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お江戸で遊ぼうコミュの「振袖火事」

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振袖火事と大江戸リサイクル事情

江戸城の天守閣をはじめ、江戸市中のほぼ全域を焼き払い、
死者十万を出した明暦三年(1657)の大火は「振袖火事」
と呼ばれる。

それは紫ちりめんの振袖に由来する。

ある大家の娘が上野の花見で見知らぬ美声年をみそめて
恋いわずらい、それがもとで病死。

そのとき着ていた振袖が官とともに寺に葬られたが、それが
古着屋を通じて。他の大家の娘に買取られた。

その娘も一年後に病死、その振袖は古着屋から別の娘の手に
渡った。ところがその娘もまた、一年後に病死した。三人の
娘はいずれも十六歳、命日も同じ一月十六日であった。

当時はそのような形で古着が繰り返し売買されており、かなり
の大家の娘たちでも古着を買うことが普通であった。

そうした振袖の不思議な因縁を恐れ、本郷本妙寺で供養ととも
に焼却しよとした。

正月18日は朝から、乾(北西)の強い風が吹き荒れ、戸障子を
揺さぶり、道の土埃を舞わせた。江戸庶民は寒さに肩をすくめ
ながら、不安げに囁き交わした。

僧たちが庭火を囲んで声高く経を誦する間に、振袖が火中に
投じられた。燃えさかる炎はたちまち紫の振袖を包むかに見え
た。と、そのとき一陣の突風が巻き起こり、あっという間もな
く振袖を引っさらった。

一面に火のついた振袖は、八十尺といわれる本堂の屋根に引っか
かった。火の粉が雨のように降り注ぎ、人々が大騒ぎする間に、
本堂の棟木に燃え移った。

こうして本堂から出た火は、その日のうちに江戸八百八町の大半
を焼き尽くしたのだった――。


【お勧め本】

古着屋総兵衛影始末シリーズ 佐伯泰英 著 徳間文庫
古着商いを表向きに、隠れ旗本として徳川家に仕える鳶沢一族。
その六代目大黒屋総兵衛。
江戸の古着屋事情をお勉強しながら鳶沢一族の活躍をお楽しみ
ください。

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