ゴスペルハウスコミュの「血も肉も--母の日2024」2024.05.11

ゴスペルハウスメッセージ 2024.05.11
「血も肉も--母の日2024」イザヤ49:13-16

13 天よ、喜びの声をあげよ。地よ、小躍りせよ。山々よ、歓喜の声をあげよ。主がご自分の民を慰め、その苦しむ者をあわれまれるからだ。
14 しかし、シオンは言った。「主は私を見捨てた。主は私を忘れた」と。
15 「女が自分の乳飲み子を忘れるだろうか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとえ女たちが忘れても、このわたしは、あなたを忘れない。
16 見よ、わたしは手のひらにあなたを刻んだ。あなたの城壁は、いつもわたしの前にある。

イザヤは、紀元前７００年頃に活動した預言者です。
イザヤ書には、神様の裁きが多く記されています。
けれども、メシア預言も非常に多いのが特徴です。
裁きに対しての回復と救いもまた、預言されています。
今日は母の日礼拝なので、母に関するイザヤ書の預言から、神様の愛を味わってまいりましょう。

「天よ、喜びの声をあげよ。地よ、小躍りせよ。山々よ、歓喜の声をあげよ。」（１３節）
ここには、救いに主によって回復される預言を受けて、イザヤの喜びがあふれています。
しかし、現実は北イスラエル王国は滅び、南王国ユダも外圧に苦しんでいる状況なのです。
神の民なのに、神の民の国なのに、いいことばかりではなかったのです。
それで民は、「主は私を見捨てた。主は私を忘れた」（１４節）と嘆いているのです。
それに対する神様の答えが１５節にあります。
「女が自分の乳飲み子を忘れるだろうか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとえ女たちが忘れても、このわたしは、あなたを忘れない。」

乳飲み子とは、母乳を飲んでいる子どものことです。
みなさんは、母乳の原料が何だか知っていますか。
それは、母親の血液です。
血液から母乳が作られ、それを赤ちゃんが飲んで、命を保ち、体を育てているのです。
ですから、授乳中の母親は、水分も栄養も母乳にしてしまうので、十分に補給が必要なのです。
もし、母親の体の水分や栄養が足りなくなったら、母乳が出なくなります。
その状態でも母乳を出し続けたら、母親が死んでしまうからです。
野坂昭如さんの「戦争童話集」では、それでも子供のために母乳を出し続け、血を流し続けたお母さんが、干からびてしまって、凧になって飛んでいくという話もありました。

胎の子は、母親のおなかの中にいる子ども、胎児のことです。
みなさんは、胎児を形成する原料は何だか知ってますか。
原料というのは少し変ですが、胎児の体を作っているもの、胎児の骨や肉の原料ということです。
胎児のいのちのスタートは卵子と精子です。
卵子は、直径０.１mm程度、コピー用紙１枚の厚さ程度です。
その卵子と精子が、生まれる頃には、身長約５０cm、体重約３kgになるのです。
その原料は、何かということです。
胎児の骨の原料は、母親の骨から来ます。
母親の骨が血液に溶け出して、それが胎児に与えられ、胎児の骨になっていくのです。
また胎児の肉は、母親の肉となるべきはずの栄養が、血液を通して胎児に送られ、胎児の肉を作っていくのです。
胎児の骨は母親の骨から、胎児の肉は母親の肉から作られ、つまり、胎児の体は、母親の体を原料にして作られているのです。

自分の骨から胎児に骨を与え、自分の肉になるものから胎児に肉を与え、自分の体から胎児の体を与え、成長させ、命を保つ。
それが妊婦さん・母親がしていることなのです。
胎児に骨を与えるために、女性は骨が弱くなりやすく、骨粗鬆症リスクが男性に比べて格段に高いのです。
そして、胎児に骨と肉を与えるためには、十分な栄養バランスをとった食事を摂ることが必要です。
もし、栄養が足りなかったら胎児がしっかりと育ちません。
場合によっては、胎児は死んでしまいます。

母親は、自分の命と同じように乳飲み子を大切にします。
そして、胎児のことを何よりも守ろうとします。
「たとえ女たちが忘れても、このわたしは、あなたを忘れない。」（１５節）
そんな愛あふれる母親が、もし忘れたとしても、神様はあなたを忘れないと言うのです。
絶対に見捨てないと言うのです。
という神様の約束が、ここにあるのです。
「乳飲み子を母親が忘れても、私は忘れないよ。
胎児を母親が忘れても、私は忘れないよ。
私は、愛あふれる母親よりも、それ以上に、あなたを愛しているよ。」

