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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのスウェード「カミング・アップ」1996年

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SUEDE「Coming Up」1996年UK
スウェード「カミング・アップ」
 
1 Trash (04:06)
2 Filmstar (03:25)
3 Lazy (03:19)
4 By The Sea (04:15)
5 She (03:38)
6 Beautiful Ones (03:50)
7 Starcrazy (03:33)
8 Picnic By The Motorway (04:45)
9 Chemistry Between Us, The (07:04)
10 Saturday Night (07:05)

Brett Anderson ( Vocals )
Neil Codling ( Keyboards )
Richard Oakes ( Guitar )
Simon Gilbert ( Drums )
Mat Osman ( Bass (Electric) )
 
 
1989年のストーンローゼスのデビューアルバム「石と薔薇」に連なるマンチェスタームーブメント、ドラッグカルチャーと結びついたダンス、レイヴの盛り上がりはセカンド・サマー・オブ・ラブと呼ばれました。
 
80年代のイギリスロックは長い不毛の時代を過ごしていました。
スミスのモリッシー、ジョニー・マーのコンビ以外、アメリカ勢に押されっぱなしの時期が続きました。
 
ちょうどそれはサッチャー保守政権下の抑圧感と重なり合うものでもありました。
 
久々に現れたストーンローゼスは、そんな過剰なカリスマ待望感の中で祭り上げられ、異様な存在となり、しかしながら、彼らはそんなイギリス中の想いを全て受け止めきる間もなく、やがて姿を消してしまいました。
 
ふたたびアメリカの今度はニルヴァーナをはじめとするグランジロック勢はイギリスのマーケットをも席巻してしまいました。 
しかし時代は90年代に突入し、あきらかに変わり始めていました。
 
 
そんなタイミングで絵に描いたように登場したのが、彼らスウェードでした。
あまりにも出来すぎたドラマのキャラクターのような登場でした。 
 
ヴォーカルのブレット・アンダーソンとギターのバーナード・バトラーはルックスも中性的で美しい上にナルシスティック、歌詞やジャケットのイラストも性のモラルやタブーを犯すような禍々しいものでした。
 
カリスマを待望する世間、何か鬱憤のたまった社会への起爆剤的なショッキングなテーマへのチャレンジ、確信犯的なグラムロックスターでいながら、それらを受け入れる世の中の受け皿があまりにも揃っていた為に、彼らがスターになることに障壁はありませんでした。
 
裏声というかファルセットボイスを多用したボーカルスタイルはいかにもグラムロック的でいつつ、耽美的で美しいメロディーに、歌うようなギターが絡み合うスタイルは、1stアルバムにしてかなりの完成度でした。
 
92年の「ザ・ドラウナーズ」に始まり、「メタル・ミッキー」「アニマル・ナイトレイト」といったシングルヒットを連発。1stアルバム「スウェード」もヒットし一躍時代の寵児になりました。
  
 
しかし、個人的な好みを言えば、ブレット・アンダーソンの裏声多用のボーカルが、どうも生理的にNGでした。なので、当時はそんなに聞き込んだというわけではありませんでした。
 
やがてオアシスとブラーが登場し、ブリットポップという言葉が一般化しました。
94年には両者がそれぞれ「Park life」、「Morning Glory」というHitアルバムを出した同じ年、ギターのバーナード・バトラーがバンドと決裂し、脱退してしまいました。
 
正直このあたりになると当初のゴシップ的な扱われ方も少なくなり、もう時代は去った感は否めなかったと思います。
 
そんな96年に出されたのが、この3rd「Coming Up」でした。
 
ロックのファンって、ブームと呼ばれるような扱いを受けているうちは、あまり聴く気がしないけど、みんなが聴かなくなったり、色々経てからは聴く気になったりすることってあると思います。  
 
この時も正直まさにそんな感じでした。
今なら少し聴いてみようかな、くらいの感じで買ってみたら、驚きでした。
 
昔は生理的にだめだったあの声が、なんだか大人の声になって、しっかり本物のグラムの深みのある声になっている、と感じられました。
 
メロディ自体も、以前よりもメリハリが効いています。
バーナード・バトラーという曲作りにおける絶対的な存在が居なくなることによって、逆に客観的にスウェードというバンドに求められている音、というものを見つめなおすことができた、ということがあったんじゃないでしょうか。
 
ほとんどの曲がシングルカットできそうなほどです。
アップテンポな曲だけでなく、バラードナンバーも幻想的でアルバム全体に耽美的な雰囲気とテンションが保たれています。
 
このアルバムを聴いた後では1stアルバムの有名なシングル達でさえも若さを感じるほどです。むしろ今になってみれば、1stの若さも未完成な部分もあざとさ自体もひっくるめて、それ自体がロック的な初期衝動だとも受け止めることができるので、今ならかえって1stを聴くこともできたりします。
 
この3rdアルバムは、そんな彼らがロックにぶつけた初期衝動と、バーナードが抜けた後の客観的な、ある意味ではプロフェッショナルになった部分が、ギリギリの配分で成立した彼らの最後の花火だった、といえるのかもしれません。
 
本作はくしくも彼らの最大のヒット作となりました。
1st、2ndはゴールド(10万枚以上)、3rdはプラチナ(30万枚以上)、Trashの3位をはじめとしてシングル5曲が全て全英10位以内に入りました。
 
スウェード、といえば時代へ与えた衝撃とロック史上の意味としては1stアルバム、ということになるでしょうが、世の中が彼らに求めた音は、ようやくこの3rdで実現された、といってもいいのではないでしょうか。
 
あまり名盤として扱われることが少ない気がしますが、まぎれもなく名作だと思います。
 

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