他の映画もそうですが、この映画もトピックを立てて話す価値の
ある映画です。皆さんもそれぞれ思い入れや、好きなシーンが
あると思います。
私は、沢山有り過ぎて挙げきれませんが、桑畑三十郎が清兵衛側に
自分を用心棒と売り込むべく、丑寅側の無宿者３人をたたっ切って
から桶屋に「桶屋！棺桶二つ、いや、多分三つだ！」と言って
テーマ曲が流れるまでのシーンが最高に好きですね。他にも沢山
あり過ぎますけど。
他に印象に残っているものでは、山田五十鈴が息子に三十郎を殺す
ようにけしかけて、「人を一人殺しても何人殺しても縛り首になるのは一回だよっ！(みたいなセリフ)」と言う所です。この女優は
「蜘蛛巣城」でも「どん底」でも凄みを効かしてくれましたね。
ある映画です。皆さんもそれぞれ思い入れや、好きなシーンが
あると思います。
私は、沢山有り過ぎて挙げきれませんが、桑畑三十郎が清兵衛側に
自分を用心棒と売り込むべく、丑寅側の無宿者３人をたたっ切って
から桶屋に「桶屋！棺桶二つ、いや、多分三つだ！」と言って
テーマ曲が流れるまでのシーンが最高に好きですね。他にも沢山
あり過ぎますけど。
他に印象に残っているものでは、山田五十鈴が息子に三十郎を殺す
ようにけしかけて、「人を一人殺しても何人殺しても縛り首になるのは一回だよっ！(みたいなセリフ)」と言う所です。この女優は
「蜘蛛巣城」でも「どん底」でも凄みを効かしてくれましたね。
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コメント(277)
＞パンチョさん
>『隠し砦の三悪人』では、「山名の鉄砲足軽」です
それも全然気付かなかった（笑）。
私的に、千葉サンが出てる黒澤作品って
『生きる』と『七人の侍』だけだと思ってたんで意外でした。
もっとちゃんと見ると、他にもいろんな人がいろんな役で出てるのかな。
ってことでさっき、黒澤サンの弟子であるスピルバーグの
『インディージョーンズ レイダース失われたアーク』
をちょっとだけ見ました。
やっぱ世間的に評価されてるだけあって
非常に上手い見せ方だな〜、って思う部分が何ヶ所かありました
（お話や脚本の内容はおいといて、やっぱり見せ方は上手い！）。
けど、黒澤作品と比べて観た場合、
個人的にその評価はちょっと違うものでした。
この作品の冒頭部分は他の方も指摘してるように
『用心棒』の冒頭と同じ感じですよね。
でも今回改めて見てみて、
このトピックの１４７でちょこっと述べさせていただいたような
脚本の内容と主人公のキャラの描き方は
（『用心棒』に比べ）今ひとつだと思いました。
もちろん、だからといってスピルバーグがダメだとは思いません。
彼は彼なりに素晴らしいと思います。
んで、それ以上に黒澤サンがスゴいってことだと思いました。
>『隠し砦の三悪人』では、「山名の鉄砲足軽」です
それも全然気付かなかった（笑）。
私的に、千葉サンが出てる黒澤作品って
『生きる』と『七人の侍』だけだと思ってたんで意外でした。
もっとちゃんと見ると、他にもいろんな人がいろんな役で出てるのかな。
ってことでさっき、黒澤サンの弟子であるスピルバーグの
『インディージョーンズ レイダース失われたアーク』
をちょっとだけ見ました。
やっぱ世間的に評価されてるだけあって
非常に上手い見せ方だな〜、って思う部分が何ヶ所かありました
（お話や脚本の内容はおいといて、やっぱり見せ方は上手い！）。
けど、黒澤作品と比べて観た場合、
個人的にその評価はちょっと違うものでした。
この作品の冒頭部分は他の方も指摘してるように
『用心棒』の冒頭と同じ感じですよね。
でも今回改めて見てみて、
このトピックの１４７でちょこっと述べさせていただいたような
脚本の内容と主人公のキャラの描き方は
（『用心棒』に比べ）今ひとつだと思いました。
もちろん、だからといってスピルバーグがダメだとは思いません。
彼は彼なりに素晴らしいと思います。
んで、それ以上に黒澤サンがスゴいってことだと思いました。
久々に本作を観て やっぱり面白いと思うとともに、
