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科学は愛ですコミュの“72歳は新しい30歳”:長寿の謎

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http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20121017002&expand 画像あり
写真説明:人は休むとサビ付くのだろうか? 温室で元気に働く日本の高齢者(資料写真)。

この100年間で先進国の死亡率が大幅に下がっている。最新の研究によれば、日本の72歳の死亡率は産業革命前の30歳と同じだという。「つまり、72歳は新しい30歳の始まりだ」と研究論文には書かれている。


 現代人は、現生種で人間に最も近いチンパンジーよりはるかに長生きだ。50歳を迎えるチンパンジーはめったにいない。高度な栄養や現代医療など、産業化された暮らしの恩恵にあまり縁のない狩猟採集民でさえ、出生時平均寿命は野生のチンパンジーの2倍に達する。

 では、人間が類人猿だった時代から何が変わったのだろう? これほど長命になった大きな理由は生活様式の変化か、それとも遺伝子変異、つまり進化だろうか?研究チームは、先進国と現代の狩猟採集民の死亡率を比較してみた。狩猟採集民の生活様式は、19世紀以降の近代とよく似ている。その結果、20歳以下の死亡率は、狩猟採集民より先進国の方が約200倍低いことがわかった。

 研究チームのリーダーで、ドイツのマックス・プランク人口研究所(Max Planck Institute for Demographic Research)に所属する進化人類学の専門家オスカー・バーガー(Oskar Burger)氏は、「最も死亡率が低い国々と狩猟採集民の比較では、狩猟採集民とチンパンジーより開きが大きい」と話す。

◆飛躍的に伸びた寿命

 つまり、人間の寿命に関しては、現代的な生活への変化の方が、何千年にもわたって積み重ねられた進化よりはるかに影響が大きいという事実を示している。例えば、死亡率の変化の大部分は1900年ごろから現在までに起きているという。約8000世代受け継がれてきた人類の歴史のうち、わずか4世代ほどの時間だ。

「この100年間に起きた変化は、チンパンジーから人間への進化よりはるかに大きい」とバーガー氏は説明する。

◆いずれ不老不死に?

 ただし人間の寿命が、これほど外的な変化の影響を受けやすい理由は不明だ。

 南カリフォルニア大学(USC)の生物学者ケイレブ・フィンチ(Caleb Finch)氏は第三者の立場で、「今後の研究では、環境や生活様式の変化がどのように寿命の顕著な伸びにつながったかに焦点を当てるべきだ」と指摘する。

 ただし、研究成果がどうであろうと、このまま永遠の命に少しずつ近づいていくわけではないと、フィンチ氏はくぎを刺している。「強力なマイナスの力が働くこともあり得る」とフィンチ氏は話す。「例えば、この20年で世界的に肥満が拡大し、健康に影響を及ぼしている。環境の悪化も考慮しなければならない」。

 長寿の専門家ダン・ビュイトナー(Dan Buettner)氏も次のように述べている。「蓄積された細胞のダメージが、毎日さまざまな遺伝子のミスプログラムを生む。皮膚にしわが寄り、白髪が生えるのはそうした理由からだ。積もり積もって寿命の終わりがやってくるのだと思う」。

 ただし、ナショナル ジオグラフィックの探検家で、『ブルーゾーン 世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ 健康と長寿のルール』という著書もあるビュイトナー氏は、「予想すらしなかった飛躍的な進歩が起きるかもしれない」とも述べている。「突然ペニシリンが登場して、伝染病の罹患率が一気に激減した。どんな突破口が開くか誰もわからないし、人間はもっと長生きする可能性がある」。

 今回の研究結果は、「Proceedings of the National Academies of Science」誌オンライン版に10月15日付けで発表されている。

Photograph by Randy Olson, National Geographic

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