ＳＯＮＧＳコミュの第396回(10/20)　井上芳雄

更新　後ほどです

　　　　あなたは、井上芳雄を知っていますか？
　　　　今最もチケットが取れないミュージカル界のプリンス。最大の魅力は
　　　　圧倒的な歌声。そして経歴は超異例。東京藝術大学在学中にデビューした
　　　　シンデレラボーイです。女性たちを虜にする魅力の秘密は何か。
　　　　「SONGS」井上芳雄。ミュージカルに愛された男の圧倒的な歌と素顔に
　　　　迫ります。
　
　　　　まずは誰もが驚く抜群の歌唱力。その原点は？
　　　　「キャッツ」35年にわたって上演されている世界的大ヒットミュージカル
　　　　です。80年代、日本に空前のミュージカルブームを巻き起こしたこの作品
　　　　を、10歳で見た井上少年は即座に心を奪われます

　　　　キャッツと言えばこの歌「メモリー」
　　　　メロディーを聞いた瞬間、井上の運命の扉が開きました。

感動して涙が出そうだ。そういう経験をしたのが初めてだったんです。何かを見
たり聴いたりして心を動かされるというのはその体験がすごく衝撃的でしたね。

　　　　ミュージカルを演じたい。少年時代に心に誓った想いが蘇る原点の歌です。
　　　　まずは彼の圧倒的な歌の力を感じてください。

メモリー

　　　　ミュージカルに魅せられた井上少年。地元福岡では周りと違うちょっと変
　　　　わった子供でした。
新聞をぱっと開いてミュージカルという文字があったらそこだけ浮き出てみえるく
らいの小学生だったですし。とにかく自分がミュージカル俳優になれるのかどうか
だけが不安というか。

　　　　高校卒業後すぐ劇団に入ろうとしますが、親に説得され藝大の声楽家に入
　　　　学します。在学中にその圧倒的な歌唱力が注目され19歳でオーディション
　　　　に合格。当時宝塚や劇団四季の出身ではない学生がいきなり大きな役で
　　　　デビューするのは異例のことでした。シンデレラボーイ井上芳雄の登場は
　　　　ミュージカル界に衝撃を与えます。
どんどん毎日公演していくうちにファンの人は増えるし、わーっとみんなに持ち上
げられるというかね、ちやほやしてもらって。「俺の人生はすごいことになってるな」
というのは続いていましたけどね。

　　　　デビューから23歳で主役に抜擢されます。演じるのは天才モーツァルト。
　　　　しかし初めての挫折を味わいます。
まぁやればできるかなって。せりふ覚えて言って動くくらいっていう・・なめてたん
でしょうね。

　　　　この時ダブルキャストで共に主役を演じたのは3歳下の後輩中川晃教。
　　　　この作品で彗星の如く現れた天才と称された年下のライバルの成功に、
　　　　井上は嫉妬します。

あっきーと呼んでるんですけど、「なんであっきーこれのオーディション受けちゃっ
たかな」と思いますよね。ミュージカル俳優ラインキングっていうのが毎年あるん
ですけど、1位が中川晃教で、2位か3位だったと思うんですけど、順位でもはっき
り言われてるし、「なんかあっきーが次の大きな演劇賞を取るみたい」というのも
聞こえたりして、正直もう主役なんてやりたくないと思いましたね。その時。
それこそ順風満帆にやってきて、知らず知らずのうちにプライドもこう上がってき
てるというかね。「自分の人生ってすごいんだぞ」「自分は持ってるんだぞ」って
思ってた自分がもうガツンとやられて。その時は辛かったですね。劇場へ行くのも
嫌だったし。

　　　　3年後もう一度勝負の時が訪れます。再びあの中川とモーツァルトを演じる
　　　　ことになったのです。
　　　　25歳「今度は負けられない」井上はモーツァルトの故郷ウィーンを訪ねます。
　　　　「天才と呼ばれたモーツァルトの人生も実は葛藤の連続だった。モーツァルト
　　　　も自分と同じ人間なんだ」。ウィーンで初めて役と真摯に向き合います。

