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最新ハリウッド映画釘付け評論会コミュのアメリカン・ギャングスター

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 リドリー・スコット監督作。デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ主演。
ニューヨークに実在した黒人のドラッグ・ロード、フランク・ルーカスと彼を執念で捕らえ最終的には警察に協力させたNYPDの刑事、リッチー・ロバーツの物語の映画化。

釘付け度指数: 85

 いきなり余談ですが、去年ニューヨークにてこのタイトルを編集中の作業室にお邪魔する機会に恵まれました。去年の10月31日はハロウィーンなのでよく覚えています。私の知り合いでもある横山智佐子さんはハリウッド業界で活躍するアシスタント・エディターで、「グラディエーター」の編集にも携わった方です。

 その日はハロウィーンのパレードで6番街は大混雑。そのスタジオがあるオフィスビルへは人垣と通行止めフェンスをかいくぐりようやく辿り付いた。忙しい中、横山さんはいろいろ仕事の話をしてくれて、PC上でAVIDという業界の編集ソフトに乗っかっているコマ切れのデンゼルを垣間見せてくれた。上の写真はその日の彼女を撮影したものです。その時点ではタイトルは明かされませんでしたが、その日からずっとこの映画を見る日を心待ちにしてました。


 いんや〜、長い映画でした時計。実に2時間37分。同監督、同主演の「グラディエーター」と同じ上映時間です。でもさすがはリドリー・スコット。ほぼ完璧とも言える演出でしっかりと釘付けにしてくれました。長いけど、長さを感じさせたけど、なおかつ釘付けにさせてくれたという見応えのあるタイトルです。

 リドリー・スコットの力量もさることながら、デンゼル・ワシントンの存在感は圧巻ですね。「デジャヴ」のようなパッパラな役よりは、「マルコムX」や本編のような史上の人物がよく似合います。「トレーニング・デイ」でアカデミー賞を仕留めた悪役は圧巻だったけど、本編ではもっと思量深いスマートな悪役を好演しました。
 
 犯罪ドラマというよりは、デンゼルとラッセルそれぞれの葛藤を対照的に書き込んだヒューマン・ドラマの要素が強いですね。悪いことをして富も美しい白人の妻もリスペクトも勝ち得た麻薬王と、正義を貫いて貧乏も家庭崩壊も中傷も受け入れるデカ。お互いに「オレ様の生き様こそ正しい」と主張しあうプライドをかけた戦いが監督の技術と役者陣の演技によりあたかもドキュメンタリーのように自然に描写される。

 ラッセル・クロウも野暮ったく不器用な刑事を好演しましたが、やはり良いところはデンゼルに持ってかれた感は否めません。デンゼルはタイまで自ら赴き、ベトナム戦争中の軍隊をも巻き込んで麻薬ルートを築き、ノース・カロライナに残した大家族をしっかりと愛す。全くもってスマートにカッコよく描かれたが、ラッセルの方は実生活よろしく短気で女房子供も手放すダメ亭主でいいとこなしです。最も刑事としての辣腕ぶりはカッコいいですけどね。

 キューバン・グッデン・JRもちょっと出てますが、彼らしからぬ悪役を好演してました。

 悪徳刑事を演ずるジョシュ・ブロリン、最高です。現在公開中の"No Country for Old Men"では主役ですが、これまた最高!このコーエン兄弟監督の最新作、かなり個性がドギツいタイトルでたまらないので、あとでまたトピ立てます。

 このタイトルをまとめるとすれば、物語が犯罪史実なので「爽快感」は得られずとも「満腹感」が得られます。事は「正義が勝って悪は滅びる」という単純なものではない、という現実を再確認させられてしまいました。

 今巷でよく言われてる「勝ち組」「負け組」。「勝ち組とはなんぞや?」「そんなもん、誰がいつ決める?」「勝ち組たって最後に負けとるやん」「負け組でも最後に笑えれば勝ちや」みたいなメッセージを個人的には受け取った気がしました。




 
 

 

コメント(15)

確かにデンゼル・ワシントンはかっこよかったです↑ 麻薬王と刑事の戦いっていう、だいたいの流れはわかるけれど、詳細が理解できませんでした。個人的な英語力の問題です↓w 日本語の字幕が必要ですね、これは。内容がちゃんと理解できれば、個人的にこの映画かなり好きだと思う。

>Eimy♥
 うん、この映画、麻薬王と刑事だけじゃなくて、それぞれの家族と仲間とかイタリアン・マフィアとか米軍隊とかタイの麻薬親分とか悪徳刑事とか登場人物がいっぱいだからねぇ、無理もないよ。濃い映画だったね。日本語DVDがでたら改めて鑑賞しよう!
 昨夜、公開中の映画をまた同じ映画館で見て参りました。「ボーン・アルティメイタム」です。今度は25才になった息子を強引に連れて。その後夜中の2時過ぎまでゴルフの打ちっ放し、それにつきあワイフ。いったいなんという家族か?

 映画の予告で「アメリカン・ギャングスター」が流れていました。この二人の対決、本当に楽しみです。しかも大好きなリドリー・スコット監督。ホント、たまりません。日本ではこうした大スターの対決映画の記憶がほとんどありません。強いて云えば古いですが「座頭市と用心棒」です。しかしこの映画、勝新が製作なのですが東宝系の岡本喜八監督でした。最近見たのですが、座頭市の匂いがしないのです。喜八監督が二人をリベラルに描けず(二人に気を使いすぎて?)、駄作となってしまいました。「ヒート」のアルとデニーロの対決は良く描けていた思います。また二人の映画化の話が出ているので楽しみです。いつか日本で、スターに気を使わず映画そのものに集中できる監督の出現と二人の対決が見られる映画を待ち望んでいます。
横山さん凄い!カッコイイ。
ハリウッド映画と言っても、日本人も沢山関わっているんですよねー。
デンゼルも大好きなので、これも絶対見たいと思ってました!
TJXさんの釘も高いので、安心して見に行けますね手(チョキ)
>グッドラックさん
 映画に打ちっぱなしにお付き合いするご家族なんてステキですね。さながらアメリカン・ギャングスターのデンゼルにとことん付き合う(付き合わされる?)家族のようです。

>また二人の映画化の話が出ているので楽しみです。
来年公開の"Righteous Kill"ですね!アルとデニーロは共に刑事の役のようです。楽しみですね。ところがもっと驚いたのは、その「ヒート」のリメイク?の交渉が進んでいるのですよ!それも出演がデニーロとアルで95年作のまんまの役で!なにをどうリメイクするんでしょうかね?
>ナッティさん
 カッコイイのですよ、彼女は。現在はハリウッド進出を目指す日本人の為の映画スクールの経営者でもあります。今後のハリウッドはますますグローバルなのでより多くの日本人に活躍して欲しいですね。
やっと先日見てきました。
TJXさんのおっしゃるとおり長〜い!けど充実。
本当なのか?と思うところもあるけど本当なんですよね生き証人がいるって事は。
まあ年寄りの話が長いのは当然ってことで・・・。

しかし麻薬大国とは聞いていたけど、つい最近までアメリカってこんな大変なことになっていたんですね。
思えばその後のTVドラマも刑事モノは麻薬がらみ。
スタ・ハチしかり、マイアミバイスしかり。
麻薬を取り締まりまくってましたね。
あれだけ蔓延してりゃーね、そりゃそうでしょうとも。

この映画の二人の対比は白人と黒人ってとこも重要ですよね。
それぞれの抱えるバックボーンが。

腐ったみかん系の白人警官どもは見ていて本当に憎たらしかったですね。
まとめて生ゴミに出したかった。

主役に思い入れ系の男性の方々はどうでもいいかもしれないけど
「妻」目線言うとどっちも辛いですよ。
ダメデカは志が素晴らしいから応援したいけど、危険な仕事に出たきりじゃ待つ身はたまらない。
麻薬王も裕福にはなるけど、人を麻薬漬け廃人にして成り立つ仕事なんて絶対やめてほしい。
「新たな純粋な命を生み出す」役目のある女性という種ならかなり悩むはずです。
でも愛されてるからOKなのか?
私ももし黒人に生まれていたら、今まで人種差別を受けていたんだから「成功」すれば別にいいのよって思うんだろか。

やっぱりアメリカって大変な問題を抱えているようですね。
そして、次に必ず同じような問題が日本でも始まるのですよ。

リドリー・スコット様流石です。
とてもよく出来た映画、ご馳走様でした。

釘付け度88(長くてやっぱりちょっと疲れた)
>本当なのか?と思うところもあるけど本当なんですよね生き証人がいるって事は。
いや、本当じゃないみたいですよ。なんつったってこの映画を見たフランクルーカスは『これは本当じゃない、おとぎ話だ』ってコメントしてますから。

それにしても見応えある映画です。『フレンチコネクション』と『グッドフェローズ』を足して2で割った映画ですね。
>『フレンチコネクション』と『グッドフェローズ』を足して2で割った

同感、同感。『グッドフェローズ』は20年近く経つ映画でしたが、一番最後のカットで帽子を深くかぶった奴(確かジョー・ペッシ?)が観客に向けてチャカを連射して、セックス・ピストルズの曲に合わせたエンドロールが始まって、マフィア映画としてはニューウェーブだったんですよねぇ。「アメ・ギャン」のエンドロールも懐かしい「パブリック・エネミー」で〆てたけど、たとえ舞台設定や選曲は古くてもさらにニューウェーブでしたね〜。
>フランクルーカスは『これは本当じゃない、おとぎ話だ』ってコメントしてますから。

・・・そうなんだ・・・バッド(下向き矢印)

でも面白かったからいっかグッド(上向き矢印)
>でも面白かったからいっか

そうです。映画ってのはおもしろければなんでもいいのです♪
 今日鑑賞してきました。めちゃめちゃ面白かったです。僕は長さをまったく感じさせられませんでした。

 野獣みたいな顔なのに頭脳を遣う役どころのラッセルクロウが大好きです。デンゼルも、かっこいいですね。エヴァからもらったコートが滑稽なのも、スーツ姿を引き立ててる気がしました。

 個人的には、フランク逮捕から始まった芋づる捜査の過程で、フランクにはもうちょっと葛藤してほしかったです。捜査に協力したところで社会が完全浄化される見込みなんかないのに、良くも悪くも彼を育んだ麻薬社会という環境を清算してしまえるのは、身を切る思いなはずです。そこらへんの、「フランクが家族への思いと麻薬社会への思いで揺れるシーン」をもうちょっとネバっこく描けば、ラストの「HIPHOPの街に投げ出された浦島太郎」のシーンの切なさも、より効果的になると思ったんですが、皆さんはどうでしょう?


 あ、あとクレジットが流れ切った後に、観客に向けて銃が撃たれるカットが入っているのは、>10で仰ってるグッドフェローズという映画となんか関係あるんでしょうかw俳優の顔も認識できなかったんで、僕の中で意味が分からないシーンなんですが、他作へのオマージュというなら納得いくような。いかないようなw
>エスイさん
>クレジットが流れ切った後に、観客に向けて銃が撃たれるカットが入っている

ええっ!!そうなんですか!?それは見逃した!それは「グッドフェローズ」へのオマージュである可能性が大ですね。チェックしなくては。

やっぱり最近の映画は最後の最後まで観なきゃダメですね。これからの映画は「スネークフライト」みたいにクレジットと一緒にミュージックPVでも流せばいいのにね。あとジャッキーチェンのお約束NG集とか。まぁ、ジャンルは限られちゃうでしょうけど...

 

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