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ジャスパーウェアコミュのウェッジウッド社 経営破綻

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サブプライムに端を発した世界不況の中、ウェッジウッド社も経営破綻に陥ったようです。
英国だけをとっても、産業革命以後、いろいろな陶磁器工房が生まれては廃業し、
あるいは合併統合され、また分裂したりと、その歴史は複雑です。
ウェッジウッド社はとにかくずっと存続してきましたけれども。

ただ、近年の同社の経営展開について、たいして把握している訳ではないのですが、
最近は手を広げすぎていたのがこのような結果を招いたのではないかと思います。
同社は本来、ジャスパーウェアやブラックバサルトのようなストーンウェアと、
クイーンズウェアのような硬質陶器を専門に作る企業でした。
それがボーンチャイナに手を広げ、そのうちに銀器やガラス器の企業を買収したり、
同社ブランドの紅茶まで売り出し、いわばウェッジウッドというブランド名のもとに、
多角経営に乗り出していたと私には見えます。
しかし、そのことが裏目に出たような気がします。

確かに時代は移り変わりました。伝統的なジャスパーなどせいぜい喫茶用品程度で、
それ以外今時大して実用にもならないでしょう。
ジャスパーで売り込もうとすれば、その他に装身具や室内装飾用品程度。
近代的な企業として立つには、それだけでは不足でしょう。
おのずと、同社の主力商品はジャスパーでもクイーンズウェアでもなく、
いまやボーンチャイナに移行しています。日本のミーハーのあこがれの的です。
逆に言えば、そのおかげでジャスパーの技術が大切に保たれて来たのかもしれません。
ポーンチャイナが売れるから同社が存続でき、結果ジャスパーウェアの技も保持される・・・

19世紀後半、同社はジャスパーだけでも実に様々な製品を開拓し世に送り出していました。
当コミュのいくつかのトピックにもそれらが紹介されていますが、
衛生用器以外は何でもあったのではないかと思えるほど実にいろいろなものがあります。
もともとジャスパーウェアは非常に強靭ですから、
その意味でもあらゆる用途に使えそうです。

この時期はジャスパーウェアそのもので勝負を賭けていた時代でした。
しかしやがてウェッジウッド社はそれに見切りをつけ、
ボーンチャイナの生産に踏み切りましたが、そのもくろみが見事に当たり、
現在ではポーンチャイナが同社の主流となっています。

もちろんジャスパーウェアでも、現在もいろいろな試みもなされてはいますが、
様々な努力はそれとしても、かつてのエネルギーをそこに感じ取るのはちょっと困難です。
ジャスパーウェアはもはや同社の栄光のシンボルと化しているのでしょう。

もし今後の経営の主幹が他に移ることになるとしても、ポーンチャイナ製品を中心として、
これまでの高級日用量産食器としての質が落ちることはないはずです。

問題は、創業以来、そして発展の途中で付加されて来た、手工芸品としての技術の存続です。
ただでさえここ数十年来、ジャスパーウェアの技術は低下していると言わざるを得ません。
あるいは人件費、材料費と価格との妥当な折り合いの産物と言うべきなのでしょうか。
ただレリーフをべたべたと貼り付けただけの、どこか安っぽさの漂う最近の製品。

良き顧客が企業を育てる気がします。
しかし最近の同社は、よりミーハーな方面の開拓に熱心でした。
古き良きウェッジウッド製品を知らない、現在のウェッジウッドユーザーたち。
これからのウェッジウッドはどうなっていくのでしょうか。

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