イギリスにおける科学的リテラシーに関する歴史と現状
Conception of Scientific Literacy in England: an historical perspective
磯�� 哲夫
ISOZAKI Tetsuo
広島大学大学院教育学研究科
Hiroshima University
http://www.science-for-all.jp/link/download/sub1-012.pdf
[要約]本小論では、イギリスの科学教育史において、科学的リテラシーに関わる用語がどのようなスローガンや目的として掲げられてきたのかを歴史的に素描し、その歴史的な流れの中で今日、それがどのような意味をなしているのかについて検討した。20世紀初頭には、’Science for All’がすでに明確に学校教育を対象にスローガンとして掲げられた。1985年のボドマーレポートを契機に’public understanding of science’が学校教育を含む生涯教育(生涯学習)の文脈で論じられている。そして、これ以降、主として学校教育の文脈において’scientific literacy’について議論されるようになった。’Science for All’、’public understanding of science’、’scientific literacy’どれをとっても、単なる理想論のみを説いたものではなく、その目的に適合するように実践への取り組み、例えば、カリキュラムやシラバスの具体的な提案、アクションプランの策定など、が伴っていることは歴史的に認められる。