上手いセリフがたくさんあるってことに改めて感動しました。
例えば最初のあたり、農民夫婦の会話の中で女房が
ヤクザのせいで絹市が立たなくて困る
って言ってるのを聞いて親父が、 庭にいる主人公を横目で見ながら
「血の匂いを嗅いで腹の減った野良犬が集まってきやがる…！」
って言うセリフ。
これは、
今 宿場町ではヤクザ達の争いが起きてて、
そこに自分を売り込もうとしてる用心棒の類いが集まり、
そして殺し合いを続けている
ってことを言ってるわけですよね。
普通だったらもっと具体的な言葉で
宿場町のことを説明すると思いますが、
ここで具体的なことを説明しなくても
そのあとに実際の舞台となる宿場町において
詳しい状況を細かく説明するわけだから
ここで長々と説明する必要はない。
それよりも、冒頭においては上記のように
「血の匂い」「腹の減った野良犬」みたく
刺激的な言葉を使って例えて言った方が
これから主人公が訪れるであろう場所を印象付けて
観客の期待と不安感を煽るという意味で
スゴい効果的だよな〜、って思いました。
上手いセリフがたくさんあるってことに改めて感動しました。
例えば最初のあたり、農民夫婦の会話の中で女房が
ヤクザのせいで絹市が立たなくて困る
って言ってるのを聞いて親父が、 庭にいる主人公を横目で見ながら
「血の匂いを嗅いで腹の減った野良犬が集まってきやがる…！」
って言うセリフ。
これは、
今 宿場町ではヤクザ達の争いが起きてて、
そこに自分を売り込もうとしてる用心棒の類いが集まり、
そして殺し合いを続けている
ってことを言ってるわけですよね。
普通だったらもっと具体的な言葉で
宿場町のことを説明すると思いますが、
ここで具体的なことを説明しなくても
そのあとに実際の舞台となる宿場町において
詳しい状況を細かく説明するわけだから
ここで長々と説明する必要はない。
それよりも、冒頭においては上記のように
「血の匂い」「腹の減った野良犬」みたく
刺激的な言葉を使って例えて言った方が
これから主人公が訪れるであろう場所を印象付けて
観客の期待と不安感を煽るという意味で
スゴい効果的だよな〜、って思いました。
上の続きで、主人公に対して親父が言う
「寄ってたかって血を流して集めた絹をその血で染めてよ、
それから絹市を立てたらえぇだ！！」
ってセリフもイイと思いました。
ここも上と同じく現実的なことは言ってないんだけど、
「流した血で絹を染める」って例えて言う方が
スゴく凄惨なイメージを掻き立てるって意味で効果的。
これと上の
「血の匂いを嗅いで腹の減った野良犬が集まってきやがる…！」
ってセリフや農民親子の会話等を聞いて観客は
まだ見ぬ宿場町に対してイメージを膨らませ、
そんで主人公が実際に宿場町に足を踏み入れたとき
手首をくわえた犬が歩いてるのを見て
この映画の舞台となる宿場町が容易ならぬ場所だ
ってことを実感するわけですよね
（これは主人公の心情と同じだと思いますが）。
上手いよな〜…。
「寄ってたかって血を流して集めた絹をその血で染めてよ、
それから絹市を立てたらえぇだ！！」
ってセリフもイイと思いました。
ここも上と同じく現実的なことは言ってないんだけど、
「流した血で絹を染める」って例えて言う方が
スゴく凄惨なイメージを掻き立てるって意味で効果的。
これと上の
「血の匂いを嗅いで腹の減った野良犬が集まってきやがる…！」
ってセリフや農民親子の会話等を聞いて観客は
まだ見ぬ宿場町に対してイメージを膨らませ、
そんで主人公が実際に宿場町に足を踏み入れたとき
手首をくわえた犬が歩いてるのを見て
この映画の舞台となる宿場町が容易ならぬ場所だ
ってことを実感するわけですよね
（これは主人公の心情と同じだと思いますが）。
上手いよな〜…。
＞くまＰＵ・６５歳サン
あ！そうなんですか！
そうかぁ、昔からあったのかぁ。 なるほどね〜。
そういう、非常に上手い言い方を映画に活かすってところは
さすが黒澤明、って感じですかね。
でもその後映画やドラマでそのセリフを書いた脚本家サン達は
みんなそこが出典なんでしょうか。
そのセリフが出てくる映画やドラマって
他の部分でも『用心棒』や
