笑ﾌ門ﾆﾊ福ｷﾀﾚー！！コミュの世の中そんなに甘くないぜ

大変長いですが、私の体験談です。しばしおつきあいくださいませ。

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2月の初旬、ある男性からミクシィにメッセージが届いた。
「日記を見ておもしろいなと思いました。
同じ市内に住んでます。お酒好きなんですね、
僕もお酒が好きなので話が合うんじゃないかと思いました」
時々こういったメッセージをもらうので、
普通にお礼を述べて返した。

また何日かたつと、同じ男性からメッセージが届いた。
マイミク申請ではない。どんなお酒が好きなのか、
とか自己紹介とか述べられていた。
また普通に自分はこんなお酒が好きだとかいう内容を
返しておいた。

またメッセージがきた。直接携帯のメールでやりとりしたいと。
自分は市内でイベント会社に勤務している３７歳の
独身男性であること、お酒とおいしい料理が好きであること、色々自分のことを携帯のアドレスとともに書いていた。

まーそうアヤシイ感じでもなかったし、ひとつの出会いだしな、なんて思いメールくらい
いいやと教えてしまった・・・のがサイゴ。

毎日メールがくる。正直ウザイ。マジウザイ。
しかも
「今から会社の仲間と飲みに行ってきますね。
またあとでメールします」
とか、なんでいちいち報告してんだって感じのうざいメール。
「あーお酒がうまい。家に帰ったらまたメールするね〜」
とか。いらんっちゅうねん！！

３回に２回はムシしていた。

そのうち
「直接話がしたい。話して、オレがアヤシイ人間じゃないってことを分かってほしいんだ」

十分アヤシクね？

「番号教えるのがイヤなら非通知でかけてきてくれるかな」

なんであたしからお前に電話かけないかんのか！

かけてきやがれと番号を教えた。

本当にダメだったら番号変えることだってどうにだって
できる。

その日の夜、電話がかかってきた。

まー話してみて、ヘンな感じではなかった。
ていうか、こういう場合、あたしは番号を教えるのは
実際会ってからでないとイヤな性質だったので、
会ってから判断下そうと思っていたから、会う日を決めた。

日にちを決めたにもかかわらず、今職場の近くまで
来てるから、送っていこうか？とか
早く終わったら一緒にメシどう？とかバカみたいに
メールがくる。
気持ち悪いので
「ストーカーみたいですね」って送ってやった。

いよいよ当日。職場まで車で迎えに来てくれるとの
ことなので近くのショップの駐車場にいてくれるよう
お願いした。
仕事がうまく終わらず、少し遅刻。

ゴルフに乗ってると言っていたので、駐車場に並んでる
中のゴルフを見ると１台しかない。

近づいていくと、運転席に大きな肉塊が埋まっていた。

ハイ、終了〜〜〜〜〜〜！！

ヤツから見たら、あたしは笑顔で近づいたと思っただろう。
あたしはおかしくて笑っていたのに。
自分のバカさ加減に嫌気がさした。
ちょっとでも出会いに期待した自分が心底情けない。

だいたい、37歳の独身男がそこそこのレベルで存在していて、しかもそんな男性がミクシィなど使って女性を誘ったり
するわけがないではないか。

もう気持ち悪くて顔を直視できない。いや、直視しては
向こうにもあたしの顔を見られてしまうではないか。
なるべく顔を合わさずに話をした。

なんでお前がゴルフやねん！なんでお前がゴルフやねん！

あたしの心では、ヤツに対するそんなツッコミ
（というより怒り）でいっぱい。

「どんな曲が好き？ロック？Ｊポップ？ジャズ？
なんでもあるよ〜〜」
と言いながらふっとい指でＩｐｏｄを操作する。

お前とムードのいい曲なんか聴けるか！

「最近仕事で疲れてるので、元気のでる曲がいいです」

と言ったら、なんか流し始めたけど、どうでもいいので
聴く気にもならない。

なぜこの男が車で迎えに来たかわかった。
どこかで待ち合わせなどすると
みんなあまりのキモさに絶対トンズラするからだ。
あたしだったら逃げるもん。
車なら逃げられない・・・。
そうか・・キモいくせに知恵の回るヤツめ・・・。

まあいいや、おいしい料理が好きって言ってたし、
いいもんおごらせて、食べることに専念しよう。
したたか（？）なあたしはこう決意した。

お店をすでに予約してるかと思いきや、男は
「何が食べたい？和食洋食肉魚？」と聞いてきた。
「えっ予約してないんですかっ？
てっきりお店決めてるものだと思ってました・・」
と、なんだお前なんにも準備してねーのかよツッコミを
するあたし。

