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潰瘍性大腸炎は治るんだ!!コミュの内科治療から大腸全摘出を体験して

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潰瘍性大腸炎

内科治療から大腸全摘出を体験して

私は山形県の日本海に面した小さな町に住む54才の男性です。
私も3年前の平成18年に潰瘍性大腸炎という厄介な難病にとりつかれ、大変辛い日々を過ごした体験者です。
結局私は発病して1年目で大腸全摘出手術の道を選び、平成19年に全摘出手術を行い、今日の生活に到っております。

私も闘病中に将来の不安、子供達や妻のこと、そして経済的な不安と、他の病気もとりついてしまうのではないかと思う程、毎日毎日思い悩んでおりました。
そうしたときに、同じ病気を体験した方達の体験談を聞く事が出来たらどんなに力づけられることだろうと日々思っておりました。
そうした経験から、私の体験談が少しでも、今この病気と戦っている皆様の力になれたら、そして希望の光を少しでも与える事が出来たらと思い、発病から今日までの経過を書き綴ってみる事に致しました。

私が体調に異変を感じはじめたのは、平成18年の11月中旬頃だったと思います。
それまでこれといった病気をした事の無い私は、大変な酒好きでこの日も焼酎のウーロン茶割りを飲み始めました。
するとこれまでこんな事は無かったのですが、急に便意をもよおし下痢になりました。
最初はそのうち治るだろうと安易に考えていたのですが、急激に便意をもよおす回数が多くなり、1日に8〜10回位はトイレに行ったかと思います。
これはいよいよ病院に行った方がいいと思い、近くにある行きつけの病院で診療を受け、下痢止めの薬を処方して頂きました。
病院に行った事で少し気持ちは楽になったのですが、薬を飲んで何日経ってもいっこうに下痢の症状は治りません。
私の職業は路線バスの運転手で、下痢の状態ではこの上無く都合の悪い職業です。
この下痢も今まで何でもない状態から急激に襲ってくるので、大変辛い思いを致しました。
日が経つにつれ、血の混じった粘液便が出る様になり、夜中も急な下痢の便意に襲われ、やっとの思いでトイレまで辿り着くような日が続きました。

そして発病から約1ヶ月少々で、なんとも言えない倦怠感に襲われるようになり、とうとう私立病院に入院する事となりました。
入院後は内視鏡検査等を行い、絶食をしながらの治療を行いましたが、まったく回復の兆しが見られず、病名さえはっきりしませんでした。
そして入院から約1ヶ月後にようやく病名は難病の潰瘍性大腸炎だと告げられました。
それは私が51才最後の日の夜、消灯時間になってからの事でした。
翌日52才の誕生日には、特定疾患認定の手続きをする事となり、悲惨な誕生日となりました。

病名もはっきりし、いよいよ難病との戦いが始まりました。

ステロイド剤のプレドニン、他数種類の薬を処方されましたが、私にはあまりステロイド剤の効果が見られないため、LCAP療法という、体内の血液をろ過し、発症の原因と思われる白血球を除去する療法を受けることとなりました。
この療法は、週に1回、約1時間かけての治療を1セット、5回行う事とし、その治療を開始して3回目を終えたあたりから徐々に効果が現れはじめ、最後の5回目を終えた後には
下痢も完全に治まり、普段から頻便傾向だった私ですが、健康だった頃よりも排便回数が減り、1日1〜2回程で治まるようになり、内視鏡検査をしても、先生も驚く程の回復ぶりでした。

いよいよ絶食してから約2ヶ月ぶりに食べ物を口にすることが出来るようになり、食事の時間が何とも待ち遠しく、ようやく病院食を口にした時には感激と有り難さで涙があふれて来ました。
そして入院から約2ヶ月半のときを経て、ようやく退院の日を迎えることが出来ましたが、先生からは
『この病気は完治する事の無い難病です。今は緩解期で完治したのではありません。再燃までの期間は個人差はありますがまた発症すると思って下さい。』
と言われました。
しかし私は、この病気に対しての知識が全く無く、こんなに良くなったのだから再燃なんて簡単にしないだろうと、安心しきった気持ちで退院しました。
退院後は栄養士さんからの指導に基づき、食事内容に気を遣いながら自宅での療養生活を送っておりましたが、日が経つにつれ徐々に自分の好みの食事に変わって来ました。しかし後で考えると食べ物はあまり影響は無いみたいです。
そうこうして自宅での療養生活も1ヶ月経ち、体調も万全の状態でいよいよ職場に復帰致しました。
そして復帰後、約2ヶ月半位経ったある日、また少々急に便意をもよおす様な感じになり、それが再燃の始まりでした。
したがって、2月中旬過ぎに退院して6月上旬頃にまた再燃しましたので、緩解期は約3ヶ月半位と、自分の場合大変短い期間でした。

