ゴスペルハウスコミュの「難解の中から、一つ一つ --ノアの洪水とバプテスマ--」

ゴスペルハウスメッセージ 2020.09.26
「難解の中から、一つ一つ --ノアの洪水とバプテスマ--」第１ペテロ 3:18-22
 
18 キリストも一度、罪のために苦しみを受けられました。正しい方が正しくない者たちの身代わりになられたのです。それは、肉においては死に渡され、霊においては生かされて、あなたがたを神に導くためでした。
19 その霊においてキリストは、捕らわれている霊たちのところに行って宣言されました。
20 かつてノアの時代に、箱舟が造られていた間、神が忍耐して待っておられたときに従わなかった霊たちにです。その箱舟に入ったわずかの人たち、すなわち八人は、水を通って救われました。
21 この水はまた、今あなたがたをイエス・キリストの復活を通して救うバプテスマの型なのです。バプテスマは肉の汚れを取り除くものではありません。それはむしろ、健全な良心が神に対して行う誓約です。
22 イエス・キリストは天に上り、神の右におられます。御使いたちも、もろもろの権威と権力も、この方に服従しているのです。
 
今週の聖書箇所は、ペテロの手紙の中で最も難解、聖書の中でも最も難解と言われるところです。
この難解な箇所から、一つ一つ、神様のメッセージを聞いていきたいと思います。
今日は、２０-２１節を読んでまいりましょう。
テーマは、ノアの洪水とバプテスマです。
 
バプテスマという言葉を、新聖書辞典で調べてみました。
その冒頭です。
 
■バプテスマ
イエス・キリストを信じた者が、キリストのからだである教会に加わるために、キリストに対する信仰を見える形で公に表明するために行う儀式。この意味では、信仰者が個々の地区教会に所属するようになるための、加入の前提条件とも言うべき性格を持つものである。
 
教会員になるための、聖餐にあずかるための、条件という性質や意味合いが強く感じられます。
それで、私は信仰告白は推奨してきましたが、洗礼については、あまり強く推してはきませんでした。
しかし、この箇所を神様に示されて、悔い改めることになりました。
 
ノアの洪水は、創世記第６章から記述されています。
神様がノアに作らせた箱舟は、長さ３００キュビト（１３５ｍ）の巨大なものでした。
その入口は、洪水の直前まで、すべての人・すべての動物に対して開かれていました。
動物たちは神様に導かれて１つがいずつ（きよい動物は７つがいずつ）、箱舟に入っていきました。
ノアの家族以外にも扉は開かれていたのですが、結局ノアと３人の息子とそれぞれの妻の計８人だけが箱舟に入りました。
 
箱舟の扉を閉めたのは、神様です。
ノアと家族と動物たちを、その御腕に抱きかかえるように神様は扉を閉めたのです。
４０日４０夜の大雨、１５０日の増水、１年間の船上生活。
神様の御手に抱かれて、水の中を通って出てきた８人の目に映ったのは、まったく一変した地表でした。
そして彼ら自身も、この生活の中で一変していたのです。
 
神様の開かれた愛の御手の中にとびこみ、神様とともに水をくぐり、一変された新しい人生を歩む。
それが、洗礼の意味です。
教会への所属とか、信仰を公にするとか、聖餐に与れるとか、それらよりももっと大きな意味があるのです。
神様の愛の中で、新しい生き方を歩むこと、その決心。
洗礼は、あなたと神様の関係を、新しく築くのです。
 
 
洗礼を受けたからと行って、完全無欠な信仰者になれるわけではありません。
人は弱く、何度も失敗するのです。
ノアも例外ではありません。
一緒に水を通ったハムもそうです。
 
創世記第９章２０-２９章を読んでみましょう。
20 さて、ノアは農夫となり、ぶどう畑を作り始めた。
21 彼はぶどう酒を飲んで酔い、自分の天幕の中で裸になった。
22 カナンの父ハムは、父の裸を見て、外にいた二人の兄弟に告げた。
23 それで、セムとヤフェテは上着を取って、自分たち二人の肩に掛け、うしろ向きに歩いて行って、父の裸をおおった。彼らは顔を背け、父の裸は見なかった。
24 ノアは酔いからさめ、末の息子が自分にしたことを知った。
25 彼は言った。「カナンはのろわれよ。兄たちの、しもべのしもべとなるように。」
26 また言った。「ほむべきかな、セムの神、主。カナンは彼らのしもべとなるように。
27 神がヤフェテを広げ、彼がセムの天幕に住むようになれ。カナンは彼らのしもべとなるように。」
28 ノアは大洪水の後、三百五十年生きた。
29 ノアの全生涯は九百五十年であった。こうして彼は死んだ。
 
洪水の後、ノアは酔っ払って全裸になってしまいます。
自制が効かなかったのでしょうか。
そして、ハムはそれを見世物にしようとします。
 
それでも神様は、ノアを見捨てず、ノアを諦めませんでした。
それは、あなたに対しても同じです。
あなたの弱さも欠けも知っている神様は、それでもあなたとともにいてくれるのです。
 
もし、あなたがバプテスマを受けたいのなら、今すぐにでも受けていいのです。
救い主があなたの救い主で、神様があなたの神様で、あなたが神様の羊であると知ったなら。
使徒行伝第８章で、ピリポがエチオピアの宦官に洗礼を授けます。
 
35 ピリポは口を開き、この聖書の箇所から始めて、イエスの福音を彼に伝えた。
36 道を進んで行くうちに、水のある場所に来たので、宦官は言った。「見てください。水があります。私がバプテスマを受けるのに、何か妨げがあるでしょうか。」
38 そして、馬車を止めるように命じた。ピリポと宦官は二人とも水の中に降りて行き、ピリポが宦官にバプテスマを授けた。
39 二人が水から上がって来たとき、主の霊がピリポを連れ去られた。宦官はもはやピリポを見ることはなかったが、喜びながら帰って行った。
 
あなたがバプテスマを望むのなら、申し出てください。
あなたが望む水で、バプテスマを授けます。
どこへでも、私は、あなたとともに行きますから。
あなたがバプテスマを受けるのに、何の妨げもありません。
 
足りないままで大丈夫です。
だって、ずっと足りないままなんですから。
欠けがあるままで大丈夫です。
だって、ずっと欠けだらけなんですから。
 
神様の愛の御手は、あなたのための箱舟の扉は、いま、あなたの前に開かれています。