ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

日記ロワイアルコミュのイナバスム中学生。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「殺すぞ!ババァ!!」

「はぁ?あんたが死ねば?!」



いまから16年前。

中学2年生の時、俺と母親の仲の悪さは最高潮だった。

理由は二つある。


それは、中学生特有の反抗期だったためと、

もう1つ、

ずっと暴力で抑えられて、恐かった母を身長・体格で追い越したためだ。


恐怖で抑えられていた俺は、今までの恨みも募り、死ぬほど母が憎かった。

だが、

「女に手を出してはいけない!」

これが男の絶対ルール!

仕方なく、口喧嘩をするしかなかった。



「あんた出て行きな!」

そう母に言われ、小学生の時はよく家出をしていたが、

中学生になり知恵もついた。


「はぁ?出て行ってやるから、金よこせ!住むとこ用意しろや!」


すると、少し母は考える顔をした後、

「だったら・・・あそこで住みな!!」

そう言って母が指差したのは、

庭にある・・・

二畳ほどの小さなイナバ物置だった。


(えっ・・・?まじで?)



「じょ、・・・上等じゃ!!」


こうして俺は、ちょうど16年前の冬。


イナバ物置で住む中学生。

「イナバスム中学生。」になった。

ーーーーーーーーーーーーーーー



イナバ物置で住む、


と言っても、寝るだけなら意味が無い。

俺は生活費を要求した。

交渉の結果、一日1500円もらえる事になった。

一日1500円である。

当時、中学生の俺にとって、それは大金も大金だった。


(やった!楽勝で生活できる!!)


しかし、そんなに甘くなかった。


母からも条件を出された。

それは税金のようなものだった。



家に入るのが200円。

お風呂代200円。

洗濯代200円。

食事代一食200円。

今なら、

洗濯を溜めこんだり、風呂を一日我慢するなど出来るが、


当時は部活もあるし、体育もある。

風呂や洗濯は絶対経費だった。


つまり、実質一日700円の生活費だったのだ。


さて・・・

「700円?楽勝で生活できるやん!」

と思った人。

あなたは人の気持ちを理解できない人間です。

人の気持ちを知るためには、その人の環境まで想像しなければなりませんよ?

・・・・・。

イナバ物置にキッチンは無いやろ!!


そう、冷蔵庫や電子レンジ、それどころか、トイレ、水道もガスもないのだ。

実質700円で、三食。

もちろん、部活終わりにはコーラも飲みたい年頃だ!


交渉の結果、電気だけはキャンプ用のランタンを許された。


こうして

イナバスム中学生の生活は始まったのだ。


続く・・・

-2-
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1656621253&owner_id=19746241

-3-
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1656676389&owner_id=19746241&org_id=1656621253

-4-
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1657091154&owner_id=19746241

-5-



俺は寒空の中、



妹の声を背に受けて、俺はイナバに戻った。

ーーーーーーーー

さて・・・皆さん。

もしかして、こう思ってませんか?



「イナバは暖かい。」





小屋や、
「カマクラ」のように、

暖かいに違いないと・・・



甘いです・・・。


想像してください。







冷凍庫に、鉄板を引いて生活する姿を!!



冷凍庫に鉄板です!!




寒いんっす!(涙)

四方八方、凍りつく鉄・・・まじで寒いんっすよ!(涙)

拾ってきたダンボールを、床に敷いても寒いんですよ!(涙)

朝起きたら、お茶とか凍ってるんですよ!!(泣)



飢えと寒さ、本当に辛いです!

それでも、

プライドが俺を支えてくれた!

そんな中、例年まれに見る大寒波がやってきた・・・。

ーーーーーーーーーーーー

俺は毛布包まり、膝を抱えて、漫画を椅子にして座り込んでいた。

横になったら、体温を持っていかれる。

だから座っていた。


寒さで寝れず、夜の12時を過ぎた。

少し扉を開けてみた。

(綺麗だ・・・。)


家は真っ暗なので、月に照らされた白銀の世界が広がっていた。


俺はイナバを出て、新雪に足を踏み入れた。


そして、ベランダの雨戸の前に立って、戸を叩いた。










「あたたかい飲み物を下さい!(涙)


僕が悪かったっす!(涙)」



家族に向けての

「SOS」





「イナバスム中学生、

物置で凍死。

無念なり、イナバ死ぬ中学生」



そんなニュースは見たくない。






こうして、二ヶ月に渡る、

イナバスム生活は終わりを告げた。


ーーーーーーー

最後に・・・。




拝啓。

株式会社 稲葉製作所様へ、


その節は、大変お世話になりました。


貴社の主力商品でもある、イナバ物置。

「100人乗っても大丈夫!」

確かに素晴らしいと存じ上げますが、


「人が住んでも大丈夫!」

そんな大切な事を、忘れてしまってるのでは無いでしょうか?


何卒、基本に戻り、設計を考えて直して頂く事をお願い申し上げます。


イナバスム中学生より。

ーーーーーーーーーーー

-完-



コメント(170)

寒さが伝わってきました(笑)
貴重な経験でしたね…

1票!
一票(^_^)シるんるん
けど基本的に物置だから
人が住むことはイナバさん
考えてないと思う手(パー)(笑)
一票
息子が反抗期を迎えたらこの手段を使わせていただきます指でOK

ログインすると、残り141件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

日記ロワイアル 更新情報

日記ロワイアルのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。