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にっぽん人の家コミュのいぎりす人の家

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『日本の家や街並みは貧困だ』
 

あるイギリス人は「耐乏住宅」と驚き
長くヨーロッパに暮らす日本女性は「プレハブ」だと帰国するたびに嘆いていた。

 
私達はそれなりにインテリアやガーデニングに熱中し、都市部にはセンスに溢れる家が多いと思っている。

数多いインテリア雑誌をめくれば、どの家も考え抜かれた食器や服の収納が天井裏から壁面、床下までビッシリだ。

テレビカメラ付きのインターフォンやボタンを押すだけでいつでもスタンバイの浴室。

そんな便利さや快適さに、「これでよし」と満足していた人もヨーロッパ、特にイギリスの古くて成熟した街並みを見たあとは「ちょっと違うんじゃない」と、わが家の在り方を疑ってしまうだろう。

 
年に数回、取材や余暇で渡英する私もその1人。
 
羊の群れや童話の挿し絵のように連なる丘陵よりも、名もないイギリスの小さな街や村に、ある時期からとりつかれてしまった。

教会を取り囲むように広がるに商店街(ルビ:ハイストリート)とその周辺にひっそりと連なる住宅地(ルビ:レジデンシャルエリア)。

狭い路地を歩けばパブリットフットパス(遊歩道)の表示が民家と民家の間に立っている。

 
そこを進むと古い石橋のかかる小川が流れて、水辺の縁には緑地帯が続き、川から上がってきた鴨や白鳥が芝生で小休止している。

買い物袋をぶら下げたお年寄りはベンチに座りそんな景色にくつろぐ。
わざわざ公園に出かけなくてもイギリスの町や村には感動的な風景が詰まっている。

 
  「夢みたい。こんな街に住みたかった!」
 

これまでずっと自分の家の敷地内のことしか考えてこなかった日本人は、恐らくその瞬間ノックアウトされてしまうだろう。

そのせいか、こんな名もないイギリスの住宅地で最近日本人観光客とよく出会う

。どの人も石づくりの古い家の前に立ち、ため息まじりでビデオを回している。

 
悲しいかな、わが国日本にこんな住宅地や街並みは残されていない。

木造の古い家は価値がないとばかりにどんどん取り壊され、土地を小さく区切った建て売りや雑居ビルに、街は見るも無惨な姿になってしまったからだ。

 
ところで、イギリス人は築100年以上前の家を補修しながら暮らしている。

家は持った時が始まり、理想の家は時間をかけて作り上げるものだと考えるからだ。
 
古い家だから水道管や給水システムも昔のままで水圧も弱い。バスタブの蛇口からはいきなりお湯の代わりに水が出たり、シャワーは霧雨のようだ。

ところが、イギリスではそれが住みにくい、どうしようもない家という評価にはならない。

古い家の愛すべき個性だと受け入れる。

こんな考え方は、昔ながらの不便な家を「古家、価値ゼロ」と捕らえる日本人には理解できないかもしれない。

 
また、イギリス人は家の方位についても日本人とは違う考えを持つ。
 
イギリスでは南向き信仰はないのだ。

むしろ陽の当たる南向きの部屋は家族同様の大切な家具が傷むという理由で好かれない。

決定的な差は夫婦の寝室を見れば分かる。

家の中の最高の場所、最高の条件の部屋を決して子供やお客さんには渡さない。

夫婦のパートナーシップが一番重要だと考える価値観は、家を見れば明らかに反映されている。

 
私達の家はHouseではなくHomeだとイギリス人は胸を張って言う。


家を中心に展開される質素で上質な暮らしを誇りにしているからだ。

そんな彼らを前にすると、余りにもコザコザした考えに捕らわれ「こうでなきゃ」を連発する私達は二度と取り戻せない大きな落とし物をしてしまったのではないかと不安になる。

 
もし今度イギリスに行く機会があれば、そんな目を持ってかの国の家や街並みをながめてほしい。

そこにはきっと、ワーズワースやシェークスピア以上の感動的で深いイギリスの一面が見えてくるはずだから。



 「古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家」

                     井形慶子著

コメント(4)

イギリスのバースでホームステイしたときの家がジョージアンハウスでアンティーク家具に囲まれての生活でした。

慣れない日本人には気を使うばかりで、良さはあまり気づくことが出来なかったのですが、今となっては、それはとてもエコな生活だったのだと、思い出します。

今あるものをなるべく大事に使っていくという発想は忘れたくないですね。
はじめまして。
(もっともしばらく前からコミュには参加させてもらっておりましたが…)

私もイギリス人の古い家の価値を重んじる姿勢は好きです。
古くなければ生じない風格というのは財産だと思っています。

測定可能な性能ばかりを重視する日本の住宅事情が薄っぺらに見えてしょうがないです。
コメントありがとうございます。

日本の住宅事情で安くて量産できる家てして建売住宅がいまだに量産されています

温暖化等の影響からecoやLOHASと世界中でいわれている今
産業廃棄物をたっぷりだして家を解体し
森林伐採をして新しい家を建てる

そんな事はあと5〜10年くらいで世界的に規制で出来なくなり

日本人の家に対する考え方が変化するような気がします


日本の木造の住宅はイギリスの住宅に負けないと思いますが
国民性の問題なんでしょうかね。




こんにちは。

にほんの家って何でしょうねあせあせ

家づくりには、その土地・気候風土に最も適した「形状」や「素材」があると思います。

それは、その土地で暮らしていた先人たちが、数百年〜千数百年もの年月をかけてバトンをつないだ答えだと思います。

しかし、工業化や機械化が進んだ現代の家というものには、先人の知恵は全く活かされていないのではないでしょうか。

新築から30年ほどで使い物にならなくなった「工業製品の家」を解体しても、再利用できる材料はほとんど無いのが現実で、産業廃棄物としてどんどん山積みにされていくのが想像できます。

日本の山には木が余るほどあるっていうのに使うのが面倒なことから、どんどん森林伐採されて減っている外国の木材を、重油をバンバン使って大きな船で運んでいるのです。

木は生き物です。
あなたが、アフリカの砂漠でいきなり生活を始めたらどうなるでしょうか?
やっぱり生まれ育った場所・気候に慣れた木を使う事がベストだと思います。

木以外にも土や石などその土地で採れる天然の素材を使った家づくりをその地域全体で実現できれば、外国の町並みにも負けない素敵な町ができると思います。







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