ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ガラクタ写真機研究同好会コミュのCanon FLEX RM

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【メーカ型名】

 Canon FLEX RM(1962年発売)
 (写真の個体は、標準の R50/1.8付) 



【カテゴリ】

 35ミリ一眼レフ レンズ交換可能 金属外装 金属フレーム 機械式シャッター採用 赤外フィルム使用可能 



【主要な仕様諸元】

 35ミリフィルム使用、横走り式フォーカルプレーンシャッター一眼レフカメラ。全速度機械制御式で、セレン光電池露出計を内蔵。1/1000−1秒とB(バルブ)。シンクロは、X=1/55であるが、別設定になっていないので、1/60がこの値だと思って使うタイプであろう。当時としては、結構高速シンクロ機だったはずである。シャッターロックがないので、お約束のロックタイムが使えない。しかし、この頃からアイピースのデザインを変更していないので、基本的なアイピース周りのアクセサリが、現在でも困ることなく使える点は、大いに評価しても良いと思う。同社の一眼レフとしては特異なデザインで、好みの分かれるところであるが、一度見たら忘れない形でもある。完全メカの機体なので、電池は使用していない。

 フォーカシングスクリーンは、スプリットイメージの固定式。これがなかなか優秀で、後のニュースプリット並の暗いレンズ適性があり、結構使いやすいが、マット面がヌケヌケで、そこを使う人には向いていない。この個体は、プリズム腐食は出ていないが、Rの頃のはどうなんだろうか?FL世代の機体は、総じてプリズムが弱く、これに泣かされるのだが、そういえばRでは聞かない話である。
  
 注意点。分割巻き上げ出来ないし、巻き上げレバーがボディに密着して、予備角がないので速写には極めて向かない構造である。また、純粋なRのレンズは極めて稀少であり、探して見つかることはほとんどないと思うので、気長に待てる人限定かと思われる。この頃のキヤノンは、主力がレンジであり、一眼レフはかなりの「変わり者」でないと、新品を買っていないはずである。確認できる限り、近い年代で言うと、ミノルタのSR−1とか、ペンタのSシリーズの方が、アマチュア受けしたし、プロならニコンFを選んだご時世であり、あえてキヤノンで一眼レフを買う理由は、ごく一般にはこの頃にはなかったはずである。FL世代になって、ようやくTTL露出計を内蔵して、ライバルと戦える体制が整ったわけで、この頃のキヤノン一眼レフは、レンジを持っている人で、同社の望遠をビゾもどきで使う予定のある人でもなければ、考えにくかったが、それをやるなら一眼レフで素直に撮る方が、よほど効率がいいのは論を待たない。なんせ、レンズが広角側が35ミリ止まりなのだ。潔いと言えばそれまでだが、このレンズは他社にない構造を採用していて、レンズメーカーも、手を出せないような代物だったので、自社のレンズラインナップが貧弱、となれば、ユーザーに敬遠されるのも、今となっては当然と言えば当然である。京セラの200番台とか、オリンパス末期のOM3桁等と、同じ様な状態であるが、あの頃はシグマが積極的に対応していてくれたおかげで、ズームで良ければまるでないわけでもない。しかし、この頃に存在したレンズメーカーが、こんな凝った造りのレンズを作るわけもなく、年に数本見るだけの、大珍品であり、状態も良くないことが多い。しかし、この大コケが後のF−1開発の原動力となるわけだから、世の中わからない物である。

 また、プレビューも、ミラーアップもできない。安い機体ではなかったのだが、これで高級機でございます、と言っても、世の中納得してもらえるとはとても思いがたい。ペンタやミノルタがレンズ側でプレビューを提供していて、キヤノンもそれは実現していたが、その関係、R世代では本体側でそうした操作が出来るように作られていない。



【入手のキッカケ】

 Rの機体を探すも、バブル当時は高嶺の花だった。オクで発見して、しばし相場を見てみて、なにげに捨て値になっている昨今、ようやく手に入れた次第です。

 

【銀の取得価格】

 2910円(写真の組み合わせ)




【普通に買うと、どんなもん?】

 既に市場から姿を消して久しく、元々稀少な個体であることから、平均価格というのは求めがたいが、最近のオークションでの流れから見て、1万はしないかな?という辺りに落ち着きつつある。

 

【入手時の状態】

 レンズの傷は酷いが、機体はほとんど問題なかった。

 

【直した所】

 なので、何もせず。代替レンズとして、35/2.5を手に入れることが出来た。

 

