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日記ロワイアルコミュの切手の無い手紙

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初めに断っておきたいことは、この物語が事実である、ということだ。

物語の構成上、プライバシーに関わる記述があるため、若干の変更はあるものの、基本的には原文をそのまま用いることとした。

今を遡ること6年前、自分自身に起こったこの出来事を、一つの物語として紡ごうと思う。



大学4年の夏、一通の手紙が届いた。


先輩へ。

「こんにちは。お久しぶりっす。元気っすか?俺は元気にしてます。多分。でもなんか、すんげえかったるいんすよ。レポートの締め切りがやばい!!できねぇぇぇ!!」

「で、最近、彼女出来たんですけど、それがもう大変なんですよ。メアド変えろって言うし、怪しいと思った人の番号全部消してくし、ちょっと部屋にモー娘のポスター貼ってると破ろうとするし‥」

「昔の女からもらった手紙とか、アクセサリーとかってやっぱ取っておくじゃないすか?捨てたいけど、捨てられないもの。見つかって思いっきり蹴られました。お前、空手でもやってんのかよってぐらいきつかった。何段だ?って感じで」

「本人は本人で好き放題ですよ?シークレットに男の名前入れてんですよ?俺といない時はずっと男と遊んでんですよ?本当にもう、It's not fair!!俺も遊びてぇのに‥」

「別れ話持ち出したら、思いっきり泣かれて、もうどうしようってなって‥みんなが言ってたことようやく分かりました。男は女の涙に弱いって。俺、あんなに女に泣かれたの初めてで‥女って怖いなと思った」

「先輩は優しい人でいいですよね、彼女。本当に羨ましいです。俺もうどうすればいいのかわかんねぇ。先輩助けてください。女がこれほど怖いとは思ってなかった」

「そうそう、先輩返事くださいよ!めんどくさがって出さないんだから、本当に。俺は正真正銘男だから返事くれますよね?こんな手紙だから女と思われるかも知れない。実はこれ、2つ下の妹からもらったんすよ。ちなみに、俺の彼女は2つ下、16歳。妹の彼氏は3つ上、19歳。関係ないっすか?すみません‥」

「プリクラ入れといてくださいよ。俺と秀人の分、2枚くらい欲しいな。ダメっすか?もう先輩の顔忘れちゃいますよー。俺、香川に引越したんですよ。すげー田舎で福岡が恋しくなりますよ。みさと別れるんじゃなかったなあ‥今度、遊びに来てください。何もないですけど」

「それで大学どうしようかなあと思って。やっぱサッカー強いとこがいいんですよ。いいとこ教えてください。電話とかかけたらやばいんすか?先輩、面倒くさがって電話しないタイプでしょ?後輩の悩みぐらい聞いてくださいよ!まあいいや、長くなりそうなので終わります。じゃあ、いちお住所書いときますね」

 香川県○○郡××町△△番地 松田 祥平(仮名)









「松田祥平」


松田かー、うん、祥平ねー、元気してんのかなあいつー。

‥って誰、それ??全然、知らない。秀人?ますます知らない。



サッカー部っぽいこと書いてあったから、部活の名簿見た。後輩にも聞いてみた。


名簿にも載って無ければ、後輩も、

「え、松田?誰っすか、それ?そんな奴いないっすよ」つって。

誰だ、これーーーー!!!


あ、そうか!!住所間違えてんのか!!

送り先見た。


神奈川県川崎市○○区××町△△番地
「古賀 禄太郎様」

‥間違えようが無い。古賀禄太郎だなんて、この世に一人きりだと思う。住所もあってる。

一体だれだ?!祥平ーーーー!!


