愛してくれないならいっそ殺してコミュの教えて欲しいです。この苦しみから抜けるには？

あなたは俺に助けて欲しいといった。
俺は戸惑いながらも、自分の出来るだけの事をしてきた。
自分が作っていたバラエティ番組の新メンバーオーディションで出逢ってから半年以上たったころ、番組内ではあまり活躍できてはいなかったあなたと、頻繁にあうことになった。
あなたは過食気味でうまく体重コントロールができないと言っていた。
加えて原因不明の体調不良も多く、気分が落ち込んで引きこもる事があり、あとで後悔すると。 話を聞くと判断の局面での優先順位がでたらめでもあった。
俺はスポーツ選手だったころの知識もあって、フィジカルのコントロールを得意としていた。事務所からも、俺の言うことしか聞かないのでお願いしますといわれた。あなたにもっと積極的に個性を出して欲しいとも思い、そのことも一緒に伝えられたらと申し出を受けた。
番組は俺が立ち上げたものの、会社的にオフィシャルにはかかわっていけない事情があったので、影のスタッフ的に手伝っていた。ただあなたのトレーナーをする事で、みんなの前には出にくくなるが（３０人近くの女性でグループ組んでいるため、ひいきはNG）、全体のために自分はもっと後ろに下がり、モチベーションサポーターくらいがちょうどいいと思っていたこともそれを後押しした。コーチングをはじめると、想像していた以上に共有する時間が増えていった。特に課題がない時もあなたは話しにくるようになった。話や相談事はプライベートでの生活スタイルの改善からに及んでいた。特に家族との関係値がおかしい気がした。
あなたは不遇な時期を思い出すと、いつも泣きながら、心が辛いといった。俺は出来る限り愛情を持って真っすぐに向き合おうとした。過去、他のメンバーにもそうしてきたように、そんな大人もいるってことを知って、安心してほしかった。他のメンバーがそうなっていけたように、 いろんなことを経験しのりこえていくことで、自分の足で、自分の人生を生きていけるようになって欲しかった。 あなたは昔の自分に境遇が似ていた。
あなたには、俺の作った世界はどんな想いがあって何を伝えたいか、何度も繰り返し話した。
あなたには、そこではありのままでいい、無理ならまず自分自身と俺にだけでもストレートに心のまま向き合うように、何度も繰り返し話した。それで俺が怒る事も、けんかになる事も、食い違う事も人間同士だからある。 でもそれは「嫌いになる」「見捨てる」ことじゃないと言い続けた。 その中でお互いの特徴や考えを理解し合い付き合っていくのが社会だから。
あなたは一生懸命理解しようとしていた。時に涙を流して感謝を表現してくれた。
あなたは俺の作った世界が大好きと言ってくれた。そこにいるのが今の唯一の生き甲斐だと。
産まれて初めて、まっすぐな自分を出したいと思えたとも。
俺の事も大好きだと言ってくれた。 自分にとってかけがえのない、自分に最も必要で、信頼している人だと。 だから、心が辛くなると、いろんなことに不具合がおきてしまう自分を、どうか導き、助けて欲しいといった。
ほんの３ヶ月ほどの短い期間だが、何度も心はぶつかり合った。真剣に向き合い、だからこそお互い傷ついて、 それでもまた丁寧に話し合い、いつくかのヤマをあなたは乗り越えてきた。 大きなヤマを越えたある日、それはこれまでで一番激しく心揺らし苦しみながら越えた日でもあり、ぶつけ合った末に２人がやっとわかり合えたと実感した日でもあった。落ち着いてふと気がつけば、あなたは行動も発言も雰囲気も、驚くほど大人になっていた。 いままで俺に言わなかった事実も、本当の気持ちも、隠れていたもう一人の自分のことも、心を開いて何でも話してくれた。
その日は作り笑いや愛想笑いじゃなく、初めて本当に声を出して笑ってくれた。