再び通院する事となり、ステロイド剤を増量したりして暫く様子を見ましたが、症状はいっこうに回復の兆しが見られず、徐々に以前の様な症状に悪化していきました。
そして発熱と倦怠感に襲われるようになり、とうとう7月12日に2度目の入院となりました。
私はふただびの入院でようやくこの病気について真剣に考えるようになり、職場の同僚や従兄が一生懸命この病気の情報を収集してくれました。
その情報により様々な知識を得る事が出来ましたが、知識を得るにつれ、将来の不安感も一層増す事となりました。
まず第一に、2〜3ヶ月間の長期入院で内科的治療をして、1時的に治っても、また再燃し、生涯に亘り入退院の繰り返しとなる事。
そしてその様な状態では今の職場を退かざるを得ない事。
第二に10年後位には健常者よりも大腸癌になる確率が高く、そしてその発生した癌が定期検査をしていても、なかなか見つけにくい事。
第三に、ステロイド剤を長期間服用していると、様々な重大な副作用が現れる可能性が高い事(糖尿病、骨粗鬆症、大腿骨骨頭壊死、等々)
インターネットによる情報では、累積投与量10.000mgを超えたら大腸全摘出手術を考えた方がいい。というような事も載っていました。

そうした様々な事を考えると私の気持はいつしか、大腸全摘出手術の方向に傾いて行きました。
その頃2度目の入院では前回の治療で効果があった、LCAP療法を行っておりましたが、前回のような回復が見られない状況にありました。
そんな時に得た情報の中に、順天堂大学の大草先生による、ATM療法という画期的な療法があることを知り、色々と調べると幸い山形の県立中央病院でもその療法を受ける事が出来るとの事なので、入院中の私立病院から紹介状を書いて頂き、一時外出をして中央病院の内科の先生を訪ね、その療法の説明をして頂きましたが、先生の説明では今現在誰にでも効く訳ではなっく、あまりおすすめ出来ないという話の内容なので、その治療法は残念ながら断念し、入院中の病院に戻り、再びLCAP療法での治療を5回〜10回へと増やし、続ける事としました。
治療を続けるうちに徐々に回復しては来ましたが、何しろ今治って退院しても、又、必ず再燃すると判っている訳で、普通の病気で入院している患者さん達のように、早く良くなって退院しようという意欲が今ひとつ湧きませんでしたが、思い直してとにかく今は余計な事は考えず、まず早く治して退院する事に専念しようと、思いを改めました。
そして1回目の入院と同じ様に、約2ヶ月半の入院期間を経てようやく退院となりました。
しかし1回目の退院時程のスッキリとした回復ではありませんでした。

そして退院後3週間程自宅で療養をし、再び職場に復帰しましたが、復帰して2日目で又、再燃の症状が現れ始め、また絶望の淵に立たされました。
また辛い入院生活がに戻るのかと思うと、切なさとやるせなさで涙が込み上げて来ました。それは10月20日過ぎのことでした。
私の思いもいよいよ本気で大腸全摘出手術を考えるようになり、手術は自宅からの車で2時間半位の所にある、山形県立中央病院でして頂く事を心に決めて病院に向かいましたが、前回担当して下さった内科の先生から
『まだ発症してから1年しか経ってないのだから、もう少し様子を見てもいいのでは?』
とのアドバイスを受け、とりあえずしばらく入院をして様子を見る事にしました。
入院後は以前から使用していたプレドネマを注腸しながら、薬を服用しての治療で様子を見ておりましたが、内視鏡で検査をしてみたところ、予想以上に大腸が痛んでおり、摘出手術をしても何の不思議もない状態にまで痛んでおりました。
いよいよ大腸全摘出を決断する時が来ましたが、それでこの病気から解放されると思うと、摘出後多少のデメリットはあるものの、生命や日常生活には大した支障は無い様なので、決断に迷いはありませんでした。
摘出後にデメリットが生じても、自分よりまだまだ思い難病で苦しんでいる方達の事を思えば、多少のデメリットは覚悟の上でもありました。

いよいよ52年間お世話になった大腸とお別れする日、12月11日の朝となりました。

病室で意識がもうろうとなる薬を飲み、家族らが見守る中、ストレッチャーに乗せられ9時少し前に手術室に向かいました。
手術室では麻酔の注射をうたれ、そこからは意識、記憶が全くありません。
麻酔から目が覚めたのは、12時間に及ぶ長い手術を終えた夜の9時でした。
病室に運ばれて来た私の頬を妻がそっと撫で、娘が涙を流していた事を、まだもうろうとした意識の中に記憶しております。

手術後は人工肛門(ストマー)からの排便となりますが、数ヶ月の辛抱です。
数ヶ月後には2期手術を行い、ストマーを塞ぎ、肛門より排便出来るようになります。
大腸摘出手術は患者に負担のな腹腔鏡手術で行った為、手術後の傷跡もほとんど無く、痛みも激痛と感じられるものはありませんでした。
手術後、通常は2週間程で退院となりますが、私の場合、術後の経過も順調で身体的には退院しても良い状態なのですが、大腸全摘出の為、便が水溶液となって排便される為、ストマーに付けるパウチ(便が入る袋)の看護士さんによる交換練習指導と、自分に適したパウチの選択に日数がかかり年末の12月29日に退院致しました。

