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風来モッケ旅団コミュの風来モッケ旅団『そこが渡世人のツレーところよ!』股旅軍団末吉組誕生!の巻

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東京は新宿歌舞伎町。
地上では様々な人間ドラマが繰り広げられているこの土地で、地下の排水溝にひっそり暮らす奇形奇色の者達がいた。
彼らは地上の影響からか、呑む打つ買うを好み人間様の隙を見ては新宿コマの舞台を楽しむという、一風変わった趣向を持つ連中であった。
去年も冬眠前ぎりぎりまでコマの舞台を鑑賞し、股旅演歌と芝居にどっぷりハマっていたのだった。
『おらぁよ〜、冬眠明けに三度笠作ってキヨシみてぇにタンカきるんでぇ〜』
『おうおう!そりゃいいじゃねぇ〜か。俺もやるぜ!』
『なんだな、俺らもバクチ打ちのはしくれ。あのマント羽織って、地方の賭場賭場をまわりてぇもんだな。』
『んー。まま、そりゃ無理だろなぁ。所詮、俺らはこの排水溝住まいが関の山。他に行けねぇだろ・・・』
『ちげぇねぇ。表に出りゃ酔っぱらいと危ねぇ連中がウヨウヨ。一番人が少ない明け方はカラスの天国だしな。』
『へへへ、まさに井の中のなんとやらだ・・・』
『笑えないねぇ。』
『ああ、笑えねぇ〜な。なんでまたこんなショボい生き物に生れちまったかなぁ〜。』
『やだねったら、やだねぇ〜♪』
生まれを恨むではないが、己の身の上はチト切ない。自由気ままに行きたい土地に行けるという事は、安住の地がある以上に生きている実感があるのだろう。
そんな彼らに夢を見せてくれるのがコマの舞台だったのだ。

年が明け、やっとこさ東京も暖かくなったころ彼らはアクビもそこそこに排水溝を渡って新宿ユザワヤで布生地をパクリ股旅衣装を作り始めた。
『野郎ども!支度はできたかい!』
『おう!』
『やいやい、みんな粋でイナセでかっちょいいじゃねーか!おっしゃー今年最初のコマにいくぜー!』
『おう!』
彼らは勇んでコマに向かった。 が・・・新宿コマは無かった。
ランドマークを失った新宿の風は冷たい。 人間様の都合とはいえ、土地には土地の守り神的建物ってーのがあるものだろ。それをこうも簡単に取り壊されるとは彼らも思っていなかった。
途方に暮れた股旅一行は噴水後の広場に立ち茫然としていると、『ふが!』っと一人の寝っ転がっていた酔っぱらいが起きてきた。一瞬ひるんだが彼らはもうどうなってもいいと逃げる気力もなかった。
ところが、その酔っぱらいクスっと笑うと一言『なんだ?そのダッせーカッコは。』と言って来た。
『なんだい、オマエ達これから旅でもいくのかい?』
『い、いや・・・アッシらはこれといって行く処なんざ・・・』
『ねぇのかい。ハハ! よがすよがす。俺がオマエらのカッコにぴったりの処に連れてってやるよ。』
『へ?それはもしや旅ってヤツですかい?』
『なにを寝ぼけたこと抜かしてんだ。股旅モンが旅しねーでどーすんだ!ええ?猫の餌にでもなんのかい!』
『やや、旦那。しかしですね、アッシらこんな・・・』
『うるせぇ!ごちゃごちゃ抜かしてっとケツからストロー突っ込んで風船にしちまうぞ! いいか、よく聴け!これからオメェらは俺の手下だ。風来モッケ旅団(股旅軍団末吉組)だ。いいな!』
そうそう!またもや現れたナゾの酔っぱらいこそ誰であろう。天下の大悪党!カエルブローカーの末吉晴男なのであった。
『わかりやした!親分!』
果たして彼らは、夢にまでみた自由な旅をすることができるのか?!そして旅団のOB同様、悪徳カエルブローカーの呑み代稼ぎに売り飛ばされてしまうのか!
それは松本ナワテで決まる。乞うご期待!!!

『親分。旅ってーのは色々厄介事に巻き込まれたりしやせんか?』
『そうそう、トラベルの語源はトラブルって聞いた事がございやしたぜ。』

『ばーろー。厄介事があるから人生も旅もドラマになるんでぇ。波風立たねぇ海でパチャパチャやっててもお船は向う岸に着かないよぉ〜!』

『やや、親分今なんかいい事言った? でもよくわかんねぇ。』

『でもな面倒臭いときはこう言ってやんだ・・・

あっしには、カカワリのねぇ〜ことでござんすwww』

『も、もんじろぅ〜!!』
つづく

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