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課題分配のコミュコミュの喀血

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喀血
1.喀血の定義
  喀血とは、気道または肺からの血液を喀出することをいう。すなわち、咽頭・気管・気管支・肺実質からの出血をいい、咽頭・鼻腔・口腔などからの出血は喀血とはよばない。量的には2〜5ml喀出した場合をいい、それ以下の場合は血痰という。

2.喀血の性状
  喀血は、鮮紅色で、泡沫を含み、凝固性が低く、アルカリ性である。ただし喀血の性状は、喀血の量および状況により変化することがある。
 1)喀血の量および状況による性状の変化
  ・小喀血(10〜20ml、杯に1〜2杯程度)
    →喀痰と混和しているか純血液
  ・中喀血(20〜100ml、コップあるいは茶碗に1杯程度)
    →泡沫を含んだ血液
  ・大喀血(100ml以上あるいは24時間以内に600ml以上の喀血)
    →鮮紅色、咳嗽、泡沫を含まないこともある
  ・出血直後に喀出された血液
    →鮮紅色
・気管支内に停滞してやや古くなった血液
  →暗色、凝固血
  ・喀血液が一度胃内へ嚥下されてから吐出されたもの
    →胃液の作用を受けて暗褐色
 2)喀血と吐血および上気道出血との鑑別
  多量の血液を吐いている患者に遭遇した場合は、喀血か吐血かの鑑別をすみやかに行う必要がある。
  また吐血以外に鼻腔、口腔、歯根部などからの出血と鑑別する必要もある。
 原因疾患…呼吸器・血液・心疾患など
 発現状態…咳嗽時に排出、呼吸困難、胸内苦悶を伴いやすい
 性状…流動性、泡沫状
 色…鮮紅色、時間経過によって暗色
 反応…アルカリ性
 食物残渣…なし
 糞便…正常

3.原因・誘因とメカニズム
 A.外傷
  ?肋骨骨折
  ?胸部外傷
   →外傷による肺損傷に生じる。骨折した肋骨の断片が肺実質に刺さった場合が多い。
 B,異物
  ?弾丸の破片
  ?気管支結石
   →異物が刺さったとき、また以前に入った異物が移動したときも、その機械的損傷によって出血する。
 C.血管壁の障害
  ?僧帽弁狭窄症、高血圧による左心不全
   →肺うっ血による漏出性の出血により血痰を生じる。また、左房圧が上昇すると、肺静脈を経て左房に至る血液還流が妨げられ、それによって気管支静脈は著しく怒張し、出血しやすくなる。泡沫状の血痰が特徴である。
  ?肺塞栓、肺梗塞
   →気管支動脈血流の流入、肺動脈血流の逆流、あるいは組織の壊死による説などがあり一定していない。イチゴゼリー様の血痰が特徴である。
  ?大動脈瘤破裂
   →大動脈瘤が気管内で破裂して生じる。即死をまねく大喀血を起こしやすい。血痰が持続することもある。
  ?急性肺水腫
   →血管の透過性の亢進により生じる。泡沫状の桃色の喀痰を大量に喀出する。
  ?肺動静脈ろう
   →血流量の増加に伴う肺うっ血により、あるいは動静脈ろうの血管壁が脆弱で薄いために、気管支内に破裂して喀血を生じる。
 D.炎症
  ?肺結核
   →石灰化した肺門リンパ節が気管支腔内へ穿孔することによって生じたり、空洞内の露出した血管の破綻などによって生じる。結核の治療、とくにINH(イソニアジド)与薬時の毛細血管の透過性亢進に伴う炎症性反応により、喀血することもある。程度は血痰から大喀血までさまざまである。
  ?気管支拡張症、慢性気管支炎
   →気管支動脈の血管増生・拡張・屈曲が著しく、肺動脈枝との間に吻合を生じて形成された動脈瘤の破裂により生じる。多量の喀痰に少量の血液が混じった血痰を特徴とするが、しばしば大喀血も見られる。喀血の原因として頻度が高い。
  ?肺炎、肺化膿症
   →組織の破壊、気管支動脈の拡張・屈曲などが原因となり血管壁の破綻をきたす。多量の喀痰にさまざまな程度の血液が混じる。さび色や淡紅色の血痰がみられる。
 E.腫瘍
  ?肺がん
   →気管支腔内に腫瘍が露出し、血管壁の破綻をきたす。一般にがん病巣周囲には、気管支動脈の毛細血管の豊富な分布があり、これが病巣内に浸透し広がっているうえに組織が壊死性変化を起こしやすいため、しばしば出血がみられる。腫瘍の部位や進展様式により喀血の出現頻度は異なる。少量の血液が混じった喀痰が持続的にみられる。通常、大喀血は少ない。50歳以上の男性に多い。
 F.出血性素因
  ?白血病、血友病、紫斑病
   →血液の凝固機構の障害により、粘膜出血が起こりやすい。さまざまな程度の血痰、喀血がみられる。
 G.その他
  ?肺吸虫症
   →幼虫は、腸管から腹腔組織内に侵入し、横隔膜を経て肺内に入り、肺組織を侵蝕しながら移動して空洞をつくる。破壊された組織は出血を伴って喀出される。喀痰とよく混和したイチゴゼリー様の血痰がみられるが、大喀血をおこすこともある。
  ?肺がん患者への抗がん薬与薬
   →がん組織の破壊、脱落によって生じる。
  ?抗凝固薬の過剰与薬
   →血液凝固性の障害によって生じる。抗凝固薬は、肺塞栓症、心筋梗塞などの治療に用いる。
  ?肺がん患者への放射線療法
   →がん細胞に侵された血管が脆弱になって、気管・気管支内で破壊して喀血を生じる。
  ?経気管支的肺生検(TBLB)
   →人為的な血管壁の破壊によって生じる。肺がんや慢性疾患の確定診断として行われる。
  ?代償性喀血
   →月経時に代償性の喀血を生じる。

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