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集え!ガチな映画感想家達よ!コミュのバマコ

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バマコ

Bamako / The Court

115分

製作国; マリ、フランス (2006年)
 
監督 Abderrahmane Sissako
115 min.

使用言語; French / Bambara

数日前にベルギーの国営テレビ局がアフリカの映画を放映し、それがテレビガイドの端っこに推奨番組として載っていたのでその夜はジャズコンサートにいくこともありヴィデオに撮っておいたのだが、それを今晩観た。

見終わって題材が非常に重いものでありながら如何にもアフリカの状況を真摯にかつコンパクト、よく練れたものとしてユーモアまでそこに加えて感興をおおいに催したことからクレジットを日本の映画データベースで調べようとしてもそれはどこにも見つからず、仕方がないので題名をオランダ版グーグルに放り込むと英語版のウィキぺディアに本作の項があった。

http://en.wikipedia.org/wiki/Bamako_(film)

しかし、これだけでは何か物足りずに日本版グーグルを探っていたら下記のサイトに行き当たった。 それは、現代企画室のサイトに太田昌国が『派兵チェック』第188号(2008年6月15日発行)掲載の「世界銀行とIMFを批判するモーリタニア映画を観て」と題して本作について丁寧に書いたものでそのサイトを下に引く。

http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/2008/mauritania.html

私の第一印象は、先ず、こんなはずはない、アフリカの人家が集まったそのなかの庭のようなところで行われる法廷などありえない、それに、法廷の様子が妙だ。 係争事件は別に個人や企業の債務、民事のことでもなく、なおかつ個人の犯罪に関する刑事事件でもなく、アフリカ全体の経済状況と膨大な債務、その原因とその解決法についてひろくどこに責任があるのか、主には世界銀行とIMF批判に多くの時間が費やされていて、法廷の登場人物たち、すなわち、判事数人、判事長と、検察か原告か、はたまた弁護士かの区別がつきがたい法律家たちとそれに証人たちがそれぞれセグメントでは納得がいく真摯な論を展開するのだが、それでも全体の像はとりとめがなく、曖昧なままで進行するところに面白みを感じた。 

あるところからこれはある種のプロパガンダ映画ではあるがそれにはある種のきっちりとした構造があり、それはフランス、1960年代の「革命的」映画の政治性をはっきり示しているようで、また、劇の構成で様々な人物を登場させ、そのアフリカ的時間の経緯とそれぞれ独自の存在感の強い個別の話を芝居的に登場させ、ドキュメンタリー風にそれが如何にも当地の日常生活を良質のコラージュとして我々に提示されるようなところでは「法廷」には強烈な政治的メッセージ性があるものの、それが只のアジテーションだけではない、というところに感心したのだ。

予備知識ゼロで観始めたものだから戸惑いが先に来た。 そして、それが徐々に周りが見えてくるにつれアフリカの経済、国際関係、とりわけ対外援助とその貸借表というような甚だ乾いた論が繰り広げられるのだが、一人のシャーマンなのか呪術師なのか得体の知れない男が短い杓杖に毛がついたものを振り回しつつ何かを歌うその歌唱に迫力がありそれはアフリカの民の怒りを発言する言葉であり伝統的なフォーマットに沿って唱えられているとはわかるように提示される場面は本作の最高潮であるのかもしれない。

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