つって、しばらく考えた末、一抹の不安が脳裏をよぎった。

「はっ、もしかして‥」



その日をさかのぼること1年前、一本の電話が鳴った。知らない番号だった。

(ピリリリリーーー)


「はいもしもしー?」

「あ、もしもしタクヤ君??」

「え、タクヤ?誰、違うけど‥」

「え‥タクヤ君じゃない?あたし、志保ですけど‥」

「ごめん、多分、間違い電話だと思うよ」

「本当に?ごめんなさい、間違えました」

「いえいえ‥」


数分後、また電話が鳴ると、そこには同じ番号が表示されていた。

(ピリリリーーー)


「もしもし??」

「あのう‥本当にタクヤ君じゃないんですか?」

「や、本当に違うねぇ‥」

「そうなんだ‥分かりました‥」


その時、僕は察した。

この女の子は、タクヤなる男と連絡先を交換したが、当の男はあまりノリ気ではなかったため、適当な番号でも教えたのだろう。そして、それがこの番号だったのだろう、と。


「まあ、元気だしなよ!」

「え‥??」

「色々あるけどさ、その内いいことあるって!」

「‥え?何か気遣ってもらってごめんなさい‥」

「いいって!!頑張ってね!」

「はい、ありがとうざいます‥」


自分でも何故わざわざ見ず知らずの人を励ましたのかは覚えてない。けれど、何か言わなきゃとの思いに駆られて出て来た言葉が、この一言だった。



今思えば、これが始まりだったのだろう。


それから1週間ほど経って、また知らない番号から電話が掛かった。

(ピリリリーーーーーー)


「はいもしもしー??」

「あ、すみません、あたし、この前の間違い電話の‥」

「あー。え、どうしたんですか?」

「あれから結構落ち込んだんですけど、お礼だけ言いたくて‥」

「や、そんなのいいのに。気にしないでよ」

「本当にありがとうございました。おかげでちょっと元気になりました」

「はは、ちょっとって随分正直な‥!」

「あはは、ごめんなさい」

「でも、よかった!そう言えばナニ君だっけ?例の?」

「タクヤ君‥」

「そう、それ!!見つかった?」

「いえ、見つかりませんでした」

「そっか残念だったね‥」

「でも、もういいんです」

「そっか‥」

「あの‥もし良かったら、メル友になってもらえません??」


正直、僕は迷った。メル友と言うものに、まったくと言っていいほど良い印象が無いかったからだ。それどころか、痛い目に遭ったことすらあった。

「メル友かあ‥どこ住んでるの?」

「四国です」


四国かあ‥四国なら会うことも無いだろうし、メル友ぐらいいいか。

漠然とした不安はあったものの、相手が遠方に住んでおり、実生活には影響が無いであろうことや、間違い電話から始まったメル友というのも面白いな、と思ったことが、心の奥底にあった感情を押しのけたのだろう。

そうしてメールのやり取りが始まった。


彼女は、自分が現在17歳の高校生であり、部活は吹奏楽部をやっていることや、友達との付き合いや家族のこと、進学先の悩みなどを教えてくれた。

都会へ出て暮らす大学生にとって、素朴な女子高生とのやり取りは、どこか地元を思い出させてくれるようで、特に自分から多くを語ることはしなかったが、彼女の話を聞いて嫌な気持ちになることは無かった。

そして、それを知ってか知らずか、彼女の方もまた自分の恋の話や悩みごとを打ち明けてくれていた。

間違い電話の元となったタクヤ君との出来事さえも。


取り立てて仲が良いと言うわけではなく、メールも何かあった時にするぐらいだったが、他愛の無いメールのやり取りが何となく心地よかった。

それは彼女も同じ気持ちだったと思う。

少なくとも、悪かったメル友の印象を変えるには十分な時間だった。



けれど、そんな二人の関係に変化が訪れる出来事が起こった。

新しい彼女が出来たのだ。


僕はこのことを志保にメールで伝えることにした。

「最近どうよー?実は俺、彼女出来てさー」



――これがそもそもの間違いだった。


それを機に、志保の態度は一変した。

「彼女ってどういうこと?!あたしは何なの?!」


返って来たメールは、その予想に反し、彼女を作った僕を責めるものだったのだ。



え‥?