魚系をリクエストしたあたしに、男はどこかの店に
電話したが、すでに満席らしく却下。
次に決めたところは「笑うだるま」。
エビ料理がメインのお店だ。

店を知っていたあたしに男は少し驚いたようだった。
ていうか、結構有名じゃない？？
電話では、もっと穴場なお店を知ってる風な
口ぶりだったじゃないか・・・。

でもオサレな店でなくて本当にヨカッタ。
こんな男と一緒のところなんて誰にも見られたくない・・・。

あたしは（たぶん）そうメンクイではない（と思う）
多少太ってたり、顔がイマイチでも、楽しい人なら好きだ。
でも、目の前に座っている男は、どうひいきしても無理だ。
無理なんです。

あたしは周囲に
「あたしたちはカップルでも友達でもありません」
アピールをするため
向こうが
「敬語なんて使うなよ〜タメ口で来い来〜〜い！」
と両手でカモーンとされても、徹底的に敬語で話した。

連日残業で心底忙しかったあたしは、本当に当日体調が
あんまり良くなかった。
これを理由に早めに切り上げて帰ろうと思い、ビールも
１杯しか飲まなかった。

料理はどれもおいしくて、あたしはガツガツ食べていた。
しかし、男はデブのくせにちっとも食べないのだ。
テーブルいっぱいに並べられた料理は、さすがにあたし一人では片付かない。料理がこんなに残っていては、
帰るきっかけもないじゃないか・・・。

男の話は回りくどく、自分の仕事がいかに大変か、
かつ自分が重要なポジションにいるかを自慢げに
話すだけで、ちっともおもしろくない。
適当に「あ〜そうなんですか〜」とか「へ〜すご〜い」
とか言っていたけど、それも
疲れてきて、本当に眠くなってきた。

それでも2時間は経過したと思う。そろそろ切り上げよっかなと思い、やたら携帯を見たり、店の時計を見たりして
帰りたいアピール。

やっと男も
「今日は疲れてるみたいだし、もう帰ったほうがいいかな？」と言ってくれた。

そしてお勘定。８千円ちょっとだったと思う。

あたしも、おごってくれると思い込んでいたが、
財布も出さないのはあんまりかと思ったので、
一応財布から４千円出した。

なんと、この男、受け取りやがった！！

自分からさんざん、さんざん、うまい店に連れて行くと
しつこくしつこくメールしてきたのに！！

誘ったのはお前だろーーーーーー！！

「また誘ってもいいかな？」と言われたけれど、
二度と会う気はない。
「体調が良かったらですね」と返したが、我ながら顔が
ひきつっていたように思う。

男は飲み足りなかったらしく、
「近くに行きつけの店があって、そこにオレのワインが
あるんだ」
と自慢げに言っていたが、そんなことどうでもいいわい、
さっさと行ってしまえ！

あたしは店の外でタクシーを拾い、やっと一息ついた。
おかしくて仕方ない。

今日のことは、世の中そううまくいくもんじゃないという
経験だったんだと思うことにした。

普通、飲みに行ったりしたあとは、お礼のメールを
入れるのだが、今回は一切しなかった。
コシャクにも、あの男からもメールは来なかったのだ。
お前が選ぶな〜〜〜〜〜！！

翌日の日曜日は、同じくミクシィで知り合い、
仲良くなった女性と会う約束をしていた。

お昼から待ち合わせをして、ランチを一緒に食べ始めたとき、彼女がふと話し出した。

「そうそう、こないだね〜ミクシィで誘われた人と
会ったんだけどね〜」

「あ、そうなん？」

「うん、37歳の会社員の人で〜」

「・・・・37歳？」

一瞬息がつまった。

「イベント会社かなんかの人？」
「ゴルフに乗ってて？」
「○ッシーって名乗ってた？？」

ギャ〜〜〜〜！！！

あの男、あの男、自分のキモさも自覚せず、ミクシィで
あちこちの女性を誘いだしてたのだ！！

しかも、あたしと会ったあの後、この友達に電話をかけて
きてたのだ！！

なんということだ・・・・！！

あたしたちは「お互いいい勉強になったね」と慰め合い、
なんだか友情が深まった気がする。

この経験は、あたしにとっては笑える話で、日記に載せたくてたまらなかったのだけど、相手のことも一応考えて、載せないでおこうと思いやりのひとかけらを出していたのに、
あたしと同じような目にあってる女性がいる事実が判明した今、もうヤツをのさばらせておけない。

自分の日記に載せるより、ここに載せて笑ってもらいたいなと思って書き込みました。

そうそう、あの日から、ぱったりと
ヤツからの連絡は途絶えました・・・。