『椿三十郎』みたいなセリフが出てくるんで、
個人的には おそらく黒澤映画に触発されて
そのセリフを書いてるんだろうなぁ…
と勝手に思ってますけど（笑）。
でもそれにしてもくまＰＵサンはよくそのことをご存知でしたね！
ビックリしました
（私としては「おそらく誰も分からんだろう」
って思ってたんですが（笑））。
日本の映画好きの中で
果たして何人がそのことを知ってんだろう…
（「浪曲」にも出てくるって知ってる映画ファンって
ほとんどいないんじゃないスかね（笑））。
でもそういう蓄積があったら
黒澤映画に限らず、他のいろんな作品において
いろいろ思えることがあるんでしょうねぇ〜。
ってことで引き続き、本作でイイなって思うセリフで、
「斬られりゃ痛ぇぞ」ってやつ。
ここは三十郎が片方のヤクザの組に対し、
自分を用心棒として売り込もうとしてもう一方の組に行って
そこのチンピラ達を挑発して斬り合いをしようとする場面。
この場面は相手に対してケンカをふっかけるわけだから
最初から主人公はニヤニヤしながらチンピラ達に対して
「ほんとに可愛いツラしてやがるな、てめぇたちゃあ」
と挑発。
そう言われていきり立ったチンピラに対して主人公が言うのが
「斬られりゃ痛ぇぞ」ってセリフ。
刀で斬られりゃ痛いのは当たり前。
その当たり前のことを言い聞かすように言うってとこが、
相手を完全に子ども扱いして
小バカにしてる感じが出てて面白いですよね。
こういう場合「てめぇらケガしてぇか」
って言うこともありますが、
この場合は相手を挑発することが目的だから
「斬られりゃ痛ぇぞ」って言う方がずっと効果的ですよね。
あ！そうなんですか！
そうかぁ、昔からあったのかぁ。 なるほどね〜。
そういう、非常に上手い言い方を映画に活かすってところは
さすが黒澤明、って感じですかね。
でもその後映画やドラマでそのセリフを書いた脚本家サン達は
みんなそこが出典なんでしょうか。
そのセリフが出てくる映画やドラマって
他の部分でも『用心棒』や
『椿三十郎』みたいなセリフが出てくるんで、
個人的には おそらく黒澤映画に触発されて
そのセリフを書いてるんだろうなぁ…
と勝手に思ってますけど（笑）。
でもそれにしてもくまＰＵサンはよくそのことをご存知でしたね！
ビックリしました
（私としては「おそらく誰も分からんだろう」
って思ってたんですが（笑））。
日本の映画好きの中で
果たして何人がそのことを知ってんだろう…
（「浪曲」にも出てくるって知ってる映画ファンって
ほとんどいないんじゃないスかね（笑））。
でもそういう蓄積があったら
黒澤映画に限らず、他のいろんな作品において
いろいろ思えることがあるんでしょうねぇ〜。
ってことで引き続き、本作でイイなって思うセリフで、
「斬られりゃ痛ぇぞ」ってやつ。
ここは三十郎が片方のヤクザの組に対し、
自分を用心棒として売り込もうとしてもう一方の組に行って
そこのチンピラ達を挑発して斬り合いをしようとする場面。
この場面は相手に対してケンカをふっかけるわけだから
最初から主人公はニヤニヤしながらチンピラ達に対して
「ほんとに可愛いツラしてやがるな、てめぇたちゃあ」
と挑発。
そう言われていきり立ったチンピラに対して主人公が言うのが
「斬られりゃ痛ぇぞ」ってセリフ。
刀で斬られりゃ痛いのは当たり前。
その当たり前のことを言い聞かすように言うってとこが、
相手を完全に子ども扱いして
小バカにしてる感じが出てて面白いですよね。
こういう場合「てめぇらケガしてぇか」
って言うこともありますが、
この場合は相手を挑発することが目的だから
「斬られりゃ痛ぇぞ」って言う方がずっと効果的ですよね。
続き
仮にこのくだりがなかったらどうなるか。
たぶん主人公は最初のテーマ曲のときと同じように
ずっと歩いていくだけってことになりますよね。
そんで途中で言い争ってる百姓親子を目撃する。
それって一見 別になんでもないような気がします。
けど冒頭のくだりがない場合、観客は
｢主人公がどこに行こうとしてるのか」
ってことが分かってないから
｢もしかしてこの百姓達のとこに訪ねてきたのかな？」