あんまりこう自分とかけ離れてものに無理やりなろうしてしても、やっぱりどう見ても
「あっ頑張ってモーツァルトになろうしている井上君がいて舞台の上で動き回ってる」
というふうにしか見えないと思うんですよね。僕はもう最終的には彼も一人の人間で
あるということを心のよりどころにして、天才の部分もあったかもしれないけれども
「普通の人生を楽しみたい」「生きたい」という一人の青年でもある彼もいて、それは
自分と一緒だなと思って。そうやってやっていくと少しは光が見えてきたという感じが
しましたね。

　　　　人間モーツァルトに自分を重ねることで演技に目覚めた井上。
　　　　モーツァルトが自分の生き様を宣言するこの歌詞に強く共感します。

（舞台映像）
♪僕こそミュージック〜。このままの僕を愛してほしい。

良いことも悪いことも日々生きていればありますけど、でも歌手や俳優で良かったなと
思うのは、そのことが表現にフィードバックできるというか、「そのままの僕を愛してほし
い」というのが今すごく分かるっていうのかな。愛してくれればうれしいですけど、ダメだ
ったらしょうがないし、でも自分はこのままなんだっていう。

　　　　再演したモーツァルトで井上は最高の評価を勝ち取ります。
　　　　シンデレラボーイからミュージカル界のプリンスへ。名実ともに成長を遂げ
　　　　ました。そんな井上芳雄の俳優俳優人生を象徴する歌です。

僕こそ音楽（ミュージック）

　　　　今37歳。端正な顔立ちと品格ある振る舞いでミュージカル以外でも注目され
　　　　ている井上芳雄。女性誌で特集が組まれるほどです。来年は大河ドラマにも
　　　　出演が決定しました。
　　　　この日、舞台の合間をp縫ってNHK名古屋の情報番組でPR。
　　　　「ミュージカルを広めたい」その一心で全国を駆け回っています。
　　　　分刻みのスケジュールをこなすのは「自分を育ててくれたミュージカルの魅力を
　　　　1人でも多くの人に知ってほしい」。そう考えているからです

まだまだやっていろんなことをやって（ミュージカルを）知ってもらわないといけないとい
う気持ちが強いので、危機感みたいなのはありますね。

　　　　ミュージカルのためにジャンルを超えた活動をしたい。
　　　　井上が今回「SONGS」で挑戦するのはコラボレーション

よろしくお願いします。すごいムーディな感じ。今日はありがとうございます。
　　ありがとうございます

　　　　自ら指名したのはLittle Glee Monster。平均年齢17歳の女子高校生6人組。
　　　　高い歌唱力とハーモニーで10代20代から絶大な支持を得ています。

歌ったことないですよね。皆さんこれ（♪少年時代の楽譜をみながら）　初めて？
　　1回だけ。アレンジ初めて聴いたときに「できるかな」となったんですけどやっぱり
　　難しいほうが結構6人は燃えるんで・・。

　　　　選んだ歌は井上陽水の「少年時代」。
新しいことは楽しみな半面怖さも多いし「うまくいくかどうかわからない」っていう気持
ちはいつもある。最終的に舞台に返ってくればいいと思うので、舞台じゃないことを
やるっていうのは実はすごく重要だと思っていて。

　　　　ミュージカルで鍛えた歌声をジャンルを超えて響かせます。

少年時代

　　　　もう一つ井上が今取り組んでいるのが、大好きなディズニーの名曲たちを
　　　　歌う事です。

ミュージカルのプリンスとかずっと言われてきたけど、イイ年齢になった時に意外と
しっかりいろんなことやったりとか、意外と新しいこと始めたねとかあの業界変えた
ねって今までにないことをやる原動力に自分がなれればいいなと。ミュージカルと
いうものの面白さを知る人が増えるように、それによってうれしいというか、幸せに
なるというお互いか与えあえるような関係が広がっていけばいいなと思いますね。

　　　　「全てはミュージカルのために」
　　　　聴く人全てに新しい夢を見せるために、井上は歌い続けます。

アラジンより・・
フレンド・ライク・ミー



渠