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日記ロワイアルコミュの妻への復讐 【ver.rr】

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妻とは連れ添って8年が経つ。
端から見ればオシドリ夫婦に見えよう。

何故なら俺は決して妻への不満を体現させなかったからだ。


しかし昨夜、ついに妻への復讐を決意した。




※※※


俺の帰宅は概ね21時過ぎ。


「ただいま〜」

いつも通り、真っ先にリビングに妻の顔を見に行った。


「 お か え り 」


な…なんだこの威圧感は……。


ソファーに腰掛け、背を向けたままこちらを一瞥もせず、いや、微動だにせず妻が言った。

俺…なんかしたっけ…。


「アンタ…、EXILE塊の録画忘れたでしょ!」


はっ!!そ…そうだ。頼まれていたのにスッカリ忘れてた。

「ご…ごめん」

ここは素直に謝っておくか…。


しかし、続けた妻の言葉に、俺の堪忍袋の緒が切れた。


「まったく!力仕事と機械仕事が出来なかったらアンタの存在意義すっからかんじゃない!あたしのYUKINORI返してよ!」



そ…存在意義…まで言う?!

あたしのYUKINORIって…バカじゃねーの?



そう言えば前にもこういう事は有った。

勇気を出して珍しく言い返した俺は、

「誰の為に働いてると思ってるんだ!お前は誰のお陰で飯が食えてるんだ!」

と言おうとして

「誰のお陰で働けてると思ってるんだ!お前は誰の為に飯を食ってるんだ!」

と言ってしまい、「え?あたしでしょ?」と冷たく返され、不本意ながら感謝の気持ちを伝えてしまった感じになっちゃったので、もう言い返す勇気は無い。



俺の中の何かが音を立てて崩れた気がした。
同時に、今まで理性が封印していた感情が俺を支配した。




コイツに復讐しよう。





※※※※

復讐の手段を考え出したら、もはやそれだけで楽しい。

オラ、強い奴と戦いてぇんだ!と言っていた尻尾の有る少年と自分を重ねるほどワクワクした。



俺は自分自身の労力を最小限に抑え、且つ高い効果を得られ、更に言えばわざとじゃないと思わせられる作戦を練りに練った。





1⇒妻の仕事を増やすの巻

俺は普段、出勤時にゴミ出しをするのだが、まずはそれを何とかパスしてやろうと思う。


「はいコレお願〜い」

翌朝早速、パンパンにゴミが詰まった袋を手渡された。

「あ、悪い、俺なんか腱鞘炎みたいでさ、腕つらいんだ、ごめん!」

「はぁ?聞いてないんだけど!」

「ごめんごめんっ、行ってきま〜す!」



…よし。勝った。

これで奴は収集車が来るまでの短い時間にあのスカスカの眉毛を書き出して、ぶったるんだスウェットを着替えなきゃならない。
そしてボサボサの頭を直す間もなくあの重たい生ゴミをぶら下げてゴミ出し場所に行かなければならないのだ。

妻の姿を想像すると、くっくっくっ…と笑いがもれてしまうほど気分がいい!

1日中上機嫌で仕事に励み、今日はさぞ不貞腐れた顔で出迎えるんだろうな、と、ワクワクした気持ちで帰路に着く。


「ただいま〜♪」

意気揚々とドアを開けた。


目に飛び込んで来たのは玄関のド真ん中に、ででーんと鎮座する、生ゴミ。


「お帰り。生ゴミ、次は明後日だから。あ、明日は不燃ゴミ。軽いから大丈夫だよね?」

「あ……うん。」



て…手強いじゃないか。

なんだよコイツ、フテブテの実でも食ったのかよこの態度、泳げなくなんぞ。


俺は生ゴミの袋が乗った自分のスニーカーをそっと救いだし、その寂しい姿に、お前の仇も必ず討つからな…と誓った。





2⇒妻の好きな番組が録れないようにしてやるの巻

そうだ。
そもそも録画云々が発端なのだ。復讐劇にはハードディスクレコーダーを使うのが良い。きっと美しい放物線を描いてバチがアイツ当たる筈だ。

俺は定期的に自分が見終わった番組を削除し、妻の下らない趣味の、グン・チャンソクの出ているドラマだの、番宣のイケメンのゲストが見たいだけで見るバラエティだのが録れるように容量を空けてやるのだが、その作業を怠ってやる。

機械音痴で私に任せっきりの妻には、ギリギリ録画は出来てもデータ整理は出来まい。

吠え面かくがいいさ!ははははは!