とも思えてしまう。
この 百姓親子が言い争ってるときのセリフは
主人公と観客に対しての説明的セリフでもあると思います。
だから ちゃんと伝える必要がある。
けど、冒頭のくだりがなかったとしたら
前述のように余計な想像をしてしまう可能性があるので
百姓親子の会話がちゃんと理解出来ないかも。
じゃあ実際の映画ではどうかというと、
棒切れを放り投げてその向きの通りに歩んで行く
ってなってる。
ので、｢別にどこか目的があるわけじゃなくて
気の向くままに歩いてる」って思える。
から、その直後に百姓親子と遭遇しても
｢歩いてたら たまたま出くわした」
って自然に思える。
し、そのあとの話も疑問なくスムーズに見れる。
それもこれも
最初の棒切れのくだりがあるからこそですよね。
続く
仮にこのくだりがなかったらどうなるか。
たぶん主人公は最初のテーマ曲のときと同じように
ずっと歩いていくだけってことになりますよね。
そんで途中で言い争ってる百姓親子を目撃する。
それって一見 別になんでもないような気がします。
けど冒頭のくだりがない場合、観客は
｢主人公がどこに行こうとしてるのか」
ってことが分かってないから
｢もしかしてこの百姓達のとこに訪ねてきたのかな？」
とも思えてしまう。
この 百姓親子が言い争ってるときのセリフは
主人公と観客に対しての説明的セリフでもあると思います。
だから ちゃんと伝える必要がある。
けど、冒頭のくだりがなかったとしたら
前述のように余計な想像をしてしまう可能性があるので
百姓親子の会話がちゃんと理解出来ないかも。
じゃあ実際の映画ではどうかというと、
棒切れを放り投げてその向きの通りに歩んで行く
ってなってる。
ので、｢別にどこか目的があるわけじゃなくて
気の向くままに歩いてる」って思える。
から、その直後に百姓親子と遭遇しても
｢歩いてたら たまたま出くわした」
って自然に思える。
し、そのあとの話も疑問なくスムーズに見れる。
それもこれも
最初の棒切れのくだりがあるからこそですよね。
続く
続き
一方、黒澤サンが作った映画の方では
単に棒切れを投げ上げ、それに沿って歩いていくだけ。
実にシンプル。
なんだけど、それだけで上記のようなことが
なんの疑問も違和感もなく理解出来てしまう。
さらに、ここは映像的に見ても面白いですよね。
最初、なんか豪快な音楽と共に
広く背中を見せて延々と歩いてた男が、
音楽が終わって何を始めるんだろう…？と思ってたら
道端の棒切れを投げ上げる。
｢それって何の意味が…？」って思ってたら
それに沿って歩き出す。
なので｢あぁ、行き先を決めてたのか…（笑）」
って分かる。
ってことで、この冒頭の場面は
次の展開（主人公が宿場町に向かう）までを
とっても短い時間で描き
それを違和感なく説明してしまってる ってことですよね。
しかも見た目にも面白い。
なんて見事なんでしょう…！
続く
一方、黒澤サンが作った映画の方では
単に棒切れを投げ上げ、それに沿って歩いていくだけ。
実にシンプル。
なんだけど、それだけで上記のようなことが
なんの疑問も違和感もなく理解出来てしまう。
さらに、ここは映像的に見ても面白いですよね。
最初、なんか豪快な音楽と共に
広く背中を見せて延々と歩いてた男が、
音楽が終わって何を始めるんだろう…？と思ってたら
道端の棒切れを投げ上げる。
｢それって何の意味が…？」って思ってたら
それに沿って歩き出す。
なので｢あぁ、行き先を決めてたのか…（笑）」
って分かる。
ってことで、この冒頭の場面は
次の展開（主人公が宿場町に向かう）までを
とっても短い時間で描き
それを違和感なく説明してしまってる ってことですよね。
しかも見た目にも面白い。
なんて見事なんでしょう…！
続く
続き
さらに、この冒頭の場面で
主人公は一切しゃべってないですよね。
途中の農家に立ち寄る場面でも
｢親爺、水を一杯もらうぞ」しか言ってない。
それを除くと確か彼は
宿場町にある ごん爺の店に入るまで黙ったまま。
この物語の主人公は得体の知れない男で、
正確な年齢や名前さえも分からない。