退院後は自宅で自分で初めてのパウチ交換です。
私の場合は3日毎に交換するパウチを使用していました。
交換作業はなかなか手際よく出来るのですが、厄介なのは交換の途中にストマーから何の前ぶれもなく便が出て来るのには難儀しました。
出て来る感覚が全く無く勝手に出てくるので大腸の動きが鈍い寝起時に交換したりと、色々と自分で交換のタイミングを見計らいながら交換致しました。
慣れてくると交換の煩わしさはそう感じなくなりましたが、便を堅くする為の薬を服用してはいるものの、食べ物飲み物によっては水溶便となる為、そうした場合はパウチをトイレで空ける回数がどうしても多くなりました。
パウチを装着するに当って一番心配したのは、日常生活の中で装着部からの漏れを心配したのですが、時間をかけて自分にあったパウチを選んだ為、装着時に漏れた事は一度もありませんでした。
ストマーは増設してから一応3ヶ月位で塞げる事が出来ますが、あまり急いで塞がない方が良いという先生のアドバイスもあり、私の場合は、7ヶ月程の期間をおいて、2期手術(人工肛門閉塞手術)を行う事とし、それまでの間はしばらく休んでいた肛門を絞める為の括約筋のトレーニングを日々自分で行い、手術後の肛門からの排便に備えておりました。

2期手術は1期手術程の手術時間はかからず2〜3時間位で終えました。
手術後、暫くはどうしても便が漏れますが何も心配することはありません。
漏れない状態で退院した方は1人もいないとの事でした。
手術後は大体2週間位で退院なのですが、私の場合は食事をしても体調に何の異変も現れず良好なので10日間程で退院致しました。
中には食べ物を食べると腸閉塞になる方もいるそうで
そうなると少々厄介なことになります。

さぁこれで私の潰瘍性大腸炎の外科手術も全て終わりました。
やっとあの難病から解放されました。
副作用の心配をしていたあのステロイド剤、プレドニンも1期手術を終えた後、徐々に減量していき2期手術前にはもうすでに服用は終わっておりました。
これからは徐々に体調を整えながら日常生活で支障無く排便が出来るよう、時間をかけて回復を待つしかありません。
手術前には、仕事が仕事なだけに、職場復帰出来るような状態になれるかどうか、正直のところ大変心配しておりましたが、日増しに排便の状態も良くなり、8月一杯自宅で休養をし、9月1日より職場に復帰致しました。

今現在、職場に復帰してもうすでにまる1年以上経過致しましたが、体調はいたって良好です。
私の場合、運転手の仕事の他、漁業にも従事しており、体力的にも結構重労働な作業ではありますが、何の支障もなく頑張ってこなしております。
食べ物は何を食べてもOK。アルコールもOKです。
但し、大腸、直腸、肛門粘膜を摘出していますので、デメリットも当然あります。
一つは排便回数が多くなります。
私の場合は1日8回位です。
しかし回数は多いものの、発病中の下痢のようにトイレに急いで駆け込まなければならない様なものではありません。
自分で十分我慢出来ますので何の心配も支障もありませんのでご安心下さい。
もう一つはちょっとした瞬間に水溶便が少量漏れる時があります。その為、小さめのパッドを着用しています。
又、就寝時にたまに少量の便が漏れる時がありますので、用心の為パッドを使用して休んでおります。
先生のお話ですと、年月が経つに連れて排便回数も元に戻り、就寝時の漏れも無くなるとのことです。
但し、水溶便の時は少量の漏れはあるかも知れないとの事でした。
しかしこれら多少のデメリットはあるものの、私の場合は難病を抱えている時より遥かに精神的にも楽になり、生活の質感も飛躍的に向上致しました。

重大な物事について思い切った決断をする時
[断腸の思いで...]
と言う言葉がありますが、大腸を全て摘出するという決断は正に断腸の思いでの決断であります。
今、私は自分の思い切った決断に間違いは無かったと妻と共に自負致しているところであります。

潰瘍性大腸炎という難病を抱え、今苦しんでいる皆様に決して大腸全摘出手術をお勧めすろものではありませんが、今この病気で苦しみ、お悩みの皆様の心の中に、少しでも希望の光を与える事が出来ればと思い、私の体験、発症から入院、再三にわたる内科治療、そして大腸全摘出手術を経て、今日までの道程を書き綴ってみました。

皆様の参考となればこの上無い幸甚と存じます。

コメント(3)

6月に彼が大腸全摘出の手術をすることを決めました。
彼と彼の家族は近々詳しい説明を聞きに行くのですが、私はまだ家族ではないので私としても凄く心配でしたので、凄く参考になりました。
ありがとうございました。
色々慣れるまで大変みたいですが出来るだけサポートして頑張りたいと思います。
潰瘍性大腸炎を患いもぉー20年あせあせ(飛び散る汗)緩和と再燃の繰り返し泣き顔参考になりましたグッド(上向き矢印)
去年8月に発症し5月中旬に重病し今入院三週目です
大変参考になりました

僕も入院して始めて事の重大さに気づきました涙

それまではステロイドの副作用すらろくに知らなかったのでふらふら

今将来の事を真剣に考えています

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