1週間後、俺はニヒルな笑いを浮かべながらデータをチェックする。



そ…そんなバカな…!

俺の…俺の探偵ナイススクープが!まだ観てないのに!!

絶対の安定感で靖めぐみの膝頭が思う存分堪能出来るサイエンスDEROまで消されてるじゃないか!!


「ちょ…お前、俺の録ったやつ消したの?」

「ん?ああ、邪魔だったから。あたし出来るようになったからアンタ力仕事しか取り柄なくなったねw」


なに要らねぇ進化してんだよこの女!!!
モンスターボール投げつけんぞ!

てゆーか、力仕事しか、とか言うあたり、EXILE塊のこと…根に持ってない?うっすら怖いんですけど…。


だが俺は、陽の目を見ないまま消されてしまった靖めぐみの膝頭の弔いの為にも負ける訳にはいかないんだ。





3⇒人間の五感の一つである嗅覚へダメージを与えるの巻。


いまだっ!!ひっっさぁぁつ!


「にぎりっp・・


「ッッふざけんなバカ男がぁああ!」



…ぶたれた。

親父にもぶたれた事ないのに。





4⇒ダイエットの邪魔をするの巻。

これだけはやりたくなかった。

結婚してからというもの、豪雪地域の坂道を転がる雪玉のように巨大化という契約違反をしてきた妻が、最近のテレビのダイエットブームに触発されてジム通いや食事制限をしているのだが、この復讐は俺自身にも死活問題である。

人を呪わば穴ふたつ。両刃の剣と言えよう。

だがもう…俺の引き出しはすっからかんだ!

存在意義以上にな! ・・・・orz


それからというもの、コンビニでクジを引いたら当たった、パートのオバサンが辞める時にお礼にと置いていった、奥様にと後輩からもらった、などと思い付く限りのもっともそうな作り話を添えて、敵の好物のスウィィーツを買い与えた。

「もう!我慢してるのにやめてよね!」と葛藤して苦しむ妻の顔を見れば勝ったようなものだ。


「たまたま寄ったら好きそうなのあったから、ほら」

今日は濃厚チーズケーキだ。
どうだ、この時間帯に濃厚チーズケーキを2つ。参ったか。
明日にはこの濃厚なチーズのケーキが重厚なハーラのニークに変わるんだぜ!


「あのさぁ…最近、ちょくちょくお土産もってくるじゃん…?嘘までついてさ…」


ひっ…ひぃいいっ…さ、さっ…悟られてた!?お…おこられる…!



「もし…機嫌とかとってるなら…もう充分だから。お小遣いたくさんあげてないんだから、自分に使いなよ?……ありがとね?」



















か わ い い (*´∀`*)







俺は復讐を諦めた。

いや、復讐心は妻の絶妙なツンデレ具合に完全に打ち砕かれた。


靖めぐみの膝頭は惜しいが、無駄毛の処理すら怠り始めた妻の膝頭で満足しておこうと思えてしまった。





「腱鞘炎…もうよくなったからゴミ出しもちゃんとやるからな?」


「ああ、うん、ありがと。ホント使えねーなぁと思って危うく粗大ゴミにアンタ出すとこだったから治って良かったね。あ、粗大生ゴミかな?ふふっ、そんなの回収してもらえないねw」







・・・・・いま俺はまた復讐のチャンスをうかがっている。






おしまい♪

コメント(85)

おもしろい(笑)
こんな夫婦になりたい

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