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現場の外国為替!コミュの昨夜の相場の大きな意義

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 羊です。暑いですね〜。個人的には9月は、出版、出産、CM出演などのイベントが多く、忙しい日々が続いています。
相場は、ずっと膠着してくれていたため、市場コメントをさぼれるな〜と安堵していましたが、昨夜の相場で吹き飛んでしましました。


さて、昨夜の相場の意味は多くの観点から非常に大きいと言えます。

?レンジ相場から脱出
 今更言うまでもなく、8月の市場は、あらゆる市場はサブプライム、信用問題により大きなダメージを受けました。株式市場と為替市場、債券市場がポジション調整により、大きく変動することは、ここ数年も何度か見られましたが、信用以上やインターバンク市場がこれほど動揺したことは初でしょう。

それで市場は荒れ狂い、為替市場ではドル円が124円から111円台へ、ユーロ円が168円から149円、ポンド円が250円から220円と強烈な下落となったわけです。NZDやAUDは下落率でいえば、さらに激しい下落となりました。

その後は、政府の必死の対応等により、市場は一度は落ち着きました。市場は、どんな材料でも慣れるのです。ポジションが調整されれば、自然と安定してきます。

ところが、ここまで大きなダメージを市場が被ると、投資家はすぐには動き取り戻せません。リハビリ期間で、相場は膠着します。これは多かれ少なかれ、いつもそうなります。

ドル円は115円から117円のレンジで膠着、ユーロ円も155円〜160円で膠着していました。ただし、ボラティリティだけは相変わらず高どまりを続け、市場の混乱がこのまま鎮静化するとは思えない、嵐の前の静けさのムードが漂っていました。

そして昨夜、米国雇用統計が引き金となり、このレンジは完全にブレイクされ、ドル円は113円前半にステージを変えました。クロス円も軒並み円高が大きく進みました。

これは新たな展開に突入したことを意味します。ドル円は前回の111円60銭をトライする形になりましたし、ユーロ円も再度150円割れを狙う展開になる可能性は極めて高いと言えます。

特にボラティリティーには注意が必要です。膠着状態のときでさえ、ドル円、クロス円のレベルは極めて高い状態でしたから、レンジがブレイクして下値不安が募る中では、さらに上昇しかねません。それ自体が、一層ドル円の下値不安を高めます。


?雇用統計のマイナス

 雇用統計の非農業者部門雇用者数が2003年8月以来のマイナスに転じたとは、市場を驚愕させました。10万人前後の伸びが予想されていたところ、マイナスの伸びですから、これはサプライズです。

そしてこの指標は、市場参加者に「第2ステージの進行を告げる鐘」となりました。

ここ数年の市場では、米国危機説として、住宅バブルの崩壊を挙げてきました。そして最悪のシナリオは、住宅バブルの崩壊がマクロ経済、個人分野へ拡大して、リセッションになることでした。ところが、これまでは住宅市場は低迷していたものの、かわりに株式市場が好調であるとか、企業業績が好調であるとかで、米国労働市場は驚くほど堅調に推移してきました。
楽観的なエコノミストは、米国労働市場が持ちこたえている間に、住宅市場の問題は収束すると考えていました。

ところが、昨夜の4年ぶりのマイナスの伸びは、そした楽観論をぶっ壊すものです。そして、「ついに労働市場が崩れたか」と大きなため息をつかざるを得ない状況になったのです。

今後数週間は、米国の良い材料には市場は鈍感になり、悪い材料、特に住宅市場、労働市場、個人消費という分野での悪い材料には、過剰に反応する地合いになるでしょう。

こうした不安は、ますます投資家の力を弱めます。市場はリスクに一層慎重になるということです。


?米国金融政策と後遺症

 市場では年内のFOMCの残り3回に全てFEDが利下げを行い、FFレートが4.5%まで低下することを織り込んでいます。昨夜完全に織り込みました。
いいですか?
1か月前まで、次のFEDの行動が利下げか、利上げかの議論がされていたんですよ。それが今は年内に3回の利下げです。この急激な変化は、投資家にはきわめてマイナスです。シナリオ修正を迫られ、特に日本の投資家は9月の中間決算前ということもあり、完全に動けなくなりました。
こんな時に積極的に動けば、「あほか!」と怒鳴られるわけです。

一方で、米国雇用統計を理由にFEDは利下げをしやすくなったと予想されています。信用問題だけでは、投資家のモラル・ハザードの問題もあり、利下げをしにくいわけですが、実体経済が危ういということであれば、利下げの筋が通ります。

しかし、FEDが利下げをするということは以前書いたように、最後の伝家の宝刀を使用するということにもなります。これで駄目なら、あとは利下げを継続するしかないわけです。
そしてそういう利下げは、将来のインフレの芽を生むわけで、中央銀行は避けたいんですね。
そういうジレンマに落ち込みます。


そういうわけで、市場は再び荒れてくるでしょう。こういう展開では基本は、ドル売りで、ドルは全ての通貨に売られやすくなると予想されますが、ドル円が軟調な中では、クロス円の頭が重いため、クロス通貨も上昇力は鈍いかもしれません。
この相場は、甘く見ずに十分注意が必要です。




次回は、もっと円高が進んだときの日本の介入の可能性について検討します。

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