自分の血を母乳に変えて、子に飲ませ、命を与える。
ただし、自分が死なない範囲で、それが母親です。
自分の骨と肉を、胎児に与えて育てる。
ただし、自分が死なない範囲で、それが母親の愛です。
神様は、それ以上と言うのですから、自分の血を、死ぬまで与えて、命を育むのです。
自分の体を、死ぬまで与えて、未来を、新しい人生を与えるのです。
この約束が、神様から私たちに与えられているのです。

そしてイザヤから７００年後に、これを完成したのがイエスさまです。
ゴスペルハウス礼拝では、毎回聖餐をしています。
そこで読んでいる聖句、コリント人への手紙の第一、１１章の２３節から２７節です。

23 私は主から受けたことを、あなたがたに伝えました。すなわち、主イエスは渡される夜、パンを取り、
24 感謝の祈りをささげた後それを裂き、こう言われました。「これはあなたがたのための、わたしのからだです。わたしを覚えて、これを行いなさい。」
25 食事の後、同じように杯を取って言われました。「この杯は、わたしの血による新しい契約です。飲むたびに、わたしを覚えて、これを行いなさい。」
26 ですから、あなたがたは、このパンを食べ、杯を飲むたびに、主が来られるまで主の死を告げ知らせるのです。
27 したがって、もし、ふさわしくない仕方でパンを食べ、主の杯を飲む者があれば、主のからだと血に対して罪を犯すことになります。

これは、確かにあなたに与えられている約束です。
新しい契約です。
おなかの中のあなたに与えられた、母親の肉と骨、つまり母親の体。
乳飲み子のあなたに与えられた、母の血。
それによって育まれたあなたの命は、今、イエスさまの体とイエスさまの血によって、新しいあなたを生むのです。
イエスさまの血と肉の新しい契約によって、あなたは、赦された者として、愛された者として、神様の子どもとして、新しく誕生するのです。

母の血と肉で生かされ生まれたあなたが、イエスさまの血と肉で新しく生まれ変わる。
あなたの母親に感謝しましょう。
イエスさまに感謝しましょう。
あなたの中にある母の血と肉を、あなたの中にあるイエスさまの血と肉を喜んで、ハレルヤと叫びましょう！

あなたの母の日が、喜びあふれたものになりますように、お祈りします。

【参考聖書箇所】
☆ イザヤのメシア預言
イザヤ
7:14 それゆえ、主は自ら、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ。

9:6 ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。
9:7 その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に就いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これを支える。今よりとこしえまで。万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。

42:1 「見よ。わたしが支えるわたしのしもべ、わたしの心が喜ぶ、わたしの選んだ者。わたしは彼の上にわたしの霊を授け、彼は国々にさばきを行う。
42:2 彼は叫ばず、言い争わず、通りでその声を聞かせない。
42:3 傷んだ葦を折ることもなく、くすぶる灯芯を消すこともなく、真実をもってさばきを執り行う。
42:4 衰えず、くじけることなく、ついには地にさばきを確立する。島々もそのおしえを待ち望む。」

53:5 しかし、彼は私たちの背きのために刺され、私たちの咎のために砕かれたのだ。彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、その打ち傷のゆえに、私たちは癒やされた。

他にも、11:1-10,35章,40:3,53章,55章,61:1,2

☆ 血も肉も与え尽くしたイエスさま
Ⅰコリント11:23-27
23 私は主から受けたことを、あなたがたに伝えました。すなわち、主イエスは渡される夜、パンを取り、
24 感謝の祈りをささげた後それを裂き、こう言われました。「これはあなたがたのための、わたしのからだです。わたしを覚えて、これを行いなさい。」
25 食事の後、同じように杯を取って言われました。「この杯は、わたしの血による新しい契約です。飲むたびに、わたしを覚えて、これを行いなさい。」
26 ですから、あなたがたは、このパンを食べ、杯を飲むたびに、主が来られるまで主の死を告げ知らせるのです。
27 したがって、もし、ふさわしくない仕方でパンを食べ、主の杯を飲む者があれば、主のからだと血に対して罪を犯すことになります。