【こんな方には勧めません(σ・∀・)σ】

 1、速写性を求めるアナタ(σ・∀・)σ
→先に述べたが、構造的に非常に向いていない。唯一の救いは、巻き上げ角度がそんなに大きくないことくらいで、操作性の面で、速写には向かないのだ。速写にはRPを使ってくれ、と言わんばかりである。

 2、純正レンズのラインナップが、充実していて欲しいアナタ(σ・∀・)σ
→元々開発されたレンズの数が少ないし、売れた数も極めて少ない。当然ながら、マトモな状態で残っている個体は、大変少ない。カビくらいなら、目をつぶろう。それでも、短い方が35ミリ止まりなのは、相当痛い。FLレンズが使えるけど、自動絞りは使えなくなる。FDマウントの場合、手動で絞りを操作できるレンズが限られているし、あのアダプタは元々少ないので、探すのが大変。ちなみに、FLだと28/3.5と、高価な19ミリ(このレンズは、初期型はミラーアップを必要とする構造のため、使用不可。末尾にRの付く、後期型のレトロフォーカスタイプの物に限定)まであるが、結構少ないレンズなので、特に広角メインのユーザーにとっては、鬼門の機種である。参考に、Rレンズは、FDマウント採用の機体には、改造しないと装着できないので注意。



【こんなアナタにおすすめですヽ(´∀`)ノ】

 1、珍品マニアなアナタ
→珍品としては数がある方で、今となっては値段も安い。良い玉を見つけられれば、写りもそれなりに良い。Rの機体だと、他にそれなりに出てくるのは、RPがあるが、あちらはメーターレス。とは言え、セレンがきちんと生きている個体そのものが、一体どれだけあるのか、疑問だけどね(爆)。

 2、(メカ機で)FLレンズを使用予定のアナタ
→逆説的に考えて、FLの使える機体で、かつそれなりに安く、メカ機、となると、実は案外少ないのが実状。FXとかFT辺りは頭が腐っているのが多い。FTbもしかりで、かといってF−1じゃ高い。
FDで買うと高い大口径単焦点レンズでも、FLなら手が出せる価格帯になってきていて、興味のある人も多いかと思うが、Aシリーズは使用できない機種もあるし、Tシリーズは数が少ない上に、T90しか選択肢がない。その辺りを考えると、近頃安くなってきたRの存在価値も、ないこともない。



【購入時の注意点】

 何はなくても、レンズ。なんせ物が少ないのだ。ここで述べるのもアレだが、このレンズ、絞り羽がレンズシャッターの構造を採用していて、この部分のトラブルが少なくないのだ。カビ、傷は当然ながら、これが壊れていると始末が悪い。あと、セレン光電池は既に生産を修了してから久しく、露出計がおかしいのは、直せないと思った方が良い。シリコン太陽電池で代用する技も紹介されているが、特性が合わないせいか、移植してそのまま完結、とは行かないようである。キヤノンに多く見られる、プリズム腐食は、この個体では見られなかったが、ないというわけではないはずである。



【使ってみました(爆)】

 軽快な操作性、と言うとほめ言葉。何となく頼りない操作感、と言う方が、実情に即した表現か。後のFLシリーズに近い動作感で、自由度が高い、と言うか、精度に不安を抱かせる遊びまくり、と言うかのあの感触は、この頃からこうだったのね(爆)。個人的に、これは苦手ではないけど、ニコンFなんかと比べると、確かにランクの落ちる、という評価をされても、文句は言えなそうだな。そんな気がしてくる。

 しかし、比較的近代機に近い操作性であり、古すぎて使いたくない、と言うほど酷いわけでもないし、元が高い機体なので、出来もそんなに悪くない。使える玉が手に入れば、お遊び用としては十分以上の写りが期待できるので、メカマニアには良いかも知れないが、FLまでしか使えない構造なので、その辺りを考えておく必要がある。

コメント(1)

キヤノンフレックスに始まり、ペンタプリズム固定のフレックスRP、
フレックスに1/2000secシャッターを搭載したフレックスR2000

これらの系譜とは別系統として開発されたフレックスRM、
ペンタプリズム部の出っ張りが小さく、「ジャミラ」と揶揄されたEOS-1の祖先のようである。(笑)

しかしこのキヤノンフレックスシリーズはレアアイテム化されていて、
それでもレンズ互換性の問題で結構不人気機種として扱われている感がある。

プリズム腐食はあまり見られないという銀氏の指摘のように、
年式の割には症状が出ない機種である。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

ガラクタ写真機研究同好会 更新情報

ガラクタ写真機研究同好会のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。