ゴスペルハウスコミュの「聖別の覚悟」2022.10.22

ゴスペルハウスメッセージ 2022.10.22
「聖別の覚悟」ヨハネ 3:16-21

16 神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
17 神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。
18 御子を信じる者はさばかれない。信じない者はすでにさばかれている。神のひとり子の名を信じなかったからである。
19 そのさばきとは、光が世に来ているのに、自分の行いが悪いために、人々が光よりも闇を愛したことである。
20 悪を行う者はみな、光を憎み、その行いが明るみに出されることを恐れて、光の方に来ない。
21 しかし、真理を行う者は、その行いが神にあってなされたことが明らかになるように、光の方に来る。

今週の聖書箇所は、イエスさまとニコデモの会話に続く部分です。
この中で、１６節は、「聖書の中の聖書」とか「御言葉の中の御言葉」とも言われる、重要な言葉です。
「神様は、あなたが滅びることのないように、ひとり子イエスさまを身代わりに殺してしまうほどに、あなたを愛しています」という内容で、福音の本質、福音の真髄です。

ここで聖書は、「世」を愛されたと記しています。
「聖なる人」でもなく、「信仰の深い人」でもなく、「敬虔な者」でもなく、「世」なのです。
ヨハネの福音書は、他の３つの福音書に比べて、「世」という言葉をかなり多く用いています。

イエスさまが地上におられたときの世は、神様の言葉に従いきれず、フラフラしていました。
バプテスマのヨハネなどの預言者たちを迫害し、イエスさまの言葉に反発しました。
無理解で、かたくなな、そんな「世」だったのです。
「この世と調子を合わせてはいけません。」（ローマ１２:２）、「世と関わる人は関わりすぎないようにしなさい。」（第１コリント７:３１）、「世と、世の欲は過ぎ去ります。」（第１ヨハネ２:１７）などのように、世はよいものとは捉えられていません。
しかし、神様は、その「世」を愛されたのです。

あなたが福音に反発していても、無理解でも、かたくなでも、神様はあなたを愛し、そのためにイエスさまを十字架にかけたのです。
ここに、福音があるのです。
ここに、本当の愛があるのです。

もう１０年以上前のことです。
あるメールマガジンの中に「ヨハネ第３章１６節は、ここから礼拝説教をしてはいけないと言われるほどの箇所です」と書かれていました。
私は意味がわからなかったので、筆者に質問のメールを送りました。
すると、「だれが説教したとしても感動的な説教になるからです。もちろん、禁止されているわけではありません。」という返信がありました。
当時、私は、賛成も納得もできませんでした。
今も、賛成も納得もできません。

メッセージは、コンテストや話術自慢の場ではありません。
能力や話術がほめられる場ではなく、メッセンジャーの話術に感動するところでもないのです。
神様がほめたたえられ、イエスさまが褒め称えられ、十字架の愛に、完全な贖いに感動するところなのです。

聖書は、神様の言葉です。
感動していいんです。
十字架のすばらしい愛に、感動していいんです。
感動し続けて、その感動の中に生きていていいんです。
あなたは、神様に愛されているのですから。
そのために、あなたは、神様に選び取られ、取り分けられ、分け離されたのです。
これを、聖別といいます。
この聖別こそが、特別な資格も能力もないあなたが、私が、神様に愛される理由なのです。

聖別とは、どういうことでしょうか。
私は今週から、メッセージするときのＴシャツを新しいものに変えました。
夏はアロハシャツ、冬は半そでＴシャツです。
この２着は、メッセージの時しか着ることはありません。
メッセージ用に取り分けられた、聖別された二着なのです。
かといって、それらは、何の変哲もない物です。
Ｔシャツはアマゾンで、アロハシャツはオフハウスで、それぞれ安価で買ったものです。
でも、選び取り、取り分け、分け離されたなら、それは聖なるものなのです。
これ以上のアロハシャツもＴシャツも、世の中にはいくらでもあります。
けれども、聖別されたものは、特別なのです。

ちなみに、これまでメッセージ用に使っていたＴシャツ、先代のＴシャツは、昨日、私の普段着になりました。
それを着て、結（小２）の小学校の保護者懇談に行ったのですが、なんとも平安に満たされ、祝福された懇談になりました。

あなたも、神様に聖別された人です。
神様が、世から選び取り、取り分け、分け離された人です。
何の変哲もなく、特技も称賛すべきところもないかもしれません。
ポンコツで、オンボロで、みっともないかもしれません。
でも、神様にとっては、聖なる、取り分けられた、特別な存在なのです。

聖別されたあなたを、あなたの人生を、あなたの毎日を、あなたのいのちを、許されているからって、好き勝手に自由を振りかざしますか。
あなたへの称賛や、財産や、権力を、自分の手にするために使いますか。

それとも、神様をたたえ、その愛の中で、その感動の中で、生きますか。

あなたを聖別するために、イエスさまはいのちがけの覚悟をし、それを貫きました。
聖別されたあなたは、どんな覚悟をもって、生きていきますか。

あなたのためにお祈りします。



【参照聖書箇所】
ローマ人への手紙 １２:２
2 この世と調子を合わせてはいけません。むしろ、心を新たにすることで、自分を変えていただきなさい。そうすれば、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に喜ばれ、完全であるのかを見分けるようになります。

コリント人への第１の手紙 ７:３１
31 世と関わる人は関わりすぎないようにしなさい。この世の有様は過ぎ去るからです。

ヨハネの第１の手紙 ２:１７
17 世と、世の欲は過ぎ去ります。しかし、神のみこころを行う者は永遠に生き続けます。