山田五十鈴コミュの用心棒

「用心棒」の山田五十鈴についてあまり語られませんが、ある意味この映画で五十鈴の映画における芝居は最高点に達したと思います。また同時にこの映画は五十鈴が映画への関心を失った作品でもあります。詳細は藤田洋の「遍歴　女優山田五十鈴」(河出書房新社)より引用。その後は舞台で大活躍。有吉佐和子、北条秀司は勿論、川端康成の「千羽鶴」、福田恆存の作品、なななんと「シラノ・ド・ベルジュラック」のロクサーヌ、三島由紀夫の「癩王のテラス」(三島演劇はこれで懲りたよう)、吉屋信子の「徳川の夫人たち」の春日局、そして「たぬき」まで、全部見たくなります。

(以下引用)
　このとき、歌舞伎座出演の話があり、歌右衛門、芝翫(当時福助)と三人看板で幕を開けようというものだった。「用心棒」はアフレコ[画面に声を入れる]仕事が残っていたため、黒澤監督に呼ばれ「(歌舞伎座の)二日と三日は休んでよ」といわれて喧嘩したという。当時のいきさつを川本三郎「君美しく」のなかで、五十鈴がこう告白している。
「歌舞伎座出演は嬉しくてもう、天にも昇る心地ですよね。ああ、あたくしみたいな映画女優が」
ところが黒澤監督はそれを許さず、
「それでとうとうアフレコに行きました。三日間、アフレコ録りまして、それで舞台は御破算。もうこれで一生、映画には出ませんって決意したんです」

コメント(10)

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[1] mixiユーザー 05月29日 03:37

升本喜年の「紫陽花や山田五十鈴という女優」(草思社)によると、例のアフレコのやりとりがもうちょっと細かに書かれています。

(以下引用)
黒澤「芝居のほうを断りなさい」
その一点張りだった。
山田「先生、私、困ってしまいます」
黒澤「こっちも困る」
五十鈴は泣き出した。それでも黒澤は首を振る。絶対承知しない。
(引用終わり)

この話は業界でも有名で、その後噂に尾ヒレがついて五十鈴が席を立ち、黒澤にツバを引っかけて帰ってかたという噂にまで話が膨らんだとか。

[3] mixiユーザー 06月19日 00:24

「用心棒」のベルさん、イイですねぇ（笑）。
あの、人質になっていた息子が交換として帰ってきた時、
「何しに帰ってきたんだい（怒）！！」
って平手打ちを喰らわす処なんか、思わず大笑いしてしまいました。
最高です?

[4] mixiユーザー 01月28日 14:35

>>[001]

『紫陽花や山田五十鈴という女優/升本喜年』(草思社)を地元の図書館で見つけたので借りてきました

今読んでいます

[5] mixiユーザー 05月06日 15:15

CS234時代劇専門チャンネル
5/31(日)19:00～
「用心棒」(1961年東宝)
監督:黒澤明
出演:三船敏郎、仲代達矢、山田五十鈴、加東大介

[6] mixiユーザー 05月25日 23:51

「用心棒」

[7] mixiユーザー 09月17日 18:22

CS 221 日本映画専門チャンネル
「用心棒」1961年/東宝/モノクロ/110分
監督:黒澤明脚本:菊島隆三、黒澤明撮影:宮川一夫、斎藤孝雄音楽:佐藤勝
出演:三船敏郎、仲代達矢、東野英治郎、山田五十鈴、加東大介、志村喬、司葉子、土屋嘉男、藤原釜足
9/16(日)21:00
9/30(日)14:30

CS 234 時代劇専門チャンネル
9/16(日)21:00