それを、冒頭から殆ど黙ってしゃべらない
ってことが
そういう主人公のキャラをさらに強調してる感じがします
（｢親爺、水を〜」ってセリフも、
例えば｢あ〜疲れた」とか｢ここってどこだろう？」とかっていうような
あまり感情のこもったものではない ってとこもさすが）。
そう考えると、
あの一見なんでもないような冒頭の場面が
実は非常に計算されて出来てる、と思えて、
改めて黒澤サン（と脚本チーム）の実力のほどを
痛感したのでした。
さらに、この冒頭の場面で
主人公は一切しゃべってないですよね。
途中の農家に立ち寄る場面でも
｢親爺、水を一杯もらうぞ」しか言ってない。
それを除くと確か彼は
宿場町にある ごん爺の店に入るまで黙ったまま。
この物語の主人公は得体の知れない男で、
正確な年齢や名前さえも分からない。
それを、冒頭から殆ど黙ってしゃべらない
ってことが
そういう主人公のキャラをさらに強調してる感じがします
（｢親爺、水を〜」ってセリフも、
例えば｢あ〜疲れた」とか｢ここってどこだろう？」とかっていうような
あまり感情のこもったものではない ってとこもさすが）。
そう考えると、
あの一見なんでもないような冒頭の場面が
実は非常に計算されて出来てる、と思えて、
改めて黒澤サン（と脚本チーム）の実力のほどを
痛感したのでした。
上の、冒頭の場面の
主人公が棒切れをまたいで歩いて行くとこ
の演出はまた興味深いな〜って思いました。
ここって主人公が棒切れ投げて、
それが落ちてくるとこでカットが変わり、
主人公が棒切れをまたいで行く
ってなってますよね。
で、ここは最初
落ちた棒切れに向かって主人公の影が近づき、
そのあと主人公の実際の足が現れ、
そして棒切れをまたいでそのまま歩く。
そのあと主人公は画面奥に向かって進んでいくわけですが、
このカットは最初
影が画面右から左に向かって進み出、
棒切れをまたぐとこで反転して
今度は画面左から右に向かって進み、
そのあとは真っ直ぐ奥に進み、
そして最後は再び画面右から左に向かって進み
カーブを曲がろうとする。
この場面で映ってる道って
別に狭くないし、見晴らしも言うほど悪くないと思います。
だからカーブを最短で曲がろうと思ったら
棒切れをまたいだあと
すぐに画面右から左に向かって進めばいい。
けど、映画ではわざわざ遠回りをするように
カーブの外側を回って歩いてる。
これはなんでそういうことをしてるんでしょうか？
続く
主人公が棒切れをまたいで歩いて行くとこ
の演出はまた興味深いな〜って思いました。
ここって主人公が棒切れ投げて、
それが落ちてくるとこでカットが変わり、
主人公が棒切れをまたいで行く
ってなってますよね。
で、ここは最初
落ちた棒切れに向かって主人公の影が近づき、
そのあと主人公の実際の足が現れ、
そして棒切れをまたいでそのまま歩く。
そのあと主人公は画面奥に向かって進んでいくわけですが、
このカットは最初
影が画面右から左に向かって進み出、
棒切れをまたぐとこで反転して
今度は画面左から右に向かって進み、
そのあとは真っ直ぐ奥に進み、
そして最後は再び画面右から左に向かって進み
カーブを曲がろうとする。
この場面で映ってる道って
別に狭くないし、見晴らしも言うほど悪くないと思います。
だからカーブを最短で曲がろうと思ったら
棒切れをまたいだあと
すぐに画面右から左に向かって進めばいい。
けど、映画ではわざわざ遠回りをするように
カーブの外側を回って歩いてる。
これはなんでそういうことをしてるんでしょうか？
続く
続き
あとこの場面はそのあとすぐに百姓親子が出てきますよね。
それを踏まえると
棒切れをまたいだあとすぐに彼らが出てくるのは
時間的に唐突過ぎるかも。
でも、上記のように進行方向を何回か変え、
動きを増やし、さらに最後はカーブを曲がる
って感じにすると
単に道を真っ直ぐに進むよりも変化に富むので
その分、次の場面になっても
あまり唐突感を感じないのではないでしょうか。
あとこの場面は最初に記したように
まず影から現れるっていうのも効果的ですよね。
仮に影がなかった場合、