動揺を隠せなかった。


どうもこうも無い。志保はメル友だ。会った事も無い。それに、「メル友」を切り出して来たのはそっちじゃないか。責められる道理は無いはずだ。それどころか、喜んでくれるとすら思っていたのに。


僕は慎重に言葉を選んだ。

「え、志保は大事な友達だよ?喜んでくれないの?」



――返事がこわい。

出来ることならこのまま放置してしまいたい。けれど、それが出来ないのは、彼女の内面の良さを知っていたからだろう。


「きっと分かってくれる」

そんな思いが僕を後押ししていた。



(ピリリリーーー)

重く沈んだ空気を乾いたメールの着信音が切り裂いた。

志保からだった。


「あたしのこと好きだって言ったのに、どうして裏切るの?」



へ‥?俺、好きって言った?

やー結構、軽い感じなのは昔から否めないけど、俺、言ったー?もしや、つるっと出てたー?

確かに、少なくとも「人間としては好きだ」と思う。メールのやり取りに淡い気持ちを抱いていたことも否定はしない。だけど、会ったことも無く、しかも遠方に住む年下の女子高生をたぶらかすような真似は、僕はしていない。






‥多分。


否定しなきゃダメだ。誤解を生んだままでは、お互いのために良くない。キチンと否定しなければ。「好きとは言ってないよ」そう言うだけでいいんだ、自分に言い聞かせて僕は言った。



「人間としては好きだよ?」


よしたろの馬鹿!!

「言ってないよ」の一言が言えない自分が憎い。そんなに自分が信じられないのか。うん、信じられなかったね。


志保のメールは続く。

「違うよ!!恋愛感情として好きだって言った」



や、それは言って無い!!

断固誓ってもいい。皆さん、僕はそんなこと言ってませんからねー。



僕は否定した。

志保に分かるように丁寧にメールをした。


これまでの志保との関係や、志保に対する自分の気持ち、肩書きはメル友だったけれど、それによって少なからず心の支えとなったことへの感謝の気持ち、そして彼女が出来ても、志保は大事な友達だと思っていることなど、素直な感情を伝えたつもりだった。


けれど、当の志保は一向に収まる様子が無い。


「好きだって言ったやん!!彼女にしてくれるんじゃなかったん?!」

「ねえ、あたしたち付き合ってるんよね?!」


志保のメールはますますヒートアップし、とうとう四六時中電話が鳴る様になってしまった。


電話に出て話をすれば一旦は落ち着くものの、電話を切ればまたすぐ掛け直して来て振り出しへ戻る、というような繰り返しがしばらく続き、電話に出れないと着信履歴30件がすべて志保で埋まるということも一度や二度ではなかった。


さすがに、これはまずい。


僕はメールを送った。これできっと分かってくれる。最後のつもりだった。

「俺は志保のこと大事な友達だと思っているけど、彼女も出来て、この先ずっと志保のことを構ってあげるこはもう出来ないんだ。だから、気持ちが落ち着いて、本当の友達に戻れるまではお互い距離を取ろう。彼氏が出来たり、好きな人が出来たりしたら、その時はまた相談に乗るからさ。分かってくれるよね?」


言いたいことは他にもあった。しかし、バイトの時間が迫ってたこともあり、伝えたい思いだけをメールにして、僕はバイト先のある渋谷へ向かったのだった。



「ねえねえ、例のメル友どうなったの??」

客もまばらとなった居酒屋のカウンター越しに、バイト仲間の声が響く。彼女は、何か事件でも期待するかのような好奇心に満ちた様子で聞いている。


「何だ、その顔は!!ホント大変なんだって。何か付き合ってるみたいになっててさー」

「はは、それ、よしたろ君が何かそそのかしたんじゃないの?」

「してねーよ!!だって、会ったことも無いんだよ?」

「今は会ったこと無くても付き合える子がいるらしいしねー?」

「ちょ!あんまびびらせんなって!!」

「あはは、ごめんごめん」


少なからず気持ちが楽になっていたのは、最後のメールを送ったという気持ちの安堵感ももちろんあったが、こうして他愛の無い話をしてくれる友達がいたからだ、とつくづく思う。

