鈴木秀子先生・コミュニオンコミュの鈴木秀子先生　講演会　信仰と祈り　聖イグナチオ教会

聖イグナチオ教会、ヨセフホールで開催された、カトリック麹町教会メルキセデクの会主催の
鈴木秀子先生の≪信仰と祈り≫　に参加してきました。

節分という新たな節目の日、春のようなあたたかい日に・・・といつもの穏やかな笑顔でお話が始まりました。

祈りが・・・皆さんが、益々幸せになり、周りに幸せもたらす存在になれる、ヒントになればと思います。

１７年前の阪神大震災、東日本大震災・・・そしてインドネシアの大震災のお話を交えて、
自分にとって信仰とは何か、祈りの大切さについてお話をしてくださいました。

最初の例として、インドネシアの地震の翌日、秀子先生は、講演会のためにタイへ・・・
急きょ講演会を中止して、被災されたかたたちのケアーのために行動をされたそうです。

日本人の新婚のご夫婦のお話をしてくださいました。
シュノーケリングをしていて、九死に一生を得た、夫に、どうして助かったんですか…と尋ねたところ…
子供のころから、祖母が毎日祈っていた、その背中を見てきたことを思い出し、自分のために、祈ってくれているから、きっと助かると確信を持つことができたとのことでした。

同じく、海岸のテントの中から夫を見ていて、やはり九死に一緒を得た妻のほうは、
父を亡くし・・・母はその仏壇の前で、毎日祈っていたそうです。
母が自分のためにいのってくれ、父が天国で守ってくれている・・・だから、大丈夫と確信したそうです。

その時は実感がないかもしれないけれど、無駄な祈りは一つもないとのことでした。

東日本大震災では、多くの人が大切な人を亡くしました。

夫を亡くして一か月後に地震が・・・
小学３年生の息子に、一番大切なものだけ持っていきなさいといい、
息子のジャケットを取るために二階へ・・・
二階に行った母親は助かったのですが、息子は・・・・
息子は、一番大切なもの・・・お父様の御位牌を持っていたそうです。

毎日祈っていた母は・・・辛くて、悲しくて、やるせなくて・・・

一年が過ぎて・・・ただ、息子が、自分の一番大切なものとして父親の御位牌を持っていたことが・・・
そんな家族を持つことができたことに、感謝して生きていきますと・・・

大いなる存在によって生かされた命、力をいただいた・・・
辛いときほど、人間を超える大きな力が存在することを体験された・・・・。

祖母の祈る姿を見て・・信仰の道へ入った禅宗のお話から・・・

カトリック信者の祖母は、いつも、愚痴をいっていたそうです。そのうち神様をせめ・・・
いつしか、しずかな声になって、私も悪かったんですよ。お互い様・・・
と変わっていき、最後は神様ありがとうございます…深い感謝の声になっていたそうです。

自分の気持ちを話すことは・・・祈りへの第一歩・・・

１７年前、すべてをなくして、焼け野原にたたずんでいた一人のご婦人に・・・
秀子先生は、その婦人の手をとって、あなたの為に祈り続けます…としか言えなかったそうです。

１７年後・・・その夫人は、秀子先生の祈りに支えられて・・・
今では、ボランティアなどをされて元気に過ごされているとのことでした。

人と物事は変えることができない。

世の中、いい（陽）、悪い（陰）・・・半々
だから、いいことへ焦点を当てるように、自分を育てていくことが大切。

そのためのヒントの一つとして・・・幕末の歌人橘曙覧の歌をいくつか紹介されました。

たのしみは　妻子むつまじく　うちつどひ　頭ならべて　物をくふ時

たのしみは　空暖かに　うち晴れし　春秋の日に　出でありく時（散歩に出かける）

こんな感じで・・・続くのです

今でしたら・・・歌ではないのですが・・・

たのしみは　一仕事した後に飲むいっぱいのコーヒー

たのしみは　一汗流した後に飲むビール

たのしみは　好きな画家の展覧会で過ごす時間

などなど・・・平常なときに、訓練して、自分にインプットしておくこと。
そして、何かあった時には、パソコンの変換キーを押すと出てくるかの如くに・・・

どの人も苦しみがある…乗り越えることで、魂が磨かれる。
自分の力では超えることが難しいとき・・・
神様が、人であるあなたを愛しぬいてくれているという、原点にもどると・・・
実感はないかもしれないけれど・・・
その時、その人にとって一番いい計らいをもたらしてくれるのだから・・・

秀子先生のシスターとしてのお名前は：エマヌエラ
神はあなたとともにいます・・・という意味だそうです。
シスターにとっての原点

冗談に、私はエクレアが好きなので・・・似た名前で・・・
と笑って話されていました。

人は全能ではない…限りがあり、限界があって当たり前・・・
そこで、成長するように、補ってくださるのが神様

また、八木重吉の詩・・・雲・・・を紹介してくださいました。

くものある日　　くもはかなしい
くのない日　　そらはさびしい

考え方を切り替えて、いいものに焦点をあてる

よいイメージをはっきりと、丁寧に映像化する・・・
丁寧に思い描くことが大切

にこにこしていれば、笑顔の人が集まってくる・・

いつものように、たくさんの例を挙げて、お話をしてくださいました。
いつものように、日常の生活の中で生かすことができるヒントがありました。

主催してくださった方々の、優しい笑顔がとても印象的でした。

参加できたことに感謝しています。

中央：一段と輝いて素敵な今日の秀子先生