像右)が水着姿でチラッと顔を出していたり､やはり台湾で国民的な人気を誇る俳優トゥ･チュンファ(度宗華)の実弟でＴＶタレントとしても知られるトゥ･チュンカン(度宗康)が子供たちを後押しするお兄さん役で出演するなど､若手の好演も光っています。
ちなみに道士たちの動作などのアクション指導を担当したのは､後に『新･幽幻道士 立体奇兵』(89年)のラスボスであるフウ先生を怪演したスン･ユンチー(孫榮吉)です。彼は台湾で京劇を学んだ後映画界入りした実力派のアクション俳優兼武術指導家なのですが､機会をあらためて御紹介したいと思います。
※蕭紅梅の画像は『精霊夢童子 キョンシー･チャイルド』とは関係ございません。
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