こうして日付が変わる頃には、陰鬱な気持ちも薄れていった。



終電間際、深夜0時半にはバイトも終わり、駅へと向かう道の途中で携帯を取り出し、センター問い合わせをした。


バイト先の居酒屋は地下の一階にある。

仕事が終った後のメールチェックが日課だった。





「新着メール、39件」


えっ??!なに、これ???



メールを開いて戦慄が走った。

そのほとんどが志保からのメールだったからだ。


「今どこ?」

「電話に出て」

「何で電源切ってるの?」

「あたしのこと嫌いになった?」

「メールの意味わからない」

「早く電話してよ」

「彼女といつ別れてくれるの?」

「早く会いたい」



(パタン)

怖くなって咄嗟に画面を閉じた。


今までこんな恐ろしい思いはしたことが無い。気付くと、携帯に留守電のマークが付いていた。電話の主は分かっている。僕は、内容を確認せずに、そのすべてを消去した。


その日、僕は携帯のアドレスを変えた。

古い友人はピンと来るかも知れないが、僕は一度だけ携帯の番号を変えたことがある。友達が減るイメージがあるから、絶対に変えたくない、と頑なに拒んでいた携帯の番号。

そのポリシーを曲げてまで変えた理由が、この出来事だった。



アドレスを変え、電話番号を変え、これで志保との接点は無くなった。新しく出来た彼女や気の合う仲間達に囲まれ、今まで通りの大学生活。

もう志保のことを思い出すことも無いだろう。サッカーにコンパに、仲間との時間。そして時々出席しては難解な教授の言葉にあたまをかきむしる大学の授業。充実した時間が苦い思い出を癒してくれる。

僕は平穏な生活を取り戻した。









――はずだった。


ある日学校から帰ると、自宅のアパートにある集合ポストがチラシで一杯となり、無理やり押し込められたチラシの束が、そこかしこに散乱していた。ピザに宅配寿司に不動産。色々なチラシが入っている。

しばらく片付けてなかったからなあ、などと自分の不精を反省しながら、一枚ずつチェックしては、ゴミ箱へと投げ込んでいた。



そんな中、チラシに紛れた一通の手紙があった。


誰だろう?

差出人を見ると、見慣れぬ住所。まさか‥!!



志保だった。

差出人の名前には「志保」の名前がしっかりと記載してあった。


一瞬にして現実へ引き戻された。あれから3ヶ月、平穏な生活は長くは続かなかった。


正直、僕は手紙を読むかどうか迷った。

けれど、このまま放置する方が却って怖い。僕はおそるおそる手紙の封を切り、ゆっくりと手紙を見た。そこには、彼女の気持ちが3枚に渡ってブルーのペンで綴られていた。


「おはよ、元気かあ?志保は元気だよーん。就職活動はどうなん?大変だと思うけど、頑張ってね(><)志保もテストちょ→やばかった‥こんなんやったら、○○大学行けへん。第一志望なんやって、よし君と同じ○○大学‥」

「ところでお兄さん、携帯って一体どうなってるん?お客様の都合により現在使われておりません、ってどういう意味?解約したん?番号変えたん?それやったら番号教えてよ!」

「もしかして、新しい彼女出来たからって無理って言いたいわけ?それとも落としたん?わからへん。ほんまに‥何か言ってくれんとまじ困るんやけど、それとも言えへん理由とかあるん?なんかすごいツライ‥いちお志保のメアドか書いとくね!○○○@×××ne.jp」