実際の足だけだと動きの変化に乏しいし
画面のコントラストって意味でも変化に乏しくなると思います。
でもって、ここは最初は下向きだった映像が
主人公の歩んでいくのと合わせて上向きになりますよね。
そうすることによって
足しか見えなかった主人公の後姿全体が映るし、
狭くて低い地面から広くて遠い景色に画面が変化する。
続く
あとこの場面はそのあとすぐに百姓親子が出てきますよね。
それを踏まえると
棒切れをまたいだあとすぐに彼らが出てくるのは
時間的に唐突過ぎるかも。
でも、上記のように進行方向を何回か変え、
動きを増やし、さらに最後はカーブを曲がる
って感じにすると
単に道を真っ直ぐに進むよりも変化に富むので
その分、次の場面になっても
あまり唐突感を感じないのではないでしょうか。
あとこの場面は最初に記したように
まず影から現れるっていうのも効果的ですよね。
仮に影がなかった場合、
実際の足だけだと動きの変化に乏しいし
画面のコントラストって意味でも変化に乏しくなると思います。
でもって、ここは最初は下向きだった映像が
主人公の歩んでいくのと合わせて上向きになりますよね。
そうすることによって
足しか見えなかった主人公の後姿全体が映るし、
狭くて低い地面から広くて遠い景色に画面が変化する。
続く
《追悼上映女優山田五十鈴特集》
京都文化博物館フィルムシアター
一般\500
映画女優・山田五十鈴さんが7月9日に亡くなられました。大阪出身の山田五十鈴（1917〜2012）さんは13歳で日活京都撮影所に入り、伊藤大輔、溝口健二、稲垣浩、伊丹万作、マキノ正博らとともに草創期の京都映画に大きな貢献をされました。今回の特集では主演作・助演作9作品を上映することにより映画女優を偲びます。
9月6日（木）13:30〜・18:30〜
9日（日）17:00〜のみ
『用心棒』
1961年東宝作品（モノクロ・110分）
監督：黒澤明
共演：三船敏郎、仲代達矢
↑↑↑↑今日何はともあれ京都文化博物館に行ってきます
京都文化博物館フィルムシアター
一般\500
映画女優・山田五十鈴さんが7月9日に亡くなられました。大阪出身の山田五十鈴（1917〜2012）さんは13歳で日活京都撮影所に入り、伊藤大輔、溝口健二、稲垣浩、伊丹万作、マキノ正博らとともに草創期の京都映画に大きな貢献をされました。今回の特集では主演作・助演作9作品を上映することにより映画女優を偲びます。
9月6日（木）13:30〜・18:30〜
9日（日）17:00〜のみ
『用心棒』
1961年東宝作品（モノクロ・110分）
監督：黒澤明
共演：三船敏郎、仲代達矢
↑↑↑↑今日何はともあれ京都文化博物館に行ってきます
昨年度京都文化博物館フィルムシアターで上映された「用心棒」ですが今までも山田五十鈴特集やチャンバラ活劇特集に、もちろん黒澤明監督特集などで上映されてきました
でも食べる映画のカテゴリーで上映されるのは珍しいのではないでしょうか
東野さんとのくだりでしょうがいくつか“何か食わせろ”シーンがあります
《食べる映画−映画での食の役割》
「用心棒」1961年東宝
監督:黒澤明
出演:三船敏郎、仲代達矢、山田五十鈴、加東大介 、東野英治郎
京都文化博物館フィルムシアター
「用心棒」が食の映画なのかどうかはわからないけどこういう切り口でも上映されたり、色んな切り口で上映される黒澤作品の懐の深さを感じます
そんなことを思い出した次第です
でも食べる映画のカテゴリーで上映されるのは珍しいのではないでしょうか
東野さんとのくだりでしょうがいくつか“何か食わせろ”シーンがあります
《食べる映画−映画での食の役割》
「用心棒」1961年東宝
監督:黒澤明
出演:三船敏郎、仲代達矢、山田五十鈴、加東大介 、東野英治郎
京都文化博物館フィルムシアター
「用心棒」が食の映画なのかどうかはわからないけどこういう切り口でも上映されたり、色んな切り口で上映される黒澤作品の懐の深さを感じます
そんなことを思い出した次第です
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