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日記ロワイアルコミュの神様への抵抗

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母親『さ、シュウトも手を合わせなさい』





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幼い頃の記憶が夢となって甦り、今日は久しぶりに涙を流しながら目が覚めた。大切な内容なので記憶が飛んでしまわない為にも書き留めておきます。









オレが五歳の頃の話しです。



ひとりっ子で育ったオレは、周りの友達に兄弟がいるという事に凄いコンプレックスを抱いていました。なのでよく母親には常日頃こう言っていました。


オレ『ねぇ母ちゃん、オレも妹が欲しい!誕生日プレゼントもクリスマスプレゼントも要らないから、その代わり妹が欲しいよ!』






今思うと母親は辛かったのかもしれません。後々聞いた話しですが、どうも母親は子宮に問題があったみたいだ。しかし五歳児にそんな難しい事は理解出来ない。なのでゴネるオレに母親は常にこう言い聞かせていました。




母親『シュウトが母ちゃんの言う事キチンと守ったら、神様がシュウトの願いを叶えてくれるから!』






その言葉が通用するのも時間の問題である。五歳児ながらも、母親が言ういつものセリフにいささか疑問視していました。









しかし、そんな少年シュウトにある日吉報が!












そうです。母親が妊娠したのです!








母親『シュウトが頑張って良い子にしてたから、神様が母ちゃんのお腹の中に赤ちゃんを入れてくれたんだよ!』



オレはとても喜びました。さらに時間が経過して発覚しましたが、お腹の中の子は女の子である事が解ったのでした!




妹が産まれるその日まで、オレはいつも以上に家の手伝いをした。ゴミ捨てから始まり、風呂場の掃除・洗濯物をたたんだり・さらには食べ終わった後に残る食器まで洗っていた。オレは妹が産まれるまで一生懸命に家の、そして母親の手伝いをし続けました。







そんなある日の事でした。






母親『シュウト、ちょっと新聞とって来て!』






との母親の声。オレは新聞受けに新聞を取りに行って母親の居る部屋に行きました。







背中を向けて母親が立っていました。手に持つ新聞を母親に渡そうとオレは母親を呼びました。





オレ『母ちゃん、新聞とって来た・・・!?』

























              ぐらっ・・・


          バターーーーー・・・ン!!!!!!










オレ『か・・・かあちゃーーーーんっ!?』









今思うとまるで糸の切れた操り人形の様に母親は膝から崩れ落ちた。忘れもしない。母親の足元から大量の血が流れ出し、畳間の部屋が血だらけの状態になったのでした!







近所のおばちゃんにお願いして救急車を呼んでもらった!すぐに救急病院へと搬送された母親。家に父親がいなかったので、とりあえずおばちゃんが保護者代わりになってくれてオレと一緒に救急車に乗ってくれた!






意識の無い母親。子供心を抉る現実!大量の出血を目の当たりにしたオレは、母親は死んでしまったと思って身体がガタガタしていました。



おばちゃん『シュウト君、大丈夫!おばちゃんがついてるから大丈夫!』






おばちゃんは震えるオレを強く抱きしめてくれた!普通子供は大声で泣きわめくのであろうが、その時のオレは涙こそ流していたが、声が出ない位に震えていました。










そして・・・












迅速の対応もあり、母親は奇跡的に一命を取り留めました。








がしかし・・・















しかしお腹の子供は助かりませんでした







母親『ゴメンね・・・ゴメンねシュウト。』










母親はただ謝る事しか出来なかった。















シュウト『母ちゃん、オレは母ちゃんの言う事キチンと守ったよ!確かに何度か寝坊もしたけど・・・何度かお皿を割ったけど・・・オレは母ちゃんの言う事守っていたよ!やっぱり寝坊したから赤ちゃんが駄目になったの?お皿割ったから赤ちゃんが駄目になったの?いつも意地悪のケンイチ君には妹がいるのに何でオレだけこうなるの?オレは神様から嫌われているの?もしそうならオレも神様なんて嫌いだ!神様なんて大っ嫌いだぁ!ねぇ!・・・なんか言ってよ母ちゃん!・・・ねえってぇぇっ!?』









気が付いたらオレは泣きながら大声で叫んでいた。







叫んで叫んで・・・

























気が付いたら次の日になっていました。どうやら泣き疲れて寝てしまったみたいでした。







それからしばらくの間、救急車を呼んでくれた隣のおばちゃんの家に数日厄介になっていました。






そして母親も無事に退院し、その足で妹の亡骸を納めているお墓に家族で行きました。







母親『さ、シュウトも手を合わせなさい』








オレは溢れる涙をグッと我慢して手を合わせました。






オレは産まれてくる予定だった赤ちゃんのお兄ちゃん。





お兄ちゃんは泣いたらいけない!






これが当時五歳のオレの、神様に対しての必死の抵抗だったのでした。

コメント(97)

一票 私も一人っ子で、全く同じ事を親に頼んだ事があります。

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