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現場の外国為替!コミュの2013年の相場予測(円安相場は継続しない)

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2012年の市場は、年度終盤に大きく「円安、株高」が加速して終了した。言うまでもなく、相場を牽引したのは、11月14日の野田前首相の解散への言明である。全てはここか始まった。この頃から選挙での勝利が予想され自民党の安倍総裁の露骨な日銀への圧力発言が目立ち始めドル円相場は14日の79円台から同月22日には 82円84銭まで大きく円安が進行した。日経平均株価も8千6百円台から22日には9千3百円台まで大きく買われた。

選挙が近づくに連れ、安倍総裁からは大幅な金融緩和を日銀へ要請すること、日銀が従わなければ日銀法改正も視野に入れていること、更には大型の補正予算でデフレ脱却、景気回復を図ることなどが次々に発言された。「もしも本当に自民党が大勝すれば、今度こそ大幅な円安相場が来るかもしれない」とう期待が海外投資家を中心に急速に高まった。但し、ここで我々が知っておくべきことは、海外投資家は別に日本がデフレ脱却して健全な経済成長を実現することなど望んでいるわけではないということだ。彼らは「日本のような財政状態が突出して悪い国が、日銀の独立性さえ無視して、本格的に無制限の量的緩和によるインフレ政策を取れば、通貨の信認が簡単に失われ、極端な金利上昇を伴う、極端な円安相場が到来するかもしれない」という期待であり、その将来像は現在のデフレよりも悲惨な混乱した経済状態を見据えているのである。これは目新しいことではない。これまで何度も多くの海外投資家が、この日本初の金利上昇、円安ポジション賭け、何度も失敗して大損こいてきたのである。

さて、市場ではこの「アベノミクス」と呼ばれる相場展開の持続性について、選挙前に2つの疑問を持ち始めた。一つは「本当に自民党は大勝できるのか?単独で過半数を確保できるのか?」もう一つは「組閣どうなるのか?市場の期待を持続できる閣僚を配備できるのか?」というものである。このどちらかに失望感が生まれれば、この俄かに熱病のように湧き上がった円安相場は、とりあえず一度 ポジション調整の手仕舞い相場終息する。そういうムードだった。

さて結果は周知の通り、自民党は市場の予想を上回る大勝となり、公明党との連立で衆院の3分の2以上の議席を確保した。選挙明け後の市場ではドル円相場は84円台、日経平均株価は9千8百円台達した。選挙の大勝利の後も、勝利した自民党、そして安部総裁に浮かれた表情はなく、これからの政策運営邁進する気迫が感じられたことも、この相場に賭けた投資家を更に勇気つけたことだろう。そして26日に安部総裁が第96代首相に指名され新内閣を組成したが、その閣僚の顔ぶれにも隙がなかった。民主党の閣僚人事のようの「なんでこの素人が?」という疑問を挟ませない重厚な布陣で「これなら本当に危機突破型内閣として結果を出すかもしれない」そのように思わせる迫力があった。 従って市場では年末モードの閑散な中で、為替相場は86円台、日経平均株価は1万2百円台と、野田前首相の解散発言から大幅にそして急速に「円安、株高」が進行し、極めてハッピーなムードの中で2012年が終了したのである。



2013年の問題は、この相場が継続するのか?ということである。結論から言えば、テクニカルな要因から暫くは相当に底堅い展開が継続すると予想され、場合によっては93円程度までの円安もあり得る。しかしながら徐々に円安相場は終息し、再び80円か85円を中心とするレンジに戻り、2013年度中に再び80円を割り込む展開も予想している。

今回の相場を理解する上での重要なポイントが3つある。

?2012年は野田首相の解散発言がなくとも、そもそも円安相場であった。

?野田首相解散発言後の相場は、米国の長期金利も上昇せず、米国の株価も軟調な地合いの中での完全な日本の独自要因による円安、株高であった。

?理由はどうあれ、相場は重要なポイントを上抜けたことで、テクニカル要因により、当面はこのトレンドが継続する。





まず?であるが意外かもしれないが2012年は円安地合いの相場であった。年初、ドル円は76円台、ユーロ円は98円台、ポンド円は121円台、AUD円は78円台であったが、野田前首相の解散発言までに、それぞれ79円台、103円近辺、127円台、82円台まで円安が進行していた。なぜ円安相場だったのか?最も大きな要因は「世界が安定していたこと」だ。特に欧州債務問題が2012年は沈静化に向かった。これが大きい。また世界の中央銀行が極端金融緩和継続している中で、世界が比較的平和であったことから、通貨の変動率は史上最低水準まで低下した。2007年に変動率が現在のように大きく低下した局面では、極端な円安が進行した。次に日本の国際収支が一段と悪化したことである。日本の貿易収支が恒常的に赤字転換している中で、フローの面での円高圧力が大きく緩和されていた。こうした要因により、2012年は極めて静かな展開の中で、ゆっくりと円安が進んでいたわけだ。

問題は2013年も平和なのか?変動率は低位安定するのか?ということであるが、2013年は中東地域中心とした地理的なリスクが高まる。イランとイスラエル、イスラエルとパレスチナ、そしてシリアの結末、詳しくは別論じるが、これらの地域での大統領選挙が相次ぐことから、リスク度は高い。また欧州問題も楽観視できない。欧州問題の特徴はまるでゾンビのよう何度も浮上し、その度に危機の深刻度が高まる点にある。

次に?であるが、これまでの為替相場の歴史では、円安要因のみによる相場展開は持続性がない。すなわち長いドル高円安相場となるためには、日米金利格差の拡大が必要であり、米国の長期金利が上昇する必要がある。今回は年末までは米国の財政の崖問題があり、米国の長期金利は上昇していない。果たして2013年に米国の長期金利は大きく上昇するだろうか?2%へ向けた上方へのシフトは予想されるが、持続的な上昇は予想できない。従って期待頼みの円安相場は、テクニカル要因によるサポートが崩れると、案外脆く反転するだろう。

?は短期的に重要である。ドル円相場は年末の閑散な中ではあるが、年初来円安値を上抜け、2011年の重要なラインも次々にブレイクし、あっという間に2010年8月以来の86円台に達した。急激な円安により多くの損切りによるドル買を誘発していること、急速な相場展開でドルを買いたいのに買い損ねた人が押し目買いをしようと待機していることを踏まえると、この相場はまだまだ勢いがある。テクニカル的に大きなサポートを受けており、一言で言えば「底堅い展開」となるはずだ。利益確定のドル売り円買い押されても落ち切らずに上値を試していくのである。上値が重くて、上値を更新できない状況なるまでは、ひたすら押し目買い相場となるだろう。しかし、上述したようにそういう相場は何かの要因で崩れれば、反転も早い。特に日銀への期待が余りに大きいことから、この期待が裏切られるとトリガーを引くだろう。政府は一つの失敗もできない。そういう意味では分が悪いともいえる。

2013年のスタートは、久々に上下に触れる可能性があり、エキサイティング年明けとなりそうだ。

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