中村俊輔　応援会コミュの俊輔極秘始動！山ごもりトレ…アジア杯Ｖ３へ人生最短オフ８日

サッカー日本代表のＭＦ中村俊輔（２８）＝セルティック＝が１８日、７月７日開幕のアジア杯３連覇に向け、極秘裏に山ごもりトレをスタートさせた。この日発表された予備登録メンバー３０人にも当然名を連ねたファンタジスタにとって、今オフはわずか８日間と、サッカー人生最短となる決意の始動。さっそくナイキ社の大会公式球をテストするなど、前回大会ＭＶＰは本気モードに突入した。

　前回ＭＶＰ　アジアの盟主の座を守るために、俊輔が極秘裏に動き出した。自身３大会目となるアジア杯登録メンバー発表の１８日、山ごもりトレーニングに本格突入した。

　フィジカルコーチなどのスタッフを同伴した俊輔は国内某所の山深い町に出現。施設関係者によると、午後から新緑のピッチ上で本格的な練習に取り組んだ。なわ跳びなどを用いた神経系を高めるトレーニングを手始めに、過酷な２５０メートルインターバル走８本で心肺能力を一気に高めた。

　「この時期はフィジカル面を高めなければいけない」と常々語ってきたレフティーだが、１時間の筋トレを終えると、ボールを使った練習を初日からスタートさせた。

　山ごもり合宿の最重要事項はボールだった。関係者が、スポンサー契約を結ぶアディダス社製ではなく、アジア杯本大会で使用される公式球「Ｔ９０・エアロ２」（ナイキ社製）を５個用意。ミリ単位の精度をキックに追求する天才はボールとの相性を事前に高めておきたかった。「軽いねえ」初めて触れる感覚を確かめると、ＧＫの手元で予測不能の変化を見せる無回転ＦＫなど、５０本以上の強烈なシュートを放った。

　意欲２時間　極秘裏に敢行した２時間の練習はアジア杯３連覇に向けた決意の表れに他ならない。今季スコットランド２冠を達成し、ＭＶＰなど個人タイトルを総なめにした俊輔。６月５日のキリン杯・コロンビア戦には右足首ねんざを抱えながらも強行出場後、９日に自らプロデュースする子ども向けサッカースクール「俊輔パーク」の講師を務め、０６～０７年シーズン行事を終えたばかり。４日間、南国でバカンスを楽しんだが、完全オフはわずか８日間だけだった。

　昨年はリーグ戦終了後、ジーコ・ジャパンのＷ杯事前合宿に強行合流。本大会敗退後、長期休暇できたが、今回はアジア杯後にセルティックの合宿に直行予定だ。「今回のオフはサッカー人生最短になると思います」と関係者は話す。来季開幕まで最後の休暇はもう終わった。

　傷ついた翼を癒やす暇はないが、００年レバノン大会はベストイレブンに選出され、０４年中国大会ＭＶＰに輝いた俊輔には王者の誇りがある。黄金の左足が再びアジアの頂点へと導く。