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日記ロワイアルコミュの大きくなったらパパと結婚するね

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「大きくなったらパパと結婚するね!」
「民法734条で直系血族又は三親等内の傍系血族の間では婚姻をすることができないと規定されているから無理だし血縁が近い関係で子供を儲けると劣性遺伝子による遺伝子疾患が表面化しやすいという優生学上の観点からも無理だしお前は娘であって恋人ではないので無理だし何よりお前は私のタイプじゃないので無理だ」理論的かつロジカルな組み立てで説明したので娘も100%の理解を示してくれるだろうそうに違いないと思って娘の顔を見ると娘は無表情のまま私を見ていてなんでそんなに無表情なんだお前には感情というものがないのか私の返事によって何かしら思う所があるんじゃないかと思ったがそれは娘ではなく産婦人科に置いてあるアンパンマンのぬいぐるみだったのでそりゃあ感情もないわなと納得していやいや私も流石に気持ちが先走りすぎたなと、まだまだこれからじゃないか予行演習にしても気が早すぎるだろうと照れ笑いしながら辺りを見回すと妊婦がこちらを怪訝そうな目で見ていてそれにイラっと来た私はその大きく張った腹を悪性の腫瘍だと思うことにして留飲を下げた。
冷静になった私は時計を見てそろそろ妻が呼ばれても良い頃なんじゃないか、だってもう来院して2時間は経つのだしと思ったが受け付けは暇そうで一向に呼び出しの気配もないので、アンパンマンを棚に戻して受付に行き「私の妻の番はまだかね」と訊くと脂で薄汚れた眼鏡をかけた天然パーマの小太りの看護師が「お名前は」と返すので、2時間も待たせておいてお名前はじゃないだろう残っている診察券を見ればいちいち聞き返さなくったって簡単に分かる事じゃないか、なぜそれがお前に分からないか分かるか、それはお前の眼鏡が脂で汚れているからだよ、お前は産婦人科の受付に立つ前に眼科へ行け、眼科で眼鏡の洗い方について学んで来い、いいか眼鏡は水以外で洗ってはダメなんだお前は人の話を訊かなさそうな愚かな顔つきをしているからお湯で洗ってすぐに眼鏡をダメにするだろう、そうしたらコンタクトにすると良い、お前に教えてやろう世の中にはコンタクトレンズという便利なものがあるんだ、フレームがないんだ、フレームがないのに目が見えるようになるんだよ、そんなことより私の妻の順番はいつになったら巡ってくるんだ!と怒鳴り散らかしてやろうかと思ったが私は独身なのでやめた。
振り返って妊婦たちを見ると皆一様に大きな腫瘍を腹に抱えて座りそれを大事そうに撫でたりなんかしているものだから可哀想な奴らなんだと思って涙が止まらなくなりこんなに涙が止まらないのは中学3年生の時の合唱コンクールで優勝した時以来だな、学年で一番歌の上手かった自分が指揮者に選ばれたことが未だに納得できなくて思い出すたびに泣いてしまい今も右目からとんでもない量の涙が溢れ、誰かが「先生、先生」と呼ぶまで私は蹲って泣きながらほぼ気絶していて「先生、こんな所で何やってるんですか、早く診てください」と手を引かれ、私はなんとか意識を呼び戻し合唱コンクールで終ぞ歌うことのできなかったモルダウを大声で歌うことでなんとか自我を保つしかなかった。

なつかしき河よ モルダウの 清き流れは わが心 うつくしき河よ
モルダウの 青き水面は 今もなお 流れにやさしく 陽はそそぎ 陽はそそぎ
豊かな流れよ モ ル ダ ウ よ 

狩をする〜〜〜〜〜〜 角笛高く 狩をする〜〜〜〜〜〜

今日も響く〜〜〜〜〜 角笛高く 狩をする〜〜〜〜〜〜  

今日も響く〜〜〜〜〜

優勝間違いなしだ、やはり私が歌っていたら優勝間違いなしだったのだ、私が歌っていなくても優勝だったのだから私が歌っていたら間違いなく優勝だったのだ、しかし少しビブラートがくどいかもしれないな等と思いながら診察室に座り女の股を開こうとすると「先生、この科じゃないです」とまた腕を引かれやがて眼科に導かれたので颯爽と白衣を纏い「次の人どうぞ〜」とモルダウ宜しくビブラートをきかせて呼び込むと入ってきた患者は受付の小太り天然パーマ。
フレームを引きちぎってレンズを叩き割り紫色のサングラスを処方して終了。

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