フレイはアイザック・スレイド(ヴォーカル、ピアノ)とジョー・キング(ギター、ヴォーカル)によって2002年に結成。地元でのギグを繰り返し、熱狂的ファンを徐々に獲得する。地元での人気に火がつきはじめたときには、デンバーの、ウェストワード・マガジンの「最優秀新人バンド賞」を受賞。デンバーの大手ロック・ラジオ局で、頻繁にO.A.されたデモ・ヴァージョンの「over my head (Cable Car)」は、わずか4カ月でKTCL局の2004年年間最多プレイ上位30曲にランクインした。2004年、噂をききつけたエピック・レコードはバンドと即契約。そして昨年9月、デビューアルバム『how to save a life』が全米でリリースされることになる。
こうしてラインアップが決まると、あとはバンド名だ。ソングライティングで言い争いになりがちなのをもじって、「フレイ(口論)」はどう?と誰かが言いだし、それいいね、ということで名前も決まった。時に切なく、時に軽快なピアノと、緩急使い分けたアコースティックとエレクトリックのギター、タイトで優しいリズムが作りだす感動的で洗練されたサウンドは、スレイドの痛々しいほど美しいヴォーカルに見事に寄り添っている。バンドのUSでのファーストシングル「over my head 〜想いのすべてを歌にして」は、叙情的で心に染みるメロディラインが素晴しい。USセカンド・シングルでタイトルトラックの「how to save a life 〜こころの処方箋」は魂の救済について考えさせる悲痛な1曲。スレイドがクラック依存症の友人を支えた経験に基づいている。2曲とも圧倒的な臨場感でスピードアップしたかと思うと一挙にスローダウンし、クレッシェンドで盛り上がる頃にはリスナーは心をわしづかみにされてしまうだろう。
ソングライティングの質の高さを考えると、バンドが1年足らずで地元の脚光を浴びるようになったのも不思議ではない。2004年1月にはギグの場所を探す無名のバンドだったのに、その年の12月にはラジオでかかるようになり、500人規模の会場をソールドアウトにするほどになっていたのだ。フレイは昨年7月、ウィーザーのサポートアクトとして全米ツアーに出る。2005年9月にリリースされたデビュー・アルバム『how to save a life 〜こころの処方箋』は、全米で80万枚のスマッシュヒットを記録し、今もなおロングセールスを続けている。