若年期より長い年月に亘って、後期サルトルの「弁証法的理性批判」を解読しようと苦戦しています。邦訳もあるのですが以前原書をパリの書肆から取り寄せて、幾度と無く中断を挟みながら間歇的に自己流で邦訳しています。近年、晩年の「倫理学ノート」などが発見されたようですが、未読です。書を読む時はその本が書かれた年代が大きな意味を持つと思われますが、「批判」(La Critique de la Raison Dialectique」が公刊されてからもう半世紀近くになります。既に古典に属しますが、自分にとってはいつも新鮮に映ります。
宜しくお願いします。
取り合えず、「弁証法的理性批判」の内、既訳の訳本を手本にして、序論の部分の比較的分かりやすい「方法の問題」(La Question de Methode)は、数年前に自己流に訳し終えましたが、本論の部分に入って途中から訳出を今中断しています。ご承知かも知れませんが、「方法の問題」はそれ自体で完結した別の題名の論考を改めて、「批判」の序論としています。そういうわけで浩瀚な「批判」の原書二冊も埃を被ったまま、書架の片隅に眠っています(笑)。