心は落ち着いているのに、目の中がキラキラ光って見えた。 自分の悪い部分も認識していて、でもそれも含めて自分と理解している人、そんな言動をした。優しくて楽しい、素敵な大人の女性に成長していた。 ただ片方で、なぜかはじめて自分の身体に傷を付けたことにも俺は気がついた。
そっと諭すと、涙を流し理由は自分でもわからない、でももう絶対にしないと誓ってくれた。

その夜、あなたは心ごと抱きしめ合いたいと言う意味のことをいった。これまでの数ヶ月感、決して踏み込まないよう、意識して避けるようにしてきた部分だった。ただその日のあなたは、いや、俺は違っていた。手を伸ばし、ゆっくりと目を閉じた。
あなたは俺の作った世界で、もっとがんばりたいといった。そしてもう昔の自分や環境には戻りたくないと涙を流し、自分がおかしくなった時は強引にでも引き戻してほしい、もう少しだけ俺に支えていてほしいといった。 女としてのあなたに初めて逢った日でもあった。
今までには見せた事のない表情で、長い時間俺に甘えた。そうすることのが苦手な人だったのに。この日のあなたは違っていた。気持ちを知った俺の中には、どんなカタチであれ、必要とされる限り、あなたを受け入れていくという覚悟が芽生えていた。
次の日、 東京での日帰り仕事、俺は一緒に行けなかった。ただ この仕事が終わると一段落となりしばらく休める。その間に生活環境をリニューアルし、通常生活からのストレスは軽減できるよう、立て直す計画を話し合っていた。医者にも連れて行って欲しいと初めて言っていた。
あなたは気丈に、もう一人でも大丈夫、同じ過ちはくりかえさないし、壊していた身体も問題ない。安心して私を信じて待っていて、と俺の目を見つめていった。 駅まで送っていくあいだ、俺の手をしっかり握ったまま、改札を抜けるまで一度も離さなかった。あなたは帰ってきたら食事に連れて行ってほしいといい、店も決めて、 翌日一緒に行動する予定も確認しながら、心配かけないよう何も無くても連絡すると約束し、笑顔で手を振り出かけていった。 夕方には約束通り、無事について頑張っているというメールと電話もくれた。
そのまま、
引っ越しの事も、病院の事も、事務所の事も、お金の事も、たくさんの些細で幸せな約束たちも、全て途中のままにして、あなたは実家に帰りもどってこなかった。 数日後、合鍵がポストに入っていた。そして置いてあった少しの荷物はいつの間にか消えていた。それが何を意図していることなのか。俺には意味も分からず、誰からもあなたに連絡が取れない状態が数日間続いた。途方に暮れるしか無かった。しばらくして会社で上司に呼ばれ、うまく飲み込めない話をされた。 どうやら俺が「無理矢理監禁し違法薬物を投与してマインドコントロールとセクハラをする性犯罪者で、身辺を調べまわって干渉もする、悪質なストーカー」という汚名をまとっているらしいような、そんな話だった。
えっ・・？
この人は何を言っているのだろう？俺は本気で冗談だと思った。しかしその時にはすでに、自分が愛した、大切に守ってきた世界には、今後一切関わってはいけないルールになっていた。俺を守る意味もあって、だとか。さらに、 家族のように想い、守ってきた仲間達、 苦楽を共にしたその世界の住人達の誰とも連絡も接触もしてはいけない、というきまりもできあがっていた。 誰もトラブルに巻き込まないためもあって、だとか。何がなんだか、始めは本当に意味がわからなかった。 日が経つにつれ、徐々に起きている事象が心を襲いはじめた。 本当のことも自分の想いも、誰かに話す事さえ許されず、自分の全てを注ぎ作った大切なものも、 家族のように立場を越えて愛し、身を挺して守ってきた仲間達も、 そして、愛情をこめて心から向き合い、やっとわかりあえたはずのあなたも、 いつの間にか全て自分からなくなっている事実に直面した。それは想像以上に強烈な破壊力があり、俺の心を崩壊させるには充分すぎた。
自分自身のプロテクトに加え、所属事務所の移籍契約問題もからみ、弁護士などに話す機会も続き、医者にも半強制的にいかされた。その度に俺の心は悲鳴をあげた。立って歩くこと。普通の顔で話すこと、それが限界だった。ただそんな時、話す相手に、いつも俺の最低限の線引きは常識的だと驚かれた。ちゃんと話を聞いた人の結論は必ず「ではなぜ。。？」だった。
半分は俺がまともであるかを遠回しに確認されていた。誇りやプライドはどこかに消えてた。
俺の言う事がまともであることや、事実を表す証拠が納得される度、自分の中で「なぜ」の部分が消化できず、アタマも心も軋んでいく。仕事に切り替えて頑張ろうともするが、すでにキャパオーバーで、全くいつもの自分になってくれない。ストレスがいたずらに相乗効果となって積み重ねられていった。こうしてずっと出口の無い悪循環の中、なにもできず迷子のまま過ごしていくのか。 もういいから、怒らないから、そろそろ本当のことを教えてくれないか。
俺の中ではあの日から時間が止まったままで、立ち上がることも行動することも、
心が拒んで次に進むことを許してくれないんだ。あたりまえのことも全然できなくなって、
ちゃんと自分の足で生きられてないんだ。 何があって、どうしてこんな事になってるの？
ねえ、俺は夢を見ていたのかな？
それとも、アタマがおかしくなっている？ 本当はどうしたかったの？ 全部が嘘だったのかな？
嘘。。。嘘なんかつかなくても、無理に好きだなんて言わなくても、それまでも話しを聞いたり、いろいろ手助けはしていたのに。
あなたと気持ちをやり取りしたメール履歴も、
電話機の中に残っているあなたの優しい声も、
俺を信じて預けてくれた、誰にも内緒にしていた精神科への紹介状も、
あなたがウチを送り先にして申し込んでいたカードも、
あなたが引っ越すところを選ぶため一緒に集めたマンションの間取り図も、
あの日、あなたが帰ってきたら渡そうと買った、ちょっと笑えるプレゼントも、
あなたがセルフチェックのために撮ったダンス練習している動画も、
あなたの誕生日にケーキとろうそくでサプライズしたときの携帯ムービーも、
あなたが持ち込んだ専用シャンプーも、冷蔵庫の中にあるカラーコンタクトも、
どれも実際に存在しているのに。 それとは違うことが現実とされ、実際に動いているのはどうして？
お願いだから教えてください。周りからは「一式全部忘れろ」「とにかくかかわるな」しか言われないし、そうしようとしているけど、心の中が戻ってくれないんだ、
今、あなたはどうして、俺の作ったその世界で、愛情や感謝という言葉を語り、何も無かったようにみんなと微笑んでステージにたっているの？
どうして何も無かったように時々LINEのスタンプを押したり、LINEPOPのハートをくれるの？
今、何を思って、どうやって生きているの？
みんなはどうして、俺からの話は聞こうとしないのだろう？
あんなに仲良くしていて、あんなに慕ってくれたのに。
みんなはどうして、そんな事をする人間じゃないって、誤解があるって思わないのだろう？
あんなに信頼してくれて、ついてきてくれたのに。
お願いだから、誰でもいいから、本当に教えてくれませんか。
俺にとって、これは何をどう解釈すべきことなのですか？俺はこれから何を信じ、どうやって生きていけばいいのですか？
あなたにとって、俺はなんだったのですか？

fin

ほんとうに、誰か思ったことを教えてください。
上司の示唆が会った後、知人が上手い事言って病院につれていってくれました。本人が気乗りしていなかったようなので、事前に過去に身体に出た症状と直近の言動のアウトラインは医師に伝えたうえで診察に望んだと。後日聞くと、本人に具体的な告知はしていないが、境界性人格障害の傾向が出ているのと、おそらく母親と共依存していると思われる、という診断がでたと聞きました。
彼女は彼女なので私は病名などにこだわりはないのですが。。。