「ってかさ、今、女どうなってん?おらんのやったら付き合って!!めっちゃ淋しいねん。でも、遠距離とかダメやったっけ?まあ置いといて。何かようわからんけど、好きになってしまったんや。志保の方からはどうしようもないんよね。家行けばええんやけど金ないし、行ったとしても迷うやろうし‥おらんやったら意味無いし‥」

「で、返事書いてね!女おってもおらんでも絶対!状況を説明してもらわんと。どうなってるかわからへん。でね、顔見てみたい!どんな人なんやろ?って正味思ってんねん」

「志保の場合、顔知らん人は声と性格で惚れるからなあ。変なこと書きすぎたな。女おったら殺されるな。志保17歳で人生終わらないかんのかなあ‥でもね、死ぬ時は一緒やで!こわいこわい。書いてる志保が怖くなってきた」

「愛してるで、志保より」


怖いのはこっちの方だ。まさか、手紙まで‥

今読み返せば、高校生の可愛らしい手紙だと思えないことも無い。ただその時は、それまで記憶を呼び起こさせるには十分な、恐怖を伴った手紙であった。


もちろん、返事など出そうはずも無い。僕は手紙を無視した。




――それから半年が経った。

志保からの連絡は無い。


これでもう終わったんだ。今度こそ平穏を取り戻すことが出来た。


あの手紙が届いてからは、少なからず不安はあったものの、特に何があるわけでもなく、ただ就職活動の忙しさに押し流され、締め切りに追われるだけの日々が過ぎていった。そしてそうした時間の流れと共に、志保のことは完全に忘れていった。


そしていくつかの企業から内定を貰い、就職活動も一段落した大学4年の夏。求人のチラシや企業からのDMにまぎれて届いたのが、冒頭で紹介した「松田祥平」と名乗る、差出人不明の手紙だった。

まったく身に覚えの無い名前だ。


部活の名簿で確認し、後輩にもその存在を聞いた。けれど、その誰もが「松田祥平」の名前に首をかしげ、名簿を見てもやはりそれらしいものを見出せなかった差出人の名前。



祥平なんて後輩はいない。ましてや香川県の知り合いなんて‥


その時、脳裏をよぎった不安。

僕はもう一度、差出人欄を確認した。




「香川県○○郡××町△△番地 松田 祥平」


香川県、まさか‥







僕は息を呑みつつ半年前に志保から届いた手紙を探し出し、差出人を確認した。思えば、志保の住む場所も四国だ。


「香川県○○郡××町△△番地 松田 志保」



「!!!」


そう、志保はメールと電話が繋がらなくなると手紙での連絡を試み、その返事も来ないと察すると、今度はサッカー部の後輩を装い手紙を送って来たのであった。

しかし、返事をもらうために「住所」と「名前」は偽れない。おそらくは、弟の名前でも持ち出して取り繕ったのだろう。


そうして届いたのが「松田祥平」からの手紙だったのだ。


それほどまでに彼女を執着させる理由が僕には分からなかった。取り立てて何をしてあげたわけでもない。最後は、むしろ拒絶に近かったはずだ。

それなのにどうして‥?


人の感情は時として理不尽なものだ。

思いが空回りをし、人を傷つけ、あらぬ方向へと感情が先走ってしまう。自分とて同じ間違いをしてきたじゃないか。

今回のケースもきっとそうだったのだろう。


そんなことを思いながら、差出人の異なる同じ筆跡の二つの手紙をぼんやりと眺めていた。



その時、何かしらの違和感に苛まれていることに気付いた。

見知らぬ差出人の名前に気を奪われ、そこにあるはずのモノが無いことに気付かなかったのだ。そしてそれに気付いた時、更なる恐怖が襲った。


「松田祥平」なる人物から送られた手紙には、この日記のタイトル通り、

――そう、郵送を意味する「切手」が貼られていなかったのである。


切手の無い手紙。

これは事実の物語である。

(了)


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