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「フリーライターにはまだ遠い」コミュの第12章 フリーライター2年生

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 思えば私がアルバイトを始めたのは、ライターとして上手く取材の段取りを組み、カメラマンに適切な指示を出して、効率の良い取材をする事に自信がなかったからだった。それが、今の私にはすべて上手にできてしまっている。たった2ヶ月の間に私の何が変わったのだろう。どこが成長したのだろう。いや、多分何も変わっていない。どこも成長していないと思う。自信がついた訳でもない。ただ、ちょっとだけ仕事に慣れた。それだけなのだ。
 もう一度、フリーライターとしてやっていけるかもしれない。やっていっても良いのかもしれない。そういう気持ちが私の中に涌いてきた頃、絶妙なタイミングでまたしても仕事の依頼がやってきた。

 私はアルバイトをしていた頃から、あるインターネットの掲示板に、「情報誌を中心に仕事をしているライターです。何か仕事がありましたらご連絡下さい」とメッセージを載せていて、それを見たカイロプラクティック専門誌の編集者がメールをくれたのである。カイロプラクティックには全く興味がなかったが、フリーで仕事をするのなら色んな事をやってみようと思っていたので、ここの仕事は快く引き受けた。

 仕事は、健康博覧会の取材やカイロプラクティック専門学校の紹介記事を書くことだった。隔月で発行している雑誌だったのであまり仕事はなかったが、私の他にライターを使っていなかったこともあって、この雑誌の編集者達はかなり私を頼ってくれた。

 この頃は、ライターだけで生活していけるほどの仕事も、もちろんギャラももらっていなかったので、短期のアルバイトを繰り返しながら細々と暮らしていた。多分、親元に住んでいなかったらこんな生活はできなかっただろう。最初にライターとしての仕事をさせてもらった動物雑誌や、広告代理店を辞めてから持ち込みに行ったフリーぺーパーの仕事なども少しはやっていたが、本職の合間にアルバイトをするというよりは、アルバイトをしながらライター修行をしているような生活で、まだまだプロのライターだと自信を持って言えるような状況ではなかった。

 しかし、季節は春。何かを始めるにはもってこいの季節ではないか。大学を卒業してからちょうど1年。何度もやる気を出しては挫折し、落ち込んだり辛い思いもしてきたが、何とかここまでやってくることができた。やってきてはいないのかもしれないが、1年の間ライターになることを諦めないで過ごしてこられた。よし、ここでひとつ、気を引き締め直して頑張ろう。と奮起した24歳の春だった。

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