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大阪府三島救命救急センターコミュの秋元所長就任披露

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今年4月、人事異動があり、消化器外科の秋元先生が所長に就任しました。
先日、就任披露の会があり以下の所信表明をされました。


 皆様、本日は週末のお忙しい中、ご出席いただき誠にありがとうございます。

 本年4月に森田大前所長の後を引き継ぎまして三島救命救急センター所長に就任いたしました秋元でございます。所長に就任して以来、はや3ヶ月が過ぎようとしています。まだまだ慣れない日々を送っており、救命救急センターとしての社会的責任の重さを強く感じ、毎日身が引き締まる思いを致しております。

 さて私ども大阪三島救命救急センターは設立20年を越え、今年で22年目に入りました。設立当初の経緯を諸先輩方からお聞きしましたが、当時の関係者の方々の大変なご努力があったものと今更ながら頭の下がる思いをいたしております。
 
 今からちょうど30年前の1977年に高槻市、茨木市、摂津市、島本町の三市一町で三島救命救急センター設立に向けて協議会が設置され、大阪医科大学との交渉もあり、最終的に高槻市と島本町が中心となってセンターを設置し、医師については大阪医科大学が派遣するという事で8年後の1985年11月にようやく当センターがオープンいたしました。

 当時の私と言えば、1983年に大阪医科大学を卒業し、一般消火器外科教室に入局し、肝臓外科を中心に若き外科医時代を送っていました。1987年に当センターに赴任を命じられ、初代所長の故田邊治之先生のもと、はじめて救急医療をやることとなりました。

 当時の三島は創生期でスタッフも少なく、症例も少なく、手探り状態で救急医療をやっていました。その中でも田邊先生に「好きにやりなさい。責任は私が取る。」と言って頂き、まだ一人前にならない私でも自由に、やりたいようにさせて頂きました。当時の上司や同僚にも恵まれ、そのころから「将来は三島で救急を」と心に思うようになりました。

 その後一時期大学の研究室に戻り、肝移植の勉強にフランス留学までさせていただきましたが、1995年に再び三島に赴任することになりました。その後二代目所長の富士原彰先生、そして三代目の森田大先生の下で救急医療に専念させていただき、その間、センターも徐々に成長し、ようやく世間からも認められる救命救急センターとなって参りました。

しかし一方で赴任した当時の財政状態は最悪で、一時は累計赤字が8億円近くとなり、センターの存続が危ぶまれた時期でもございました。そこでセンター職員全員がコスト意識を持って改革に取り組み、例えば高カロリー輸液に代わり早期から経腸栄養を導入したり、不必要な抗生剤、血液製剤の使用を徹底的に削減し、薬剤費を大幅に制御する、といった地道な努力で2004年からは単年度黒字を計上できるようになりました。しかも不必要な薬剤を使わなくなったことでむしろ多臓器不全患者の救命率が向上するという当時は思ってもいなかった効果を得ることができました。
 私達は初代所長の田邊先生が常日頃言われてきた「万人が均しく救急医療の恩恵を享有できなければならない」との考えの下に救急医療に専念してまいりました。このことはすなわち、すべての地域住民の皆様が24時間365日いつでも公平に高度な救急医療を受けられるという公平性を確保するということです。
 一方、医療費削減という国策の中で、救命センターといえども赤字を出さない医療を追求する効率性も求められています。私達は今、公平性と効率性のどちらを選択すべきかを決断せざるを得ない状況にたたされています。もちろん私達はその両方を両立させるように頑張ってまいりましたが、完全に両立させることは不可能であります。
 ならばどちらに重点を置くべきか?その答えを得るには当センターのミッションを考えなければなりません。当センターのミッションはあくまで「いつでも、誰にでも、安全で質の高い救急医療を提供する」事であります。このミッションを考えれば、当然公平性に重点を置いた診療体制を維持していくべきであると考えています。
 もちろん、可能な限り効率性も追求していきますが、どうしても高槻市、島本町をはじめ、いくらかの補助金を頂かなければ私達の活動は成り立ちません。私達は地域住民の皆様の生命を守る為に全力を尽くします。その代わり申し訳ありませんが、住民の方のお一人お一人から年間1000円少しの援助をいただいていると思っています。本当に有難い事です。このことを職員一同忘れることなく、公平性と効率性を両立させるべく今後も努力していきたいと考えております。
 先日、政府の骨太の方針2007が公表されました。その中に「質の高い社会保障サービスの構築」がうたわれており「医療・福祉について・・・国民のニーズにこたえた質の高いサービスを安定的に提供する」事が目標となっています。
まさに救急医療は地域住民の生命にかかわる根元的なニーズが存在し、社会保障サービスの中でも重要な位置を占めるものであります。私達はそのニーズにこたえるべく、重い責任と専門家としての倫理規範に則り、地域住民の為に質の高い医療を提供したいと思います。 
 私達は「すべての患者のために−All for the patients−」を
合言葉に、「専門医集団による、患者にやさしい救急医療」を、職員一丸となって提供していく所存でございます。
 どうか私たちの活動をご理解の上ご賛同いただきまして、皆様の熱い支援を賜りますようお願いし、私の挨拶に代えさせていただきます。
 本日は誠にありがとうございました。

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