日記ロワイアルコミュのサムライガールのシングルマザー

この話はオレの知る素敵なシングルマザーの日記です。

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うちの愛娘ピコ(小１)の話

わたしが普段あんまりジュースを飲ませないんで、たまに『ジュース買ってきて』と頼むと
(´m`)と喜んで買ってきてくれる

である日のこと、買ってきたんやけどお目当てのファンタオレンジとコカコーラのボタンを間違えて押してきたらしい

半泣きで帰ってきたピコに『もう一回買っておいでよ』と120円渡すも『コーラでガマンする』と拒否る

『なんで？あんたファンタ飲みたいんやろ？』
と問い質すわたしにピコの答え

『さっきな、買いに行った時、お釣りのとこに前の人のお金残っててん。

それ取ったら泥棒になってお巡りさんに捕まるやろ？
だからドキドキしてん。
もうドキドキすんの嫌やからコーラでガマンする』

もえー

かわいー

さすが我が娘ちゃん

え？

もちろん抱きしめてチュウして手ぇつないでもう一回買いに行きましたよ

で、釣り銭口にあるお金二人で交番に届けましたよ

こんなわたしって親バカですよね

そんなピコがまた別の日、泥だらけで帰ってきた

『どしたん！？』
と驚くわたしに

『言わへん』
と黙り込むピコ

よく見るとあちこちにアザを作ってる

『あんたケンカしてきたんやろ？
なんでかお母さんに言いなさい！』

ピコは同級生の中でも比較的身体が大きいので他の子を傷つけてないか心配になった

ようやく口を開いたピコ

『ケンカした…』

『誰と？』

『いっぱい』

『？いっぱいて？
たくさんの子にやられたんか？』

今度はイジメられたか、と心配になる

『だってな…』
と泣き出すピコ

聞くと。。。

ピコのクラスには"ケンちゃん"という自閉症の子がいる

本来なら養護学級にいてもおかしくないぐらいの子なんだが母親の父親(ケンちゃんの祖父)が市会議員で政治的ワガママで普通クラスに在席している

ケンちゃんの授業妨害は度を越しており『まともに授業受けられない』と保護者からは学校へのクレームが絶えない

多分その心ない保護者の一人が子供に言ったのだろうが生徒の間でケンちゃんイジメが始まったらしい

今日のイジメは上履き隠し

『ない、ない』
と探すケンちゃんに上履きを差し出したピコはイジメっ子から
『じゃますんなや！』
と二次被害

荒くれ者の血統のピコも黙ってられずにケンカになったそうな…

ピコは泣きながら
『ピコ悪くないんやで！
ケンちゃん助けただけやで
お母さんが"他の子に意地悪したらアカン"いうてたやろ？』

と幼き正義を主張する

母として、親として譲れない部分

『そやで、ピコのやった事は正しい
だからもう泣かんとき！
お母さん、先生んとこ行って話してくる！』

と学校へ向かった

私『先生、ピコはケンちゃんがイジメられてんの助けただけでしょ？
なんで先生が止めてくれんかったんですか？』

先『私どもの知らないところでして…』

私『でもピコは女の子やのにアザまで作ってるんですよ！』

先『まあ、それは喧嘩両成敗ということで…』

私『ほな、先生はケンちゃん助けたピコも悪いと？』

先『いや、…』

とにかく歯切れの悪い先生がようやく核心に触れた

先『まあキッカケはケンちゃんですから…』

要するにケンちゃんがイジメに会ったとあらば無理に普通学級に入れるほどの権力者である市会議員さんが黙っていないと、

学校としてはそのイジメの発覚が一番恐いと、

だから普通の子のケンカぐらいで男に逃げられたシンママがガタガタ言うなと

学校教育の崩壊を目の当たりにしたわたしは

『ケンちゃんとこだけが親やと思わんといてくださいね
次はないですよ』

と言い捨て引き下がった

そしてピコの待つ家へ急ぎ帰りおもいっきり抱きしめ

『ようケンちゃん助けた！

あんたは偉い！

母さんはあんたが娘でよかった

みんなから叩かれたりして痛かったやろ？
怖かったやろ？

泣き虫のくせになぁ

でもな、また同じことあっても同じようにしてほしい

それが人間として"強い"ってことやし"美しい"ってことやで

あんたは母さんの自慢の娘やで！』

言いながらわたしも泣けてきた

ピコは泣き止んで

『ピコ強い？美しい？

お母さんみたいに美しい？

ほな、またケンちゃん助けたる』
と生え変わりで抜けた前歯を見せニヤリと笑った

そして
『アイス買いに行こか！』
と笑顔で手を繋ぐ母娘

さて、明日からわたしは『モンぺ』の汚名と戦わなくてはならない

でも、わたしには世界一愛する、とても強い味方がいるから大丈夫だ