ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

君島三郎・死力回復センターコミュのちゃんとした飛行機に乗る。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
これはあまりよく知られていないことだが、
ちゃんとした飛行機というものには
その機体をおおう外被というものがまったくない。
それどころかおよそ装置や機材の類が省かれて、
ただ矢印のような骨組みがあるばかりだ。
だからさんまの骨の大きなのに
乗客が乗っかるという格好になる。
もちろんシートベルトなんてものもない。
そしてこれもあまりよく知られていない話であるが、
そのような飛行機に乗ることのできる乗客には、
身を守るような器具等はいっさい不要なのである。
それはそのような飛行機に乗る乗客のこころが
飛行機の飛ぶということとまったくひとつになっているからだ。
ちゃんとした飛行機は目的地に向かう場合、
いったん大気圏の外にまで出る。
それは乗客に出発地と到着地の位置関係を一挙に知らしめるため、
それともうひとつだいじなのは、
地球というもの、地球そのものの存在を知らしめるためである。
これなどはもうまったく知られていない話だが、
ちゃんとした飛行機に乗るほんとうの意味はこのことにあるのである。
どういう具合でだか自分は今日、
そのちゃんとした飛行機に乗ることができた。
ちゃんとした飛行機は目的地のはるか上空にまでいたると、
いきなりまっ逆さまに急降下する。
人工衛星の大気圏突入と同じ要領だ。
日本列島の竜の落とし子のようなかたちが見えたかと思うと、
ものすごいスピードで落下が始まった。
恐怖感がまったくないというわけにはいかない。
しかし、こういうときはもうその動きに身を任せるよりほかないのだ。
息を吐いて、こわばりをゆるめて。
と、思う間もなくちゃんとした飛行機は着陸した。
これもまたまったく知られていない話なのだが、
そのようなちゃんとした飛行機の空港というのは
だいたい一風変わった小学校の理科室になっているのである。
厳密にいえば着陸した途端、そのさんま的機体すら消え
乗客はその理科の実験に参加しているという寸法になる。
この日も三人一組でチャンバラ実験というのをやっていて、
騒がしさからいっても空港の雰囲気は十分満たしていた。
このような小学校には先生というものが存在しない。
先生がいなくて何が学校だというような向きも存在しない。
小学生だからほとんどがふざけ半分の実験で、
しまいには何をしてるのかすらもわからなくなってしまうのだが、
そこは小学生だからそれでなんの問題もないのだ。
自分はこのような他愛もない感じを好ましく思う方なので、
たいへん喜ばしい気持ちになって中庭に出た。
そこにはこないだ亡くなったはずの叔父さんがいて、
生前と変わらぬ壮健な時分の様子で声をかけてきた。
そのとき自分は「こっちへ来たのだ」という実感をもった。
「こっち」というのはいわゆる死後生ではなく、
もうひとつの可能性の方である。
飛行機はそのための乗り物だったのだ。




「死力回復センターML」2002/10/10

コメント(8)


この叔父さんが亡くなったことを
片岡さんとても驚いていましたね。
すごく健康管理に気を使う方だったそうで、
そんな人でもあっけなくいなくなってしまうことを
すごく深刻に受け止めていました。
考えちゃってました。スルーしてませんでした。

それにしてもこの完成度!!!
>ズートさん
改めて読んでみても、ものすごい完成度ですよね。
うーん。
唸らざるをえないです。。。
>もりもっさん
レス速すぎ指でOK

>ヨーコさん
理作で。理科室にオサムはいってマスね。
なんか原風景に帰ってく感じ。。
ダリーナさん
そのベースは何か有りですね。
音楽サークルわかります?

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

君島三郎・死力回復センター 更新情報

君島三郎